動画編集者という仕事
素材を作品に変える、映像のラストワンマイル
撮影された映像はそのままでは「作品」にならない。カットして、つないで、テロップを入れて、BGMを乗せて——バラバラの素材を「観たくなる動画」に変えるのが動画編集者の仕事。YouTube、TikTok、企業PR。今、最も需要が伸びている仕事の1つ。


この仕事って何?
動画編集者は、撮影された映像素材をカット・結合し、テロップ、効果音、BGMを加えて完成品に仕上げる仕事です。YouTubeの企画動画からテレビCM、企業のPR映像まで、映像がある場所には必ず動画編集者がいます。
カット編集 — 「使う」と「使わない」を決める
何時間もの素材から「この部分を使う」「ここは飛ばす」と選び、最適な順番でつなげる。どこで切るかで映像のテンポが決まる。「間」の取り方がセンスの見せどころ。
テロップ・エフェクト — 文字と動きで伝える
テロップのフォント、色、出るタイミング、消えるタイミング——すべてが視聴者の理解度に影響する。YouTubeのカット編集やバラエティのテロップは、編集者の腕で面白さが何倍にも変わる。
BGM・SE — 音で感情を動かす
楽しいシーンにアップテンポな曲、感動シーンにピアノ——音楽と効果音の選び方で、映像の印象は180度変わる。「耳で見る映像」を作る技術。
こんな人に向いてる
- 動画を見るのが好きな人。「この編集すごい!」と感じたことがあるなら適性あり
- コツコツ作業ができる人。1つの動画に何時間もかけて磨き上げる根気強さ
- 細部にこだわれる人。テロップの1フレーム、BGMの0.5秒のズレに気づく感覚
- トレンドに敏感な人。「今、どんな編集が流行っているか」を常にアップデートできる
- 一人で黙々と作業できる人。編集は基本的にPCに向かう一人作業
実際に覗いてみよう!

