島根県のオヤカク(保護者対策)マニュアル
内定辞退を防ぐのは「内定後」では遅い
内定を出した高校生から突然の辞退連絡が入った。理由を聞くと「親に反対された」「親が県外の大手を勧めてきた」。——島根県の高卒採用の現場で、こうした経験をした方は少なくないはずです。
高卒採用では、最終的な就職先を決めるのは高校生本人ではなく保護者であるケースが珍しくありません。18歳の子どもの人生を左右する決断に、親が口を出さないわけがない。特に島根県のような63万人のコミュニティでは、保護者の影響力が他県以上に大きいのが現実です。
そして多くの企業が間違えるのは、保護者対策を「内定後」に始めることです。内定を出してから保護者に手紙を送っても、保護者はあなたの会社のことを何も知りません。知らない会社に子どもを預ける気にはなれない。
保護者対策は、学校訪問の段階から始まっています。この記事では、内定前・内定時・入社までの各段階で、保護者に何を伝え、どう信頼を築くかを時系列で解説します。
1. 保護者が本当に心配していること——5つの不安とその解消法
保護者が反対するとき、頭の中にあるのは以下の5つです。この5つに全て答えられる準備をしてから、採用活動を始めてください。
「聞いたことない会社だけど大丈夫?」——知名度の不安
プロテリアル・島根富士通の名前は知っている。でもあなたの会社は知らない。知らない会社に子どもを送るのは怖い。
解消法:創業○年、従業員○名、主要取引先(大手との取引実績があれば明記)、売上推移。「プロテリアルの協力会社として○年」「島根富士通に部品を納入」——大手との関係性があれば、それだけで安心感が生まれます。なければ、地元での事業年数と安定性を数字で示してください。
「うちの子が怪我しないか」——安全への不安
製造業・建設業の場合、これが保護者の最大の心配事です。「工場で機械に巻き込まれたら」「建設現場で落ちたら」。
解消法:「労災ゼロ○○日達成」「安全教育年○回実施」「新人は3か月間、安全専任の先輩と行動」——数字で示す。そして最も効果的なのは保護者を職場に招いて、安全対策を実際に見てもらうこと。百聞は一見に如かずです。
「食べていけるだけの給料は出るの?」——待遇への不安
「手取りいくら?」「ボーナスは?」「昇給は?」。保護者にとって子どもの生活が成り立つかは死活問題です。
解消法:初任給だけでなく、3年目・5年目・10年目のモデル年収を提示。加えて「島根県の生活コスト」を添えるのがポイントです。「家賃3〜5万円で一人暮らし可能。東京の手取り25万円と同じ生活水準」。この比較があれば、手取り16万円の印象が変わります。
「高卒で入って将来どうなるの?」——キャリアの不安
「大学に行かなくて大丈夫?」「使い捨てにされない?」。大学進学率が上がる中で、高卒就職を選んだ子の将来を心配する親は多い。
解消法:入社→3年→5年→10年のキャリアパスを見せる。「入社2年で技能検定取得」「5年で班長」「10年で管理職」。資格取得支援(費用全額会社負担)も必ず明記。高卒入社で昇進した先輩がいれば、その人の事例が最強の武器です。
「転勤はないか?近くにいてくれるか?」——地元定着への不安
島根県の保護者は「子どもに近くにいてほしい」。県外転勤の可能性がある会社は、それだけで不安の対象になります。
解消法:「県外転勤なし」と明記する。これは大手にはできない中小企業の最大の強みです。通勤手段(マイカー可、駐車場あり)、自宅からの通勤時間の目安も伝えてください。
2. 保護者対策のタイムライン——内定前から入社まで
内定後に手紙を送るだけでは遅い。以下のタイムラインに沿って、各段階で保護者に向けたアクションを取ってください。
| 時期 | やるべきこと | なぜこの時期か |
|---|---|---|
| 学校訪問時(7月〜) | 会社案内に「保護者の方へ」のページを入れる。先生に「保護者向けの説明資料もあります」と伝える | 先生が家庭訪問や三者面談で保護者と話すとき、あなたの会社の情報を先生から渡してもらえる。この段階で保護者に名前を知ってもらうことが重要 |
| 職場見学時(8月) | 高校生の職場見学に保護者の同伴を歓迎する。「保護者の方もぜひご一緒に」と声をかける | 保護者が職場を自分の目で見れば、不安の大半は解消される。島根県は距離が近いから保護者も来やすい |
| 内定直後(9〜10月) | 内定通知書に保護者宛の手紙を同封。社長の署名入り。手書きの一言を添える | 保護者が「ちゃんとした会社だ」と感じる最初の接点。ここが雑だと全てが台無しになる |
