WEBデザイナーという仕事
サイトやアプリの「画面」をつくる専門職
スマホでいつも見ているWebサイトやアプリ。画面のレイアウト、ボタンの位置、色の選び方——全部、誰かが「使う人のこと」を考えてデザインしたもの。WEBデザイナーは、画面の見た目だけじゃなく「どうすれば使いやすいか」まで設計する仕事。学歴よりスキルが評価される世界で、高卒から目指せる。


この仕事って何?
WEBデザイナーは、WebサイトやWebアプリケーションの画面をデザインする専門職です。「きれいに見せる」だけでなく、「使う人が迷わない」「押したいボタンがすぐ見つかる」——そんな画面設計がこの仕事の本質です。
画面の「見た目」と「使いやすさ」を両立させる
どこに何を置くか(レイアウト)、どの色を使うか(配色)、文字の大きさや間隔——すべてに「なぜそうしたか」という理由があります。見た目がきれいなだけでなく、使う人が自然に操作できるデザインを目指します。
デザインとコーディング、両方できると強い
Figmaなどのデザインツールで画面を設計し、HTML/CSSで実際にWebページとして組み立てる。デザインだけの人、コーディングだけの人もいますが、両方できるWEBデザイナーは現場で重宝されます。
スマホ・PC・タブレット、全部に対応する
同じサイトでも、スマホで見たときとPCで見たときでは画面の大きさが全然違います。どの端末で見ても使いやすい画面を作る「レスポンシブデザイン」は、WEBデザイナーの必須スキルです。
こんな人に向いてる
WEBデザイナーに特別な才能は必要ありません。「こうしたらもっと見やすくなるのに」と思ったことがある人は、その時点で素質があります。
- WebサイトやアプリのUIを「ここ使いにくいな」と感じたことがある
- SNSの投稿画像を凝って作るのが好き
- パソコンに向かって黙々と作業するのが苦にならない
- 色の組み合わせやレイアウトに自然と目がいく
- 「なぜこのデザインなのか」を考えるのが好き
- 新しいツールやアプリを触るのが楽しい
実際に覗いてみよう!

