IT業界で働くということ
「パソコンが得意な人の仕事」というイメージがあるかもしれない。でもIT業界の入口は、プログラミングだけじゃない。人手が足りないこの業界で、高卒からどんな道があるのかを見てみよう。


こんなイメージ、持ってない?
理系じゃないとダメ? 情報科じゃないと無理?
プログラミングができないと入れない?
高卒じゃ相手にされない?
この仕事、実際に覗いてみよう!

高卒で、入れるの?
正直に言うと、高卒でIT業界に入る人はまだ少ないです。でも、だからこそチャンスがあります。
正直に言うと、IT業界に高卒で入る人はまだ少ない。年間 1,310人、全体のわずか1%。
でも、2030年には 79万人 のIT人材が足りなくなると言われている。つまり、今から入れば「先に経験を積んでいる人」になれる。
高卒の初任給は 188,300円。全産業の平均とほぼ同じ水準からスタートできる。
1,310人
年間の高卒IT就職者
全体の1.02%
79万人
2030年のIT人材不足
経済産業省予測(高位)
188,300円
高卒初任給
全産業平均とほぼ同水準
高卒から入りやすい職種
ITサポート・ヘルプデスク
社内外のIT問い合わせ対応。コミュニケーション力が活きる
テスター(ソフトウェアテスト)
アプリやシステムの動作確認。細かい作業が得意な人向き
インフラ運用・監視
サーバーやネットワークの安定稼働を見守る。夜勤がある場合も
Web制作
HTML/CSSを中心にWebサイトをつくる。デザインに興味がある人に
どんな仕事がある?
IT業界の仕事は「プログラミング」だけじゃない。いろんな入口がある。
プログラマー・システムエンジニア
システムやアプリを設計・開発する仕事。最初は先輩のコードを読むところから始まり、少しずつ自分で書けるようになっていく。
Webデザイナー・Web制作
Webサイトやアプリの見た目をつくる仕事。HTML/CSSなどの基礎から始めて、「使いやすさ」と「見た目」を両立させる。
インフラエンジニア
サーバーやネットワークなど、ITの「土台」を管理する仕事。目立たないけど、止まったら全部止まる——縁の下の力持ち。
ITサポート・ヘルプデスク
「パソコンが動かない」「設定がわからない」という人を助ける仕事。ITの知識と「伝える力」の両方が身につく入口として人気。
ある1日の流れ
ITサポート(ヘルプデスク)で働く新入社員の、とある1日。
出社・メールチェック
前日の問い合わせ記録を確認。今日のタスクを整理する
朝ミーティング
チームで進捗共有。「昨日のあのトラブル、解決した?」から1日が始まる
問い合わせ対応
「パソコンが起動しない」「メールが送れない」——社内のいろんな部署から連絡が来る
昼休憩
先輩と一緒にランチ。仕事の話だけじゃなく、趣味の話も
対応・ドキュメント作成
午前の問い合わせを記録に残す。よくある質問はマニュアルにまとめる
機器セットアップ
新入社員用のPC設定やソフトのインストール。黙々と集中する時間
日報・翌日の準備
今日の対応件数と内容を記録。未解決のものは先輩に相談してから帰る
退社
残業はほぼなし。「今日は3件解決できた」——小さな達成感を持って帰路へ
※ 職場や配属先により異なります
身につくスキル
IT業界で働くと、こんな力が身につく。
- 論理的思考力 — 「なぜ動かないのか」を筋道立てて考える力が身につく
- 問題解決力 — バグやトラブルに向き合い、原因を見つけて直す経験が積める
- 自己学習力 — 技術は毎年変わる。「自分で調べて学ぶ」習慣が自然とつく
- チームワーク — 開発はチームで進める。相談・レビュー・役割分担が日常
- 資格 — ITパスポート、基本情報技術者、CCNA等。すべて学歴不問で受験できる
IT業界では「学び続ける力」が何より大切。自分のタイプに合った学び方を知りたい人は タイプ別・効果的な学び方 →
キャリアステップ
先輩のもとで基本を学ぶ
開発ツールの使い方、業務の流れ、コードの読み方を習得する期間。研修が充実している会社も多い。
一人で任せられるようになる
設計から実装まで担当。得意な技術領域が見えてくる。資格取得で実力を証明する人も。
リーダーとしてチームをまとめる
メンバーの進捗管理、技術選定、顧客との調整。「つくる」だけでなく「まとめる」仕事が増える。
スペシャリスト or マネージャー
技術を極めるアーキテクト、組織を率いるマネージャー、独立してフリーランス——選べる道が広い。
この仕事のリアル
IT業界の高卒3年以内離職率は36.1%。全産業平均の37.9%よりやや低く、他の業界と比べると定着率は悪くない。
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和4年3月卒
ただし、知っておいてほしいこともある。IT業界は技術の進化が速く、「学び続ける」ことが前提の世界。入社後の研修だけで終わりではなく、自分で勉強し続ける姿勢が求められる。それが楽しいと思えるかどうかが、向き・不向きの大きな分かれ目になる。
また、IT企業にはピラミッド構造(一次請け〜三次請け)があり、会社によって待遇や仕事内容に差がある。「IT企業」と一括りにせず、その会社で何をするのかを確認することが大事。
会社を選ぶときの見極めポイント
入社後の研修制度があるか(期間・内容を具体的に聞く)
先輩社員のキャリアパスが見えるか(「3年後にどうなっているか」を聞く)
資格取得の支援制度があるか(費用負担・勉強時間の確保)
残業時間や働き方の実態(求人票の情報だけで判断しない)
先輩たちの「やっててよかった」
厳しさがある。それでもIT業界で働き続ける人たちには、理由がある。
「できなかったことが、できるようになる」——自分の成長を日々実感できる。半数以上のエンジニアが仕事に「やりがいがある」と回答している。
(パーソルテクノロジースタッフ調査)
自分が書いたコードや設定したシステムが、誰かの仕事を楽にしている。「ありがとう」が返ってくる仕事。
技術は毎年変わるから、飽きることがない。「最新の技術に携われること」が魅力と答えた人が32.4%で最多。
(パーソルテクノロジースタッフ調査)
IT業界で活躍する先輩たち
この記事のデータ出典
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
文部科学省「学校基本調査 令和6年度」
経済産業省「IT人材需給に関する調査」(平成30年度)
IPA「情報処理技術者試験 統計情報」
セラク「エンジニアの1日のスケジュール」
パーソルテクノロジースタッフ「エンジニアのやりがいや魅力とは?実態調査」



