佐賀県で
高卒人材を採用するには
佐賀県の高卒求人倍率は1月末時点で2.37倍。求人4,453人に対して就職希望者は1,880人で、企業2社に対して高校生1人弱という売り手市場が続いています。
ただし、それだけでは佐賀県の本当の難しさは見えません。就職希望者の県内希望は1,226人。つまり残りの約654人は最初から県外を志望しています。県外に出る高校生のほとんどが向かう先は、新鳥栖から新幹線で約12分の福岡都市圏です。

このガイドは、佐賀県で高卒採用に取り組む企業向けに株式会社ゆめスタが制作しています。ゆめスタは愛知県を拠点に、教育委員会と連携し高校の授業を直接受け持つ高卒採用支援企業です。就活情報誌「ゆめマガ」を通じて全国の高校生にリーチしています。佐賀県の高卒採用についてご相談はこちら
あなたの状況はどれに近いですか?
当てはまるものから読み始めてください。必要な記事に案内します。
初めて高卒採用に取り組む
何から始めればいいかわからない。一人一社制も学校訪問もゼロから知りたい。
求人を出したが応募が来ない
佐賀工業の進路指導室にSUMCO・久光製薬の求人票と並べられて埋もれている。
県内大手と福岡大手に取られる
SUMCO・久光製薬・トヨタ紡織九州、そして博多の企業。中小はどう棲み分ける。
エリアごとに採用環境が違う
鳥栖の福岡流出、唐津の人材不足、武雄の新幹線効果。どのエリアで戦うか。
採用しても福岡に転職される
辞められるだけではなく、辞めた1人がそのまま福岡に流れる。これが佐賀の難しさ。
まず市場データを把握したい
社内提案や稟議のために、佐賀県の高卒採用市場のデータが必要。
佐賀県の高卒採用市場で何が起きているか
佐賀労働局・佐賀県・佐賀新聞の公開データに基づく(2026年5月時点)
2.37倍の意味は「企業2社で高校生1人を取り合う」
令和7年3月卒の佐賀県高卒求人倍率は、1月末時点で2.37倍。求人数4,453人に対して就職希望者は1,880人です。前年同期から求人は68人減、希望者は4人減で、倍率は2ヶ月連続で前月をわずかに下回りつつも、2倍超の売り手市場が続いています。
内定率は1月末で95.8%(前年同期+0.6ポイント)。就職を希望する高校生のほぼ全員が年度内に内定を得ている一方、約4.2%(およそ80人)はまだ就職先を決めていません。
本当の課題は「県外希望者654人」
就職希望者1,880人のうち、県内希望は1,226人にとどまり、残りの約654人は最初から県外を志望しています。県外希望者の大半が向かう先は、新鳥栖駅から新幹線で約12分の福岡都市圏です。鳥栖駅からでもJR鹿児島本線快速で博多まで約30分。佐賀県の高校生にとって、「福岡で働く」は遠方への引っ越しではなく、通勤圏の中の選択肢として現実に存在します。
令和6年度(令和7年3月卒)の県内就職率は66.3%。県は「プロジェクト65+(シックスティファイブプラス)」として県内就職率65%以上の維持を目標に掲げ、達成は続けていますが、構造として「3人に1人が県外」は動いていません。
県内大手の存在感と中小の埋没
佐賀県の製造品出荷額は機械・電気・化学・食品が支え、その中核には世界水準の企業が並びます。シリコンウェーハ大手のSUMCO(伊万里市・国内従業員約7,000人のうち約半数が佐賀勤務)、サロンパスの久光製薬(鳥栖市・売上1,560億円)、レクサス用シートのトヨタ紡織九州(神埼市・売上894億円)、LEDヘッドランプの小糸九州(佐賀市・売上643億円)、地場ゼネコンの松尾建設(売上930億円)。
この構造が中小企業の採用に与える影響は明確です。佐賀工業・有田工業・鳥栖工業・唐津工業の進路指導室には、これら大手の求人票が真っ先に届く。中小企業の求人票は同じテーブルの下に積まれます。求人を出すだけでは、先生にも生徒にも届きません。
5エリアで産業構造が違う
佐賀県は全国でも面積が小さい県ですが、産業構造はエリアごとに大きく異なります。鳥栖・神埼は医薬品と自動車部品と物流の集積地で福岡都市圏との通勤圏。佐賀・小城は商業・金融・建設の中枢。唐津・玄海は窯業(唐津焼)・畜産(佐賀牛)・水産・原発関連。伊万里・有田はSUMCOと有田焼400年の融合。武雄・鹿島・嬉野は西九州新幹線開業で活性化した観光業と有明海の海苔生産。
自社がどのエリアにあるかで、戦う相手も訪問すべき高校も変わります。地域別・業種別求人統計と各エリアガイドで、自社の置かれた採用環境を把握してください。
訪問先を決める — 佐賀県の工業高校・主要校
佐賀県の工業教育は4校に集約されています。県土が比較的コンパクトなため、自社の所在地に近い1〜2校に毎年継続して通うことが採用成果に直結します。7月1日の求人公開と同時に大手の求人票が押し寄せるため、解禁初週の訪問が肝心です。
| 学校名 | 所在地 | 主要学科 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 佐賀工業高校 | 佐賀市 | 機械・機械システム・電気・電子・情報システム・建築(6学科) | 県内最大規模。製造業・建設業の主要供給源 |
| 有田工業高校 | 有田町 | セラミック・デザイン・機械・電気(4学科) | セラミック科は九州唯一。SUMCO・トヨタ・日産等への就職実績 |
| 鳥栖工業高校 | 鳥栖市 | 機械・電気・電子情報・土木(4学科) | 久光製薬・トヨタ紡織九州など東部の大手と太いパイプ |
| 唐津工業高校 | 唐津市 | 機械・電気・土木・建築(4学科) | 北西部の建設業・玄海原発関連の人材中核 |
佐賀市
機械・機械システム・電気・電子・情報システム・建築(6学科)
県内最大規模。製造業・建設業の主要供給源
有田町
セラミック・デザイン・機械・電気(4学科)
セラミック科は九州唯一。SUMCO・トヨタ・日産等への就職実績
鳥栖市
機械・電気・電子情報・土木(4学科)
久光製薬・トヨタ紡織九州など東部の大手と太いパイプ
唐津市
機械・電気・土木・建築(4学科)
北西部の建設業・玄海原発関連の人材中核
工業高校以外にも、佐賀商業・鳥栖商業・唐津青翔(総合学科・就職内定率100%)・嬉野・佐賀農業など、業種に応じた訪問先があります。詳しい進め方は学校訪問完全マニュアルで解説しています。
出典: 各高校公式情報・佐賀新聞
記事一覧
佐賀県の高卒採用に関する全20記事
採用実務・ノウハウ
スケジュール・学校訪問・面接・求人票の具体的な進め方
マーケットデータ
社内提案・稟議に使える佐賀県の採用市場データ
地域別ガイド
鳥栖と唐津では採用環境がまったく違います。あなたの事業エリアに合わせて読んでください

