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職種ガイド

映像ディレクターという仕事

カメラの向こう側で、映像の全てをコントロールする司令塔

映画やテレビ番組は、ディレクターが「こう撮って」「ここで切って」「この音楽を入れて」と全てを決めて完成する。企画から撮影、編集まで——映像作品の全体像を描き、チームを動かして形にするのがディレクターの仕事。

映像ディレクターの仕事イラスト
案内する高校生

この仕事って何?

映像ディレクターは、テレビ番組・CM・Web動画・企業映像などの制作現場で、企画・演出・編集の全体を指揮する責任者です。「どんな映像を作るか」を決め、チームをまとめて完成品に仕上げます。

POINT 01

企画・構成 — 「何を、どう撮るか」を設計する

クライアントや番組の意図を汲み取り、台本・絵コンテを作成。ロケ地の選定、出演者のキャスティング、スケジュール管理まで。映像の青写真を描く仕事です。

POINT 02

撮影現場の指揮 — チームの司令塔

カメラマン、照明、音声、美術——各スタッフに指示を出しながら撮影を進行。「もう1テイク、今度はもっと笑顔で」。現場の空気を作るのもディレクターの仕事。

POINT 03

編集・仕上げ — 素材を作品に変える

何時間もの素材から「使える部分」を選び、つなぎ、テロップやBGMを加えて完成品に。編集次第で映像の印象は180度変わります。

こんな人に向いてる

  • チームをまとめるのが好きな人。映像はひとりでは作れない
  • 「面白い!」「これ撮りたい!」と感じる感性がある人
  • 体力に自信がある人。ロケは早朝から深夜まで続くこともある
  • 細部にこだわれる人。テロップの1ピクセル、BGMの0.5秒が作品の質を左右する
  • 根気強い人。AD時代の下積みを乗り越えた先にディレクターの椅子がある

実際に覗いてみよう!

虫眼鏡を持つ高校生

高卒で、なれるの?

ANSWER

入れます。番組制作会社のAD(アシスタントディレクター)は、高卒・未経験OKの求人が多い業界です。慢性的な人手不足で、学歴よりもやる気と体力が重視されます。

POINT 01

映像ディレクターの正社員平均年収は 454万円(テレキャリア調査)。AD段階は年収300万円ほどですが、ディレクターに昇進すれば500〜700万円。プロデューサーになると1,000万円超も。

POINT 02

ADからディレクターへの昇進は 3〜5年 が目安。番組制作会社のADは「慢性的に人手不足で中卒・高卒でも就業しやすい」(日テレ人材センター)のが実情です。

POINT 03

動画広告市場は 8,439億円(電通「2024年日本の広告費」)と急成長中。Web動画・企業映像の需要が爆発的に増えており、ディレクターの活躍の場は広がり続けています。

なるためのルート

番組制作会社にADとして入社(王道ルート)

最もオーソドックスな道。テレビ番組の制作会社にAD(アシスタントディレクター)として入社し、現場経験を積みながら3〜5年でディレクターに昇進する。

映像制作会社で企業映像からスタート

企業のPR映像やWeb動画を制作する会社に入社。テレビに比べて勤務時間が規則的で、未経験歓迎の求人も多い。Indeed調査では「映像制作 未経験」で13,000件以上の求人がある。

独学でポートフォリオを作り、制作会社に応募

スマートフォンでも映像は撮れる時代。自主制作した映像をYouTubeやSNSに公開し、「自分はこれが作れます」と示してから就職する道もある。

ある1日の流れ

企業映像を制作する映像制作会社に勤務する、3年目ディレクターのある1日です。

8:30

出社・メールチェック

クライアントからの修正依頼や新規案件の問い合わせを確認。今日のロケの段取りを最終チェック

9:00

機材準備・打ち合わせ

カメラ、三脚、マイク、照明——必要な機材を車に積み込む。カメラマンと「今日はこのアングルで」と撮影プランを共有

10:00

ロケ地で撮影開始

クライアントの工場でインタビュー撮影。「もう少しカメラに目線を向けてください」「すごくいい表情です!」と声をかけながら進行

12:00

昼休憩

ロケ先でお弁当。クライアントの社員さんと雑談して、撮影に使えるエピソードを仕入れることも

13:30

追加撮影・素材収集

工場の作業風景、製品のアップ、社員の笑顔——「あったら使える」カットをたくさん撮っておく。素材は多いほど編集の幅が広がる

15:00

帰社・素材整理

撮影データをバックアップ。使えそうなカットにメモをつけていく地道な作業。これがいい編集の土台になる

16:00

編集作業

Premiere Proで素材を並べ、つなぎ、テロップを入れ、BGMを選ぶ。「ここでこの音楽が入ると、印象がガラッと変わる」——完成形をイメージしながら組み立てる

