東京都の高卒求人|地域別・業種別の求人統計データ一覧

5エリア別の産業特性と業種別有効求人倍率を徹底分析

東京都の高卒求人数は59,966人(令和6年度・前年比+10.9%)で全国1位。しかし、東京都は23区と多摩地域で産業構造が大きく異なり、エリアごとに求められる人材像も変わります。本記事では、東京都を5つのエリアに分けた求人特性と、業種別の有効求人倍率を最新データに基づき整理しました。自社の拠点エリアにおける採用環境の把握にお役立てください。

15.71倍
高卒求人倍率
全国1位(R6年度)
59,966人
求人数
全国1位・前年比+10.9%
約3,817人
求職者数(推計)
大学進学率約60%
628,239
民営事業所数
全国最多
959万人
従業者数
圧倒的な雇用集積

1. 業種別有効求人倍率(東京都)

東京都の業種別有効求人倍率を見ると、業種間で極端な差があることが分かります。建設・福祉は深刻な人手不足ですが、一般事務は供給過多の状態です。

表1:東京都 業種別有効求人倍率
業種東京都の倍率全国平均採用難易度
建設・土木技術者7.55倍約5.0倍非常に高い(再開発・インフラ更新需要)
福祉関連5.85倍約3.5倍非常に高い(高齢化による需要増)
IT技術2.97倍1.74倍高い(東京集中・全国の1.7倍)
接客・給仕2.06倍約1.8倍やや高い(飲食・観光需要)
製造技術約2.0倍約1.8倍普通(町工場の高齢化で需要増)
運輸・物流約1.8倍約1.7倍普通(EC拡大の恩恵)
一般事務0.35倍約0.4倍低い(供給過多・AI代替進行)

出典:エン人事のミカタ、ヒトクル、東京労働局

業種別の注目ポイント

建設・土木は東京五輪後も再開発プロジェクトが続き、倍率7.55倍と深刻な人手不足です。IT技術は全国平均1.74倍に対して東京都は2.97倍と約1.7倍の差があり、IT企業の東京一極集中が鮮明です。一方、一般事務は0.35倍と3人に1人しか採用されない買い手市場で、業種による二極化が進んでいます。

2. 全国の高卒就職先 業種別構成比

全国の高卒就職者がどの業種に就いているかを把握することで、東京都との違いが見えてきます。全国では製造業が約4割を占めますが、東京都ではサービス業・小売業の比率が高い傾向です。

表2:全国の高卒就職先 業種別構成比
業種構成比東京都での特徴
製造業39.9%23区内は減少傾向、多摩地域・城南に集中
卸売・小売業10.6%都心部の商業集積で需要旺盛
建設業8.6%再開発・インフラ更新で高需要
公務7.3%都庁・特別区・警視庁・東京消防庁
サービス業約15%東京都では全国平均より比率が高い
その他約18.6%IT・情報通信・運輸など多様

出典:厚生労働省「新規高等学校卒業者の就職状況」

3. 東京都5エリア別の求人特性

東京都は23区と多摩地域で産業構造が大きく異なります。高卒採用では、自社拠点のエリア特性を理解した上で、ターゲットとなる高校の所在地と通勤圏を考慮した採用設計が重要です。

表3:東京都 エリア別の産業特性と高卒採用環境
エリア主要エリア主要産業採用の特徴
城東エリア墨田・江東・台東・荒川・足立・葛飾・江戸川区製造業(町工場)・印刷・皮革下町の中小製造業が集積。墨田区は繊維、台東区は皮革、足立区は金属加工が伝統産業。
城南エリア品川・大田・目黒・世田谷区精密機械・金属加工・IT大田区は約3,500工場が集積する全国有数のものづくりエリア。航空宇宙部品から日用品まで幅広い。
城北・城西エリア中野・杉並・練馬・板橋・北・豊島・新宿・文京区光学・精密・印刷・食品板橋区は光学機器、北区は印刷・食品加工。豊島区・新宿区はサービス業中心。
多摩東部武蔵野〜立川・日野・府中IT・研究開発・精密機械日野自動車・東芝などの大企業と研究機関が集積。高い技術力を求める求人が多い。
多摩西部八王子・町田・青梅・福生ほか製造業・物流・建設八王子は繊維産業の歴史あり。圏央道沿いに物流拠点が拡大。地元密着の採用が有効。