中部エリア(佐賀・小城)
県都・佐賀市に商業・金融・建設の中枢が集中。JSRマイクロ九州・小糸九州・松尾建設・ダイレックスなど多業種が共存

東部エリア(鳥栖・神埼)
久光製薬・東洋新薬の医薬品クラスター。トヨタ紡織九州の自動車部品。新鳥栖から博多まで新幹線で約12分の最前線

北西部エリア(唐津・玄海)
唐津焼の窯業と佐賀牛の主産地(県内飼育頭数の約半数)。玄界灘の水産業と玄海原子力発電所

西部エリア(伊万里・有田)
有田焼400年の歴史と、シリコンウェーハ大手SUMCO伊万里工場が共存。県内最多従業員数を誇る半導体材料の拠点

南部エリア(武雄・鹿島・嬉野)
西九州新幹線開業で観光が活性化。有明海の海苔は生産量・販売額が連続で全国1位。祐徳薬品の医薬品製造
業種別ガイド
業種によって採用の勝ちパターンは異なります
採用課題と対策
「応募がない」「辞められる」「大手に勝てない」「保護者が福岡と言う」——よくある課題への具体策

佐賀県 高卒採用よくある質問50問
一人一社制の詳細・スケジュール・求人票の書き方・NG質問・福岡流出対策まで
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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