| 内定後2週間以内 | 社長から保護者に直接電話する。「お子様を大切にお預かりします」 | 電話は手紙より100倍信頼される。島根県の中小企業だからこそ、社長が直接電話できる。これは大手にはできないこと |
| 11月 | 保護者説明会・職場見学会を開催(土曜日) | 保護者が最も不安を感じているタイミング。実際に会社を見せて、社長と話し、先輩社員に会わせる。これが決定打になる |
| 12月〜3月 | 月1回の状況報告(はがきでOK)。入社準備の案内。入社式への招待 | 半年間の空白で保護者の気持ちが揺れないよう、つながりを切らない |
学校訪問時(7月〜)
やるべきこと:会社案内に「保護者の方へ」のページを入れる。先生に「保護者向けの説明資料もあります」と伝える
なぜこの時期か:先生が家庭訪問や三者面談で保護者と話すとき、あなたの会社の情報を先生から渡してもらえる。この段階で保護者に名前を知ってもらうことが重要
職場見学時(8月)
やるべきこと:高校生の職場見学に保護者の同伴を歓迎する。「保護者の方もぜひご一緒に」と声をかける
なぜこの時期か:保護者が職場を自分の目で見れば、不安の大半は解消される。島根県は距離が近いから保護者も来やすい
内定直後(9〜10月)
やるべきこと:内定通知書に保護者宛の手紙を同封。社長の署名入り。手書きの一言を添える
なぜこの時期か:保護者が「ちゃんとした会社だ」と感じる最初の接点。ここが雑だと全てが台無しになる
内定後2週間以内
やるべきこと:社長から保護者に直接電話する。「お子様を大切にお預かりします」
なぜこの時期か:電話は手紙より100倍信頼される。島根県の中小企業だからこそ、社長が直接電話できる。これは大手にはできないこと
11月
やるべきこと:保護者説明会・職場見学会を開催(土曜日)
なぜこの時期か:保護者が最も不安を感じているタイミング。実際に会社を見せて、社長と話し、先輩社員に会わせる。これが決定打になる
12月〜3月
やるべきこと:月1回の状況報告(はがきでOK)。入社準備の案内。入社式への招待
なぜこの時期か:半年間の空白で保護者の気持ちが揺れないよう、つながりを切らない
最も重要なのは「内定前」
内定後に保護者に初めてコンタクトするのでは遅い。内定が出る時点で、保護者が既にあなたの会社の名前を知っている状態を作るのが理想です。学校訪問時に先生を通じて情報を渡す、職場見学に保護者を招く——この「種まき」があるかないかで、内定後の保護者の反応が180度変わります。
3. 保護者説明会——やるなら徹底的にやる
保護者説明会はオヤカクの最強の武器です。島根県は保護者が足を運べる距離にいるから、参加率が高い。やるなら手を抜かないでください。
| 準備項目 | 具体的にやること |
|---|---|
| 招待状 | 学生経由ではなく、保護者宛に直接郵送する。社長名義で |
| 日程 | 土曜日の午前中が最も参加しやすい。平日は仕事で来れない保護者が多い |
| 社長の出席 | 社長が冒頭に挨拶し、最後の質疑応答にも同席する。「トップが出てくれた」は信頼に直結 |
| 先輩社員の同席 | 同じ高校出身の高卒社員がいれば最高。「うちの高校の先輩が元気に働いている」は最も安心材料になる |
| 職場見学 | 説明だけでなく実際に職場を歩いてもらう。トイレ・休憩室・食堂の清潔さは厳しく見られる |
| 安全対策の説明 | 製造業・建設業は必須。安全装備・安全教育・労災記録を写真付きで説明する |
| 数字の資料 | モデル年収、年間休日、有給取得率、残業時間。保護者は「数字」を見て安心する |
| 質疑応答 | 最低30分確保。どんな質問にも丁寧に答える。「後で確認します」は1回まで |
| 御礼状 | 翌日には発送。社長名義の手書き一言を添える |
招待状
学生経由ではなく、保護者宛に直接郵送する。社長名義で
日程
土曜日の午前中が最も参加しやすい。平日は仕事で来れない保護者が多い
社長の出席
社長が冒頭に挨拶し、最後の質疑応答にも同席する。「トップが出てくれた」は信頼に直結
先輩社員の同席
同じ高校出身の高卒社員がいれば最高。「うちの高校の先輩が元気に働いている」は最も安心材料になる
職場見学
説明だけでなく実際に職場を歩いてもらう。トイレ・休憩室・食堂の清潔さは厳しく見られる
安全対策の説明
製造業・建設業は必須。安全装備・安全教育・労災記録を写真付きで説明する
数字の資料