エリア別採用のポイント

  • 城東エリア:都立橘高校(墨田区)や足立工科高校など工業系高校が点在。地元企業とのつながりが強く、早期のアプローチが有効です。
  • 城南エリア:六郷工科高校(大田区)は大田区の製造業と密接な関係があり、工場見学やインターンシップの受け入れが採用に直結します。
  • 多摩地域:23区に比べて通勤負担が少なく、地元志向の高校生が多い傾向。多摩工業高校・町田工科高校との関係構築がカギです。

4. 東京都の高卒求人数 経年推移

東京都の高卒求人数は年々増加しており、令和6年度は前年比+10.9%の59,966人に達しました。コロナ禍からの回復を経て、過去最高水準を更新し続けています。

表4:東京都 高卒求人数の推移
年度求人倍率求人数求職者数(推計)備考
令和4年度末(2023.3月)9.84倍参考値
令和5年度(2024.7月末)10.99倍約54,000人約4,913人7月末時点
令和6年度(2025.3月末)15.71倍59,966人約3,817人全国1位・過去最高

出典:厚生労働省・リュウコーポレーション

トレンド分析

求人倍率は令和4年度末の9.84倍から令和6年度の15.71倍へと、わずか2年で約1.6倍に急拡大しました。求人数の増加(+10.9%)に加え、就職希望者数の減少が加速しているためです。東京都の第3次産業比率は88.64%と圧倒的にサービス経済が中心であり、人手不足は業種を問わず広がっています。

5. よくある質問

Q. 東京都で高卒の求人が多いエリアはどこですか?

A. 城東エリア(墨田・江東・台東・荒川・足立・葛飾・江戸川区)と城南エリア(品川・大田・目黒・世田谷区)に製造業を中心とした求人が集中しています。大田区は約3,500工場が集積する全国有数のものづくりエリアです。

Q. 東京都で最も有効求人倍率が高い業種は?

A. 建設・土木技術者が7.55倍で最も高く、次いで福祉関連5.85倍、IT技術2.97倍の順です。一般事務は0.35倍と供給過多です。

Q. 東京都の高卒求人数は全国何位ですか?

A. 59,966人で全国1位です。前年比+10.9%と増加が続いています。2位以下を大きく引き離しています。

Q. 多摩地域と23区の採用環境の違いは?

A. 23区はサービス業・IT・建設が中心ですが、多摩地域は製造業・物流・研究開発が多く、地元志向の高校生を採用しやすい環境です。通勤負担が少ない点も多摩地域の優位性です。

Q. 東京都の高卒採用で大手企業との差別化ポイントは?

A. 中小企業は「転勤なし」「地域密着」「早期キャリアアップ」「技術習得」をアピールしましょう。特に城東・城南エリアの町工場は「世界に一つだけの技術」を持つ企業が多く、これがPRポイントになります。

6. まとめ

東京都の高卒採用市場は、以下の3つのポイントに集約されます。

  • 業種間格差が極端に大きい:建設7.55倍・福祉5.85倍の深刻な人手不足と、一般事務0.35倍の供給過多が同時に存在。業種選択が採用成否を左右します。
  • エリアごとに産業構造が異なる:城東は町工場、城南は精密機械、多摩は研究開発と、同じ東京都内でも採用戦略を変える必要があります。
  • 求人数全国1位でも採用は困難:59,966人の求人に対して就職希望者は推計約3,817人。学校との直接的な関係構築なくして採用は実現しません。

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データ出典:

  • 厚生労働省「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」
  • 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
  • エン人事のミカタ(業種別有効求人倍率データ)
  • ヒトクル(業種別採用データ)
  • リュウコーポレーション (令和6年度高卒求人倍率データ
  • 東京労働局「新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況」
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