徳島県の製造業 高卒採用ガイド
LED全国シェア80%・製造品出荷額2.3兆円で、日亜化学と並んで採用する
徳島県の製造品出荷額は約2兆3,337億円。LED・医薬品・食品包装機械の3分野が基幹です。日亜化学工業(売上3,970億円・従業員9,423名・LED全国シェア80%)と大塚製薬工場(売上1,307億円)と四国化工機(売上602億円・牛乳パック充填機国内シェア70%)の3社が、徳島の製造業の顔として君臨しています。
徳島3校(徳島科学技術・阿南光・つるぎ)の工業系学科卒業生は、ほぼ全員が県内製造業に就職します——ただし日亜・大塚・四国化工機を含む大手の枠が先に埋まり、中小企業は残りの枠を奪い合う構図です。この状況で中小製造業はどう採用するかを、サプライチェーン位置取り・多能工育成・3交代制ギャップ対策の3軸で解説します。
徳島県の製造業サブセクター
自社がどのサブセクターに属するかで採用戦略は変わる
| サブセクター | 代表企業 | 主な所在地 | 採用の状況 |
|---|---|---|---|
| LED・電子部品 | 日亜化学工業(売上3,970億円・従業員9,423名) | 阿南市中心 | 阿南光高校・阿南高専から大量採用。中小はサプライヤー位置取り |
| 医薬品 | 大塚製薬工場(売上1,307億円)・富田製薬(売上203億円) | 鳴門市中心 | 鳴門渦潮高校機械科・大塚製薬の採用枠が中心 |
| 食品包装機械 | 四国化工機(売上602億円・国内シェア70%) | 北島町 | 機械設計・製造・メンテナンスの専門職 |
| 食品加工 | 県内各地の食品工場 | 県内全域 | 城西高校食品科学科が中心。製造ライン・品質検査 |
| 化学・素材 | 日亜化学関連サプライヤー群 | 阿南市周辺 | 原材料製造・加工・物流 |
| 木材加工 | 那賀町・三好市の製材所 | 県西部・南部 | 四国山地の林業と連動。つるぎ高校から |
代表企業
日亜化学工業(売上3,970億円・従業員9,423名)
所在地
阿南市中心
採用
阿南光高校・阿南高専から大量採用。中小はサプライヤー位置取り
代表企業
大塚製薬工場(売上1,307億円)・富田製薬(売上203億円)
所在地
鳴門市中心
採用
鳴門渦潮高校機械科・大塚製薬の採用枠が中心
代表企業
四国化工機(売上602億円・国内シェア70%)
所在地
北島町
採用
機械設計・製造・メンテナンスの専門職
代表企業
県内各地の食品工場
所在地
県内全域
採用
城西高校食品科学科が中心。製造ライン・品質検査
代表企業
日亜化学関連サプライヤー群
所在地
阿南市周辺
採用
原材料製造・加工・物流
代表企業
那賀町・三好市の製材所
所在地
県西部・南部
採用
四国山地の林業と連動。つるぎ高校から
中小製造業が日亜・大塚と並んで採用する 5 戦略
大手と棲み分け、中小ならではの強みを軸に
戦略 1:「日亜化学のサプライチェーンの一翼を担う」位置取りを明示する
日亜化学と直接または間接的に取引がある中小製造業は、徳島県内に多数存在します。「日亜さんに○○部品を10年間供給」「LED製品の検査装置の保守を担当」のような取引関係は、保護者・先生・高校生の3者全員にとって最大の信頼材料です。
- •取引先(守秘義務に配慮しつつ、公開可能な範囲で)を会社案内に明記
- •「LED全国シェア80%の徳島を支える地域企業」というストーリー化
- •大塚製薬・四国化工機との取引も同様に活用できる
戦略 2:「多能工育成」を成長機会として打ち出す
日亜化学の大規模ラインでは、一人の社員が担う工程は限定的になりがちです。中小製造業の現場では、一人が複数の工程を担当します。これは負担ではなく「3年で○○工程・○○設備・○○品質検査を習得できる」という成長機会として位置づけられます。
求人票には「3年後の現役社員は○○資格を○つ保有」「複数工程を担当できる多能工として」と具体的に書く。高卒3年目の社員が現実にこなしている業務範囲を、写真と動画で見せられれば説得力が増します。
戦略 3:3 交代制ギャップを入社前に潰す
徳島の製造業の現場では3交代制が一般的です。高校生は「夜勤」を経験したことがありません。面接で「交代勤務は大丈夫ですか?」と聞いて「大丈夫です」と返ってきても、それは「やったことがないから大丈夫と思っている」状態です。
対策:内定後〜入社前の期間に、実際の夜勤時間帯(夜10時〜朝6時等)に1〜2日の体験を組み込む。本人が「やっぱり無理だ」と気づけば、内定辞退のほうがマシ——3ヶ月で離職されるよりはるかに採用コストを下げられます。
戦略 4:徳島3校(徳島科学技術・阿南光・つるぎ)への早期訪問
徳島科学技術高校(5学科類)・阿南光高校(4学科)・つるぎ高校(機械/電気/建設)の3校が、徳島県内製造業の人材供給源です。7月1日の求人公開直後、最初の1週間に訪問することが必須。日亜化学・大塚製薬の採用担当者も同じ時期に訪問するため、社長が直接行く中小企業のインパクトが効きます。
阿南光高校では日亜の採用枠が大きいため、「日亜と被らない学科の枠を取りに行く」戦略も有効です(例:日亜が電気情報システム科中心なら、機械ロボットシステム科や都市環境システム科に集中する)。詳細は学校訪問完全マニュアルを参照。
戦略 5:「クリーンな製造現場」を保護者見学会で見せる
徳島の保護者は「工場 = 3K(きつい・汚い・危険)」というイメージを持っている世代もいます。一方、徳島のLED・医薬品・食品関連工場は衛生管理が徹底されたクリーンルーム環境です。実際に見せることが最大の説得力になります。
内定後10月の保護者向け工場見学会で、白衣・防塵服・自動化ライン・労災記録ゼロの実例を見てもらう。保護者の口コミ(人口67.6万人の徳島では強力)が次年度の採用力に直結します。詳細はオヤカク完全マニュアル。
徳島県の中小製造業は「LED王国の構成員」
徳島県は製造品出荷額2.3兆円・LED全国シェア80%の「ものづくり県」です。日亜化学・大塚製薬工場の存在は中小製造業にとって脅威であると同時に、最大の信頼材料でもあります。サプライチェーンに位置取り、多能工としての成長機会を見せ、徳島3校への継続訪問と保護者見学会を仕組み化すれば、3.21倍の超売り手市場でも安定して採用できる体制は作れます。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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