モデル年収、年間休日、有給取得率、残業時間。保護者は「数字」を見て安心する
質疑応答
最低30分確保。どんな質問にも丁寧に答える。「後で確認します」は1回まで
御礼状
翌日には発送。社長名義の手書き一言を添える
島根県の口コミ効果
保護者説明会に来た保護者が「あの会社はちゃんとしてた。社長さんが丁寧に説明してくれた」と周囲に話す。島根県の63万人コミュニティでは、この口コミが翌年以降の採用に直結します。一人の保護者への丁寧な対応が、最大の採用広告になる。
4. それでも反対されたとき——諦める前にやること
全ての準備をしても、保護者が反対するケースはあります。そのとき何をするかで、結果が変わります。
まず:反対の理由を正確に把握する
「親が反対」と聞いただけで諦めないでください。反対の理由は様々です。「知らない会社だから不安」→会社を知ってもらえば解消される。「もっと大きい会社に行ってほしい」→中小企業の魅力を伝える必要がある。「県外に行ってほしい」→これは対応が難しいが、島根で働くメリットを伝えることはできる。理由によって対策が全く異なります。
社長が保護者に直接電話する
手紙やメールではなく、電話です。社長が「お子様をお預かりしたいと考えております。ご心配な点がありましたら、直接お話しさせていただけませんか」と伝える。島根県の中小企業だからこそ社長が直接電話できる。これは大企業にはできない誠意の伝え方です。
個別の職場見学会を提案する
「お時間のあるときに、ぜひ職場を見に来てください」。保護者の都合に合わせて個別に対応する。実際に職場を見れば、不安の大半は解消されます。社長自ら案内し、先輩社員に合わせ、食堂や休憩室まで見せる。「ここなら安心して預けられる」——この一言を引き出すことがゴールです。
それでもダメだった場合
全力を尽くしても保護者が納得しない場合は、無理に押し通さないでください。無理に入社させても、保護者の反対が続く限り「親が辞めろと言っている」→早期離職のリスクが高まるだけです。潔く引き下がり、先生に「今回はご縁がありませんでした。来年もよろしくお願いします」と伝えてください。この誠実な対応が、来年の推薦につながります。
よくある質問
Q. 保護者向けの資料は学生用と分けるべきですか?
A. はい。学生用パンフレットは「やりがい」「仲間」「成長」を前面に出しますが、保護者が見たいのは「数字」です。モデル年収、年間休日、有給取得率、安全実績、福利厚生の一覧。保護者専用の1枚ものの資料を作ることをお勧めします。
Q. 保護者説明会に誰も来なかったらどうすればいいですか?
A. 来なかった保護者には、説明会の内容をまとめた資料を個別に郵送してください。「本日はご都合が合わなかったと思いますが、ご参考までにお送りします。ご不明な点はいつでもご連絡ください」。一人ひとりへの丁寧な対応が、島根の口コミ社会では効果を発揮します。
Q. 内定から入社まで半年ありますが、何回連絡すべきですか?
A. 最低月1回。内定直後の手紙と電話、保護者説明会、年末の挨拶、入社準備の案内、配属先の紹介、入社式の案内。6回以上の接点を持つことで「この会社は本気で迎え入れてくれている」と保護者に伝わります。
Q. 「県外の大手に行ってほしい」と保護者が言っている場合は?
A. 最も対応が難しいケースです。ただし「地元にいてほしい」という保護者の方が多いのが島根県の特徴です。「県外転勤なし」「地元で技術を磨ける」「島根の生活コストなら手取りで十分暮らせる」——地元企業のメリットを数字で伝えつつ、最終判断は本人と保護者に委ねてください。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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採用コスト
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607万円 → 300万円607万円 → 300万円
内定辞退率
ほぼ0%
一人一社(二社)制一人一社制(一人二社制)で確実採用
採用満足度
81.1%
大卒採用より+3.5pt大卒採用より+3.5pt
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データ出典:
- 島根労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」