高卒で、なれるの?
なれます。WEBデザイナーの世界では、学歴よりも「何を作れるか」が全て。ポートフォリオ(自分の作品集)が履歴書代わりになる職種です。高卒からWEBデザイナーになった人は数え切れないほどいます。
厚生労働省の調査によると、情報通信業(IT・Web業界)の高卒初任給は188,300円です。WEBデザイナーとしての経験を積み、スキルが上がれば年収400万円以上も十分に狙えます。
経済産業省の推計では、2030年にIT人材が最大約79万人不足するとされています。WEBデザインはITの中でも需要が伸びている分野。企業のWebサイトはもちろん、ECサイト、アプリ、SNS広告——デザインが必要な場所はどんどん増えています。
未経験OKのWeb制作会社で実務を積みながら学ぶルートが最も現実的です。求職者支援訓練(ハロートレーニング)なら授業料無料で約6ヶ月間、WEBデザインの基礎を学ぶことも可能です。
188,300円
高卒初任給(情報通信業)
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査
79万人
2030年のIT人材不足(推計)
経済産業省 IT人材需給に関する調査
36.1%
情報通信業 3年以内離職率
厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況
なるためのルート
Web制作会社に入社して実務で学ぶ
未経験OKの求人に応募し、アシスタントから始めるルート。先輩のバナー制作やサイト更新を手伝いながら実案件で力をつけます。給料をもらいながらスキルが身につくのが最大のメリット。
求職者支援訓練(ハロートレーニング)で学ぶ
授業料無料で約6ヶ月間、WEBデザインの基礎を学べます。ハローワークで申し込めるので、お金をかけずにスキルを身につけたい人におすすめ。訓練中に就職支援も受けられます。
独学+ポートフォリオで就職
YouTube、Udemy、書籍でHTML/CSSとデザインの基礎を学び、自分でWebサイトやバナーを作って作品集を作る。費用を抑えられますが、6ヶ月〜1年の学習期間を自分で管理する必要があります。
ある1日の流れ
Web制作会社で働くWEBデザイナー新人の1日を紹介します。クライアントの要望を聞いて、画面を設計して、コードに落とし込む——この流れが日常です。
出社・メール確認
クライアントからのフィードバックやディレクターからの指示を確認。今日やるタスクの優先順位を整理します。
チームミーティング
ディレクター・エンジニアと進捗を共有。「この画面のここ、スマホだと押しにくくない?」と先輩からアドバイスをもらうことも。
デザイン作業
FigmaでクライアントのWebサイトのデザインカンプ(完成イメージ図)を作成。PC版とスマホ版の両方を設計します。
昼休み
Pinterestやデザインギャラリーサイトを見てインスピレーションを得る人も多いです。良いデザインを見る習慣が力になります。
クライアントレビュー
デザイン案を画面共有で見せながらフィードバックをもらいます。「もっとPOPな感じで」「ボタンを目立たせて」——要望を正確に汲み取る力が試されます。
デザイン修正+コーディング
フィードバックをもとにデザインを修正し、確定したページからHTML/CSSでコーディング。ブラウザで実際の表示を確認しながら進めます。
レスポンシブ確認
PCで見たとき、スマホで見たとき、タブレットで見たとき——それぞれの画面幅で崩れていないかをチェック。ChromeのDevToolsが頼りです。
日報・タスク整理
今日の進捗を記録し、明日のタスクを整理。先輩からのフィードバックをメモに残して帰宅します。
退社
納期直前は残業もありますが、普段は定時退社の会社が増えています。帰りの電車で気になるサイトを見て「このレイアウト使えそう」とメモ。
※ Web制作会社の例です。事業会社(自社サービスのデザイン担当)の場合はもう少し規則的なスケジュールになる傾向があります。
身につくスキル
WEBデザイナーとして働く中で身につくスキルを紹介します。最初から全部できる必要はありません。入社後に一つずつ覚えていけば大丈夫です。
- デザインツール(Figma / Adobe XD / Photoshop)——画面設計の標準ツール。まずはFigmaから始める人がほとんどです
- HTML / CSS / JavaScript の基礎——自分のデザインをWebページとして動かす力。コーディングができるデザイナーは現場で頼りにされます
- レスポンシブデザイン——スマホ・PC・タブレット全てに対応する画面設計。今のWeb制作では必須のスキルです
- UI/UXの考え方——「使う人が迷わない画面」を設計する力。ボタンの大きさ、配置、色の意味——全てに理由をつけられるようになります
- コミュニケーション力——クライアントの「なんか違う」を具体的なデザインに翻訳する力。デザインの半分はヒアリングです
キャリアステップ
WEBデザイナーのキャリアは、経験を積むほど選択肢が広がります。デザインだけでなく、UX設計やフロントエンド開発、マネジメントなど——自分の興味に応じて方向を選べるのがこの職種の魅力です。
アシスタントWEBデザイナー
バナー制作やサイトの更新・修正からスタート。先輩のデザインを手伝いながら、レイアウトや配色の基本、ツールの操作を実務で覚えていきます。
年収250〜300万円
WEBデザイナー(一人前)
サイト全体のデザインを一人で任されるように。ワイヤーフレームの設計からデザインカンプ、コーディングまで一貫して担当します。クライアントとのやり取りも自分で行います。
年収350〜450万円
シニアデザイナー / UI/UXデザイナー
デザインの方向性を決めるポジション。ユーザーテストやデータ分析をもとに「使いやすさ」を設計するUI/UXデザイナーへの道も開けます。後輩の育成も担います。
年収450〜600万円
アートディレクター / フリーランス
プロジェクト全体のクリエイティブを統括する道、独立してフリーランスとして働く道——キャリアの分岐点。スキルと実績が選択肢を広げます。
年収500〜800万円以上
この仕事のリアル
情報通信業の高卒3年以内離職率は36.1%(厚生労働省 令和3年3月新規高卒就職者の離職状況)
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」
WEBデザイナーで一番大変なのは、クライアントの修正対応です。「もっとPOPに」「なんか違うんだよね」——抽象的なフィードバックに何度も向き合う必要があります。自分が良いと思ったデザインが全否定されることもあります。
もう一つは納期のプレッシャー。デザポケ社の調査(2025年)では、WEBデザイナーの最大のストレス要因として「長時間労働と納期プレッシャー」が40%で1位、「クライアント要求への対応」が26.7%で2位でした。複数の案件を同時に抱えることも珍しくありません。
ただし、WEB業界は働き方改革が進んでいる分野でもあります。リモートワークやフレックスタイムを導入している会社も多く、同じ調査でやりがいの2位が「柔軟な働き方」(39.3%)だったのは、この業界の特徴です。
Web制作会社を選ぶときのチェックポイント
未経験者への研修制度があるか(OJTだけでなく、ツールの使い方やデザインの基礎を体系的に教えてもらえるか)
制作実績を見せてもらえるか(コーポレートサイト、EC、LP——多ジャンル対応の会社はスキルの幅が広がる)
「デザインだけ」か「コーディングまで」か(両方やれる会社の方がキャリアの選択肢が広がる)
リモートワークやフレックス制度があるか(Web業界は導入している会社が多い。面接で聞いてみる価値あり)
じゃあ、どうすればいい?
求人票だけでは、その会社の本当の雰囲気はわかりません。
だからこそ、自分の目で確かめることが大切です。

応募前職場見学に行こう。
実際の職場の空気、働いている人の表情は、行かないとわからない。
会社のホームページを見てみよう。
高校生の目線に立った採用ページがあるか?動画や社員の声で雰囲気を伝えようとしているか?
求人票以外の情報を探そう。
SNS、ブログ、就活情報誌——求人票に載っていない情報を出している会社ほど、あなたに届けたい想いがある。
職場見学はまず先生に相談してみてください。
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先生を通じてゆめスタにご相談ください。
「ゆめマガで紹介してほしい」などのご相談も大歓迎です。できる限り力になります!
先輩たちの「やっててよかった」
WEBデザイナーとして働く中で感じるやりがいを紹介します。
自分がデザインしたWebサイトが公開されて、実際に多くの人に使われる。「このサイト見やすい」と言ってもらえた瞬間は、何ものにも代えがたい。
(デザポケ調査(2025年)——やりがいを感じる要因1位「仕事全体のやりがい」47.5%)
昨日できなかったレイアウトが今日はできるようになっている。スキルの成長が目に見えてわかる仕事。ポートフォリオを振り返ると、自分の上達が一目でわかります。
パソコン1台で働ける自由度の高さ。リモートワークやフリーランスなど、働き方の選択肢が他の職種より圧倒的に多い。
(デザポケ調査(2025年)——やりがい2位「柔軟な働き方」39.3%)
この仕事がある業界
WEBデザイナーが活躍できる業界を見てみよう。
この記事のデータ出典
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」
経済産業省「IT人材需給に関する調査(2019年)」
株式会社デザポケ「現役デザイナーにアンケート!やりがいや不満のリアルな声を調査」(2025年3月)
キャリアガーデン「Webデザイナーの1日のスケジュール」
厚生労働省「求職者支援訓練」





