東讃エリアの高卒採用ガイド
さぬき市・東かがわ市。手袋産業と人口減最深刻地域
東讃エリアは、手袋製造で全国シェア最大の東かがわ市を中心とする伝統産業の地です。同時に、香川県内で人口減少が最も深刻なエリアでもあります。地元高校の卒業生数は減り続け、若者は隣の高松市や県外に出ていきます。
ここで採用するには、「地元に残る理由」を地域コミュニティと一体で訴求する戦略が必要です。給与で勝負できない以上、「ここに残って働く意味」を提供できる中小企業だけが生き残ります。
東讃の産業構造
- •手袋製造 — 東かがわ市は約 130 年の歴史を持つ全国シェア最大の手袋産地。手袋メーカーが集積
- •水産加工 — 瀬戸内海の水産物加工
- •繊維関連 — 手袋から派生した縫製・繊維製品
- •地域サービス・小売 — さぬき市の地元商業
- •農業 — オリーブ栽培など東讃特有の地域農業
東讃の主要訪問校
志度高校(さぬき市志度)
電子機械科・商業科の工業 + 商業複合校。東讃唯一の工業系学科を持つ学校で、製造業・電気・電子機器関連企業の人材源。商業科併設のため事務職採用も可能です。
問題は、志度高校の生徒が隣接高松市の企業に流れやすいこと。さぬき市から高松市内まで車で 30 分。電車通勤も可能。「地元東讃に残る理由」を明確に提示しないと、若者は便利な高松に出てしまいます。
三本松高校(東かがわ市三本松)
普通科中心の進学校。東かがわ市の地元高校として、就職組への影響力も大きい。手袋メーカー・水産加工・地元中小企業の主要訪問先。地元の祭り・町内会と密接に関わる地域コミュニティの中核校でもあります。
補足:高松市内の高校
東讃エリアの中小企業も、高松工芸・高松商業を視野に入れる選択肢があります。ただし大手競合が激しいため、地元志度・三本松との関係構築を最優先に。
東讃エリアの中小企業が打つべき手
「地域に残る理由」をどう作るか
1. 地域コミュニティと一体で採用ブランディング
東讃は地元の祭り・町内会・PTA・商工会など、コミュニティの結束が強い地域です。社員が地元の祭りに参加する、商工会の青年部で活動する、PTA に顔を出す——これらの活動を通じて「あの会社の社長 / 社員」と覚えてもらうことが、求人広告より遥かに効きます。
2. 「高松に出るリスク」を保護者に伝える
高松通勤になると朝晩 30 分以上の通勤、車のガソリン代・電車代の出費、結局一人暮らしを始めるリスク。地元東讃で働くと、これらが全部不要。「実家から通えて、地元で働ける」を保護者に対して明確に訴求します。
3. 手袋・水産加工は「伝統 × 最新」のストーリー
130 年の歴史を持つ手袋産業は、若者にとっては「古い」イメージを持たれがち。「伝統技術を最新の機械化と組み合わせている」「世界の有名ブランドの製造を担っている」など、若者が誇りを持てるストーリーを発信。
4. 志度高校との「太いパイプ」を作る
東讃唯一の工業系学校なので、ここを失うと製造業の採用ルートが消えます。年 4 回の定期訪問、卒業生の活躍報告、職場見学の積極受け入れで、進路指導の信頼を構築。
5. 「地元に残るオプション」を明示する
高校生に「地元か県外か」の二択を迫るのではなく、「うちで 5 年働いてから判断できる」など、選択の余地を残す。地元で経験を積んでから県外に行く道、地元で経営層まで上がる道、両方を見せると逃げ場ができて入社へのハードルが下がります。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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