高卒で、なれるの?
入れます。動画編集は学歴不問・未経験OKの求人が最も多いメディア職種です。独学でスキルを身につけてフリーランスになる道もあり、参入のハードルは低い仕事です。
動画編集者の正社員平均年収は 425万円(求人ボックス)。20代前半は266万円からスタートし、40代で493万円まで上がります。ディレクターに昇進すれば600万円以上も。
動画広告市場は 8,439億円(電通「2024年日本の広告費」)、縦型動画は900億円(前年比171%)と爆発的に成長中。動画編集のスキルがあれば、仕事に困ることはありません。
Indeed調査では「映像制作 未経験」で 13,000件 以上の求人がヒット。学歴より「何が作れるか」で勝負できる世界です。
425万円
動画編集者の平均年収
求人ボックス(D昇進で600万超も)
8,439億円
動画広告市場(2024年)
前年比123%で急成長中(電通)
13,000件+
「映像制作 未経験」求人
学歴不問・未経験OKが多い
なるためのルート
動画制作会社に未経験で就職
企業のPR動画やSNS動画を制作する会社は未経験歓迎の求人が多い。入社後にPremiere ProやAfter Effectsの使い方を学べる。まずは先輩の編集を手伝いながら技術を習得。
独学 → ポートフォリオ → 就職 or フリーランス
YouTubeやオンライン講座で編集ソフトの使い方を独学。自主制作した動画をSNSに公開して「ポートフォリオ」を作り、それを武器に就職活動。いきなりフリーランスとして案件を受ける道も。
企業のSNS動画担当として就職
一般企業のマーケティング部門で、TikTokやInstagramの動画を制作・運用するポジション。動画編集だけでなく、企画やSNS運用のスキルも身につく。未経験OKの求人が増えている。
ある1日の流れ
企業のPR動画を制作する映像制作会社に勤務する、2年目の動画編集者のある1日です。
出社・メール確認
クライアントからの修正依頼を確認。「テロップの色を変えてほしい」「ここのカットをもう少し短く」——細かい修正が毎朝届く
修正対応
前日納品した動画の修正。テロップの差し替え、BGMの音量調整、カットのタイミング微調整。地道だけど品質を左右する作業
新規案件のカット編集
撮影済みの素材を読み込み、使うカットを選んでタイムラインに並べる。「ここで切って、次のカットにつなげると、テンポが良くなる」——編集者のセンスが問われる瞬間
昼休憩
YouTubeやTikTokを見て「この編集テクニック使えそう」と勉強するのも休憩の楽しみ。トレンドの編集スタイルをインプット
クライアントミーティング
新しい案件の打ち合わせ。「どんな雰囲気の動画にしたいですか?」「参考動画はありますか?」と要望をヒアリング
テロップ・BGM作業
カット編集した素材にテロップを乗せ、BGMと効果音を入れる。文字のフォント、サイズ、色、出すタイミング——1つひとつの判断が動画の完成度を左右
社内レビュー
先輩ディレクターに編集中の動画を見てもらう。「ここのテンポが速い」「BGMの入りを0.5秒遅らせて」——プロのフィードバックが最大の学び
修正・書き出し
フィードバックをもとに修正し、完成版を書き出す。「今日も1本仕上がった」——形になる達成感を持って帰路へ
※ 納期前は残業が発生することがあります。フリーランスの場合は自分でスケジュールを管理するため、深夜作業になることも
身につくスキル
動画編集者で身につくスキルは、映像・広告・マーケティングなど幅広い分野で武器になります。
- 映像編集スキル — Premiere Pro、Final Cut Pro、DaVinci Resolve。映像を「作品」に仕上げる技術
- モーショングラフィックス — After Effectsでテロップやアニメーションを作成。動画の表現力を高める技術
- デザインセンス — 色の使い方、フォントの選び方、レイアウト。映像の「見た目」を作る力
- マーケティング感覚 — 「この動画で何を伝えたいか」「視聴者は何を求めているか」を考える力
- 自己管理能力 — 納期を守り、品質を保つ。フリーランスなら営業、経理、顧客対応も全部自分
キャリアステップ
動画編集者のキャリアは、「手を動かす人」から「全体を設計する人」へとステップアップしていきます。
会社員としてディレクターを目指す道と、フリーランスとして自分のペースで働く道。どちらを選んでも、編集スキルがある限り仕事には困りません。
ジュニアエディター
先輩の指示で素材の整理、テロップ入れ、簡単なカット編集を担当。編集ソフトの操作を実務で覚える。「見て学ぶ」時期。
月収17〜22万円
エディター
1本の動画を最初から最後まで一人で仕上げられるように。クライアントの要望を理解し、自分のセンスを加えて形にする。指名が増え始める。
月収22〜30万円
シニアエディター / ディレクター
後輩の育成、プロジェクト全体の管理。編集だけでなく、企画・撮影の指揮も任される。「編集者」から「映像クリエイター」へ。
月収30〜45万円
独立 / プロデューサー
フリーランスとして独立し、好きな案件を選んで働く。会社に残ればプロデューサーとして予算管理やクライアント折衝。
年収400万〜800万円以上
この仕事のリアル
動画編集者の初任給は 月収17〜20万円 と決して高くありません(キャリアガーデン)。20代前半の平均年収は266万円で、他の職種と比べて低い水準からのスタートです。
キャリアガーデン / 求人ボックス
動画編集者の初任給は 他の職種より低め です。ただし、スキルが上がるにつれて年収も上がり、ディレクターに昇進すれば600万円以上も見えてきます。「最初の3年は修行」と割り切れるかどうか。
納期前の不規則な生活 も課題です。特にフリーランスは「締切に追われて深夜まで作業」ということも。長時間のPC作業で腰痛や眼精疲労に悩む人も少なくありません。
一方で、市場が急成長中 であることは大きなメリット。動画広告市場は前年比123%で伸び続けており、スキルがあれば副業でもフリーランスでも在宅でも働ける自由度の高さは、動画編集者ならでは。
会社を選ぶときの見極めポイント
「何の動画を編集したいか」を考える。YouTube、企業PR、CM、MV——分野によって求められるスキルが違う
編集ソフトの研修があるか確認する(入社前にPremiere Proの基本操作を覚えておくと有利)
フリーランスにいきなりなるよりも、まず会社で基礎を学ぶのがおすすめ(現場のフィードバックが最大の学び)
将来のキャリアパスを確認する(編集者のままか、ディレクターに昇進できるか)
じゃあ、どうすればいい?
求人票だけでは、その会社の本当の雰囲気はわかりません。
だからこそ、自分の目で確かめることが大切です。

応募前職場見学に行こう。
実際の職場の空気、働いている人の表情は、行かないとわからない。
会社のホームページを見てみよう。
高校生の目線に立った採用ページがあるか?動画や社員の声で雰囲気を伝えようとしているか?
求人票以外の情報を探そう。
SNS、ブログ、就活情報誌——求人票に載っていない情報を出している会社ほど、あなたに届けたい想いがある。
職場見学はまず先生に相談してみてください。
行きたい会社の見学ができなかった場合は、
先生を通じてゆめスタにご相談ください。
「ゆめマガで紹介してほしい」などのご相談も大歓迎です。できる限り力になります!
先輩たちの「やっててよかった」
「この動画めっちゃいい!」——SNSで直接反応がもらえる時代の特権。
自分が編集した動画がSNSで「バズった」とき。再生数が伸び、コメント欄に「この動画最高!」「編集神」と書かれる。作り手として最高の瞬間。
(MovieMania「動画編集者のやりがい」)
スキル次第で働き方を選べること。会社員、フリーランス、副業、在宅——動画編集のスキルがあれば、場所も時間も自由に選べる。この柔軟さは他の職種にはないメリット。
(キャリアガーデン「動画編集者の魅力」)
市場が急成長していて、スキルの価値が上がり続けていること。「去年より今年のほうが仕事が増えた」——成長市場にいる安心感。動画を作れる人の需要は、まだまだ伸びる。
(電通「2024年 日本の広告費」/ サイバーエージェント調査)
この仕事がある業界
動画編集者が活躍できる業界を見てみよう。
この記事のデータ出典
求人ボックス「動画編集の年収・時給」
キャリアガーデン「動画編集者の年収・仕事内容・やりがい」
MovieMania「動画編集者のキャリアパス・やりがい」
電通「2024年 日本の広告費」
サイバーエージェント「2024年国内動画広告の市場調査」
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」






