島根県の若者流出と高卒採用戦略
県外に出る前に採用する——それが最後のチャンス
島根県から毎年約1,100人の若者が県外に流出しています。大学進学を希望する高校生が年間約2,700人いるのに対し、県内大学(島根大学・島根県立大学など)の定員は約1,600人。約1,100人は県外の大学に行くしかなく、卒業後にそのまま広島・大阪・東京で就職します。
一度県外に出た若者が島根に戻ってくる確率は高くありません。つまり、高卒採用は「県内にいるうちに採用する」最後のチャンスです。高校生の83%が県内就職を希望している今、この意欲のある若者を確実に採用することが、島根県の企業にとって最も現実的な人材確保戦略です。
1. なぜ若者は島根を離れるのか——構造を理解する
企業が対策を打つためには、流出の構造を正確に理解する必要があります。若者が島根を離れる理由は大きく3つです。
理由1:大学に行きたいが、県内に行きたい大学がない
大学進学希望者2,700人に対し県内定員は1,600人。この1,100人の「構造的流出」は個人の意思の問題ではなく、受け皿の不足の問題です。企業がこの問題を直接解決することはできませんが、「大学に行かなくても、高卒でキャリアを築ける」という選択肢を見せることはできます。
理由2:「島根にいても将来が見えない」
SNSで県外の友人の生活を見て「あっちの方が楽しそう」「あっちの方がチャンスがある」と感じる。これに対して企業ができるのは、自社で働くことの具体的な将来像(キャリアパス・収入・資格)を見せることです。「島根にいても成長できる」と実感できれば、若者は残ります。
理由3:西部はさらに深刻——「この町にいても仕事がない」
浜田・益田・大田の西部地域では、求人の選択肢自体が東部より少ない。若者は松江・出雲に出るか、さらに県外に出る。西部の企業は「この町にはうちの仕事がある。この町で暮らし続けられる」と具体的に示す必要があります。
2. 企業として何ができるか——「出る前に採る」戦略
若者流出は行政の課題ですが、企業レベルでもできることはあります。最も効果的なのは以下の3つです。
高卒採用に本気で取り組む
これが最もシンプルで最も効果的な対策です。高校生の83%が県内就職を希望しています。この人たちを採用すれば、大学進学→県外流出の連鎖に巻き込まれません。
「高卒は使えない」「うちは大卒がほしい」と思っている企業があるなら、考えを改めてください。島根県の大卒者の多くは県外の大学に行き、そのまま県外で就職します。高卒で採用して自社で育てる方が、待っていてもUターンしない大卒者を当てにするより、はるかに確実です。
高卒採用の始め方は島根県の高卒採用ガイド(トップ)をご確認ください。学校訪問の進め方は学校訪問マニュアルで解説しています。
「島根で働く価値」を高校生に伝える
高校生が県外を選ぶのは「島根にいてもつまらない」と思っているからです。しかし、島根県で働くことの具体的なメリットを伝えれば、判断は変わります。
- •生活コストの低さ:家賃3〜5万円。東京の手取り25万円と同じ生活水準が手取り16万円で実現できる
- •通勤時間の短さ:島根県の通勤時間は大都市の半分以下。その分自分の時間が増える
- •県外転勤なし:地元で家族の近くで暮らし続けられる。大手企業には出せない安心感
- •資格を取れば全国どこでも通用する:島根で取った技能検定や施工管理技士の資格は全国共通。「一生モノのスキル」を地元で身につけられる
採用した若者を定着させる
せっかく高卒で採用した若者が1年で辞めて県外に出てしまったら、流出を食い止めたことになりません。採用と定着はセットです。
入社後の定着施策(メンター制度、キャリアパスの見える化、保護者との連携)は早期離職防止ガイドで詳しく解説しています。島根県では「辞めたら県外に出る=永久喪失」です。採用した1人を守り抜くことが、企業にとっても地域にとっても最重要課題です。
3. Uターン人材の採用——高卒採用の次の一手
高卒採用が「流出前に採る」戦略だとすれば、Uターン採用は「流出した人を呼び戻す」戦略です。島根県にはUターンを支援する制度が整っています。
ただし正直に言って、Uターン採用は高卒採用に比べて不確実性が高いです。県外に出た若者が戻ってくるかどうかは、本人のライフステージや家族の事情に左右されます。高卒採用を主軸にしつつ、Uターンは「追加のチャンス」として位置づけるのが現実的です。
よくある質問
Q. 若者流出に対して1社の企業ができることは限られていますか?
A. 構造的な問題(大学定員不足など)を1社で解決することはできません。しかし「高校生を1人採用して、定着させて、先生に報告する」——この積み重ねが、自社の人材確保と同時に地域の人口を守ることにつながります。大きなことをする必要はありません。目の前の1人を採用し、大切に育ててください。
Q. 県内就職希望率83%は高いのですか、低いのですか?
A. 全国的に見れば高い方です。しかし前年から4ポイント低下しているのが懸念材料です。83%の高校生が「島根で働きたい」と思っているうちに、自社の存在を知ってもらい、採用につなげてください。この数字がさらに下がる前に動くことが重要です。
Q. Uターン人材を待つのと高卒採用どちらが確実ですか?
A. 高卒採用の方が確実です。Uターンは本人のライフステージや家族の事情に左右され、不確実性が高い。高卒採用は毎年一定数の就職希望者がおり、学校訪問→推薦→面接→採用という確立されたプロセスで進められます。Uターンはあくまで「追加のチャンス」です。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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データ出典:
- 島根労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」(県内就職希望率83%)
- 総務省「人口推計」(15-19歳人口28,720人)