18:30

退勤

編集のキリがいいところで今日は終了。企業映像の仕事は比較的定時で帰れる。撮影した映像がSNSに公開されて反応をもらえるのが楽しみ

※ テレビ番組のADは深夜・徹夜が発生することがあります。企業映像やWeb動画の制作会社は比較的規則的な勤務が多い

身につくスキル

映像ディレクターで身につくスキルは、あらゆるクリエイティブ職で通用する力です。

  • ディレクション力 — チームに的確な指示を出し、全体を動かす力。映像に限らず、プロジェクト管理の基礎
  • 映像編集スキル — Premiere Pro、After Effects、DaVinci Resolve。映像を「作品」に仕上げる技術力
  • 企画力 — 「何を、誰に、どう伝えるか」を設計する力。クライアントの課題を映像で解決する提案力
  • コミュニケーション力 — クライアント、出演者、スタッフとの対話。全員を巻き込んで最高の映像を作る
  • 撮影技術 — 構図、ライティング、カメラワーク。「絵になる」映像を撮る感覚と技術

キャリアステップ

映像ディレクターのキャリアは、AD(アシスタントディレクター)からスタートして着実にステップアップしていく道です。

テレビ番組でも企業映像でも、現場で実力を証明すれば、年齢や学歴に関係なく仕事が増えていく実力主義の世界です。

STEP 01AD(1-2年)

アシスタントディレクター

機材の準備・片付け、ロケハン、リサーチ、買い出し。地味な仕事が9割。でもこの期間に現場の全てを学ぶ。先輩の仕事を見て、自分ならどうするか常に考える。

月収20〜25万円

STEP 02D(3-5年)

ディレクター

自分で企画し、撮影を指揮し、編集まで担当。「この人に任せれば大丈夫」と信頼されるようになる。クライアントとの直接やりとりも増える。

月収30〜45万円

STEP 03チーフD(5-8年)

チーフディレクター

複数の案件を同時に管理。後輩ディレクターの育成も担う。番組の看板ディレクターとして、シリーズ全体の方向性を決める立場に。

月収40〜55万円

STEP 0410年〜

プロデューサー / 独立

予算管理やキャスティングなど制作全体を統括するプロデューサーに。独立して自分の制作会社を持つ道も。P以上は年収1,000万円超も。

年収600万〜1,200万円以上

この仕事のリアル

テレビ番組のAD時代は 深夜・徹夜が常態化 する現場もあります。AD段階の年収は300万円前後と決して高くなく、体力的にも精神的にもハードな時期です。

日テレ人材センター / キャリアガーデン

テレビ番組のADは 拘束時間が長い ことで知られます。ロケの前日仕込みから当日撤収まで、12時間超の勤務は珍しくありません。「好きじゃないと続かない」と言われる世界です。

ただし、Web動画や企業映像の制作会社 は事情が違います。定時退社が基本で、土日休みの会社も多い。同じ「映像ディレクター」でも、働き方は会社によって大きく異なります。

また、動画市場が急成長している今、YouTube、TikTok、企業のSNS動画など映像の需要は増え続けています。作った作品がSNSで拡散されて、直接反応がもらえるのは今の時代ならではのやりがいです。

会社を選ぶときの見極めポイント

テレビ番組系か企業映像系かで働き方が全然違う。自分がどちらを作りたいかを考える

AD時代の勤務時間と残業について、面接で具体的に聞く(「忙しい」の度合いは会社による)

先輩ADがディレクターに昇進するまでの期間を確認する(目安は3〜5年)

撮影機材に触れる機会があるか確認する(AD=雑用だけの会社と、早くから撮影を任せる会社がある)

じゃあ、どうすればいい?

求人票だけでは、その会社の本当の雰囲気はわかりません。だからこそ、自分の目で確かめることが大切です。

指さす高校生
1

応募前職場見学に行こう。
実際の職場の空気、働いている人の表情は、行かないとわからない。

2

会社のホームページを見てみよう。
高校生の目線に立った採用ページがあるか?動画や社員の声で雰囲気を伝えようとしているか?

3

求人票以外の情報を探そう。
SNS、ブログ、就活情報誌——求人票に載っていない情報を出している会社ほど、あなたに届けたい想いがある。

職場見学ガイドを見る

職場見学はまず先生に相談してみてください。
行きたい会社の見学ができなかった場合は、
先生を通じてゆめスタにご相談ください。
「ゆめマガで紹介してほしい」などのご相談も大歓迎です。できる限り力になります!

先輩たちの「やっててよかった」

「自分が作った映像が世に出た瞬間」——その達成感が、全ての苦労を吹き飛ばす。

撮影した映像がSNSで拡散されて「この動画すごい!」と反応をもらえたとき。自分の作品が見知らぬ誰かの心を動かしたと実感できる瞬間。

キャリアガーデン「映像ディレクターのやりがい」

チームで一つの作品を作り上げる達成感。カメラマン、照明、音声——みんなの力を合わせて「最高の1本」が完成したとき、打ち上げのビールは格別。

テレキャリア「映像ディレクターの魅力」

自分の作品が残り続けること。テレビ番組、企業のPR映像、ミュージックビデオ——作った映像は何年経っても消えない。「あの映像、あなたが撮ったんですか?」と言われる喜び。

スタディサプリ進路「ディレクターの仕事内容」

この仕事がある業界

映像ディレクターが活躍できる業界を見てみよう。

この記事のデータ出典

日テレ人材センター「中卒・高卒から番組制作ADの就業について」

テレキャリア「映像ディレクターの年収・キャリアパス」

電通「2024年 日本の広告費」

サイバーエージェント「2024年国内動画広告の市場調査」

キャリアガーデン「映像ディレクターのやりがい・大変なこと」

スタディサプリ進路「映像ディレクターの仕事内容」

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

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