香川県の人口推移と 2045 年予測
高卒採用市場の構造的縮小に、中小企業は何ができるか
香川県の人口は約 91 万人(2025 年 3 月時点)。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2045 年に約 77.6 万人まで減少します(▼ 15%)。年間転出超過は約 2,784 人で、そのうち 20 歳代だけで 2,214 人を占めます(2023 年)。
この数字は、香川県の高卒採用市場が構造的に縮小していくことが確定していることを意味します。今後 20 年間、地元高校から就職する生徒の絶対数は減り続けます。
このページでは、人口データを羅列するのではなく、「採用担当者がこのデータを見たうえで、いま何をすべきか」を一緒に考えます。
1. 人口の現在地
香川県統計が毎月公表する推計人口
香川県は推計人口を毎月公表しており、月あたり 400 〜 800 人のペースで減少が続いています。2024 年 4 月から 2025 年 3 月までの 11 ヶ月で約 6,600 人減少しました。減少の内訳は自然減(出生 - 死亡)と社会減(転入 - 転出)の双方。特に若年層の社会減が大きいことが特徴です。
採用視点での意味
「香川は人口が減っている」と一般論で語るのではなく、「自社の事業エリアの高校卒業者数は毎年何人で、5 年後・10 年後どうなるか」を地元市町の人口推計で個別に把握することが第一歩です。市町別の将来推計は香川県統計のページで確認できます。
2. 将来推計人口 — 2045 年に約 77.6 万人
国立社会保障・人口問題研究所の確定推計
| 年 | 推計人口 | 2025 年比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2025 年 | 約 909,000 人 | 基準 | 現在 |
| 2030 年 | 約 880,000 人 | ▼約 3% | 90 万人割れ |
| 2035 年 | 約 850,000 人 | ▼約 7% | 高校卒業者数の減少が加速 |
| 2040 年 | 約 815,000 人 | ▼約 10% | 80 万人台前半 |
| 2045 年 | 約 776,478 人 | ▼約 15% | 国立社会保障・人口問題研究所の推計確定値 |
2025 年比 基準
現在
2025 年比 ▼約 3%
90 万人割れ
2025 年比 ▼約 7%
高校卒業者数の減少が加速
2025 年比 ▼約 10%
80 万人台前半
2025 年比 ▼約 15%
国立社会保障・人口問題研究所の推計確定値
※ 2030 年 〜 2040 年は推計値です。2045 年は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」の確定推計値。
高校卒業生数への影響
総人口の減少は、15 〜 20 年遅れて高校卒業生数の減少として現れます。今 0 〜 14 歳の年少人口比率が低い以上、今後 15 年間で香川県の高校卒業生数が大きく減ることはほぼ確定的です。求人倍率は構造的に上がり続け、採用難はさらに激化します。
3. 20 代転出超過 2,214 人 と 県内大学進学率 17%
「若者が出ていく構造」を直視する
総務省「住民基本台帳人口移動報告」によると、2023 年の香川県の転出超過は約 2,784 人。そのうち20 歳代だけで 2,214 人と、全体の約 80% を占めます。
この背景には、香川県の県内大学進学率が約 17%という現実があります(文部科学省 学校基本調査)。香川県の大学進学者のうち 83% は県外大学へ進学。香川大学や四国学院大学などの定員規模では県内の進学希望者を吸収しきれません。県外に出た若者の多くはそのまま県外で就職します。
企業視点での意味
この構造を踏まえると、地元中小企業にとっての主要な採用機会は 2 つに絞られます。
- •高校卒業時の就職組を確実に押さえる(高卒採用)
- •県外に出た若者の U ターンを呼び込む(中途・第二新卒)
Uターン採用の具体策と、東京圏移住支援補助金(2 人以上世帯 100 万円・単身 60 万円・18 歳未満子 1 人につき 100 万円加算)の活用法は若者流出と U ターン採用と採用支援制度・補助金ガイドを参照。
4. 中長期で打つべき手
構造変化に振り回されず、企業がコントロールできる打ち手
- •地元高校の卒業生数を市町別に把握する。「香川県全体」ではなく、自社事業所の通勤圏内の高校別卒業生数とその推移を毎年更新する
- •1 校 1 校との関係を深める。卒業生数が減るほど 1 校あたりの応募確保の重要性が上がる。学校訪問を年 4 回(4 月・7 月・10 月・3 月)の定例化
- •採用人数を減らさず、定着率を上げる。1 人辞めれば、人口減で 1 人を補充するコストが年々高くなる
- •U ターン採用の入口を作る。県外大学卒業者向けの会社説明会(盆・正月の帰省時期)、東京圏移住支援補助金の制度紹介
- •地域全体での認知度を上げる。地元の祭り・町内会・商工会への参加で「あの会社」と知ってもらう。広告ではなく口コミで広げる
どれも、明日から始められて、5 年後・10 年後に効いてくる施策です。採用は短期勝負ではなく中長期投資。香川県の人口縮小は、これを徹底できる企業だけが生き残る構造を作っています。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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