京都府の地域別・業種別求人統計|南部 vs 北部の格差を読む
令和7年3月卒 最新データに基づく京都府高卒採用市場の地域・産業構造分析
京都府の高卒採用市場を「地域」と「産業」の2軸で切り分けると、府内で大きな格差が存在することが見えてきます。京都市を含む南部エリアの求人倍率は7.35倍に対し、福知山・舞鶴・丹後を含む北部は2.28倍。同じ京都府でありながら3倍以上の開きがあります。本記事では、京都労働局のハローワーク管轄別データと産業別求人数を基に、エリアごとの採用環境の違いを解説します。
1. 産業別求人数・構成比一覧
京都府は「ものづくりの都」と呼ばれるように、製造業が高卒求人の約3割を占めます。しかし観光都市としての顔も持ち、宿泊飲食業や小売業からの求人も多いのが京都の特徴です。建設業は前年比+20%の1,136人と、インフラ整備や再開発に伴う担い手需要が急拡大しています。
| 産業 | 求人数 | 構成比 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 2,000人 | 29.6% | 電子部品・精密機器・伝統工芸が中心 |
| 建設業 | 1,136人 | 16.8% | 前年比+20%。インフラ整備・再開発需要 |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 804人 | 11.9% | 観光都市ならではの旺盛な需要 |
| 卸売業・小売業 | 778人 | 11.5% | 商業施設・百貨店・地域の専門店 |
| 医療・福祉 | 611人 | 9.0% | 介護人材の確保が急務 |
| その他(運輸・情報通信等) | 1,423人 | 21.1% | 物流・IT・不動産等 |
| 合計 | 6,752人 | 100% | 前年比+515人(+8.3%) |
出典:京都労働局
産業構造の読み方
京都の産業構造で注目すべきは、製造業と観光関連産業の「二本柱」という点です。製造業は京セラ・村田製作所・日本電産などの電子部品メーカーが引っ張る一方、年間観光客数5,000万人超を支える宿泊・飲食業からの求人も多い。さらに建設業は北陸新幹線延伸関連の工事や京都駅周辺の再開発でも需要が高まっており、前年比+20%という急成長を見せています。企業はこの産業構造を踏まえたうえで、自社がどの「競合群」に属するかを意識した採用戦略が必要です。
2. ハローワーク管轄別・有効求人倍率
京都府内8つのハローワーク管轄別に有効求人倍率(全年齢対象・参考値)を見ると、地域ごとの労働市場の温度差が明確に分かります。高卒専用の倍率ではありませんが、地域の雇用環境を把握するうえで重要な参考指標です。
| ハローワーク | 主要エリア | 有効求人倍率 | 主要産業 |
|---|---|---|---|
| 福知山 | 福知山市・綾部市 | 1.65倍 | 長田野工業団地・グンゼ発祥地・ものづくり |
| 峰山 | 京丹後市・与謝野町 | 1.72倍 | 丹後ちりめん・水産業・観光 |
| 舞鶴 | 舞鶴市 | 1.46倍 | JMU造船・海上自衛隊・港湾関連 |
| 伏見 | 伏見区・山科区 | 1.43倍 | 酒造(伏見の清酒)・製造・物流 |
| 宇治 | 宇治市・城陽市 | 1.30倍 | 宇治茶・住宅地域・中小製造業 |
| 京都七条 | 下京区・南区・東山区 | 1.16倍 | 観光・商業・サービス業中心 |
| 京都西陣 | 上京区・北区・中京区 | 1.14倍 | 西陣織・京友禅・伝統工芸・大学 |
| 京都田辺 | 京田辺市・精華町 | 0.84倍 | けいはんな学研都市・研究施設集積 |
出典:京都府統計「とうけい京都」(有効求人倍率・全年齢対象の参考値)
地域格差を読み解く
北部の福知山(1.65倍)・峰山(1.72倍)は有効求人倍率が比較的高く、ものづくり産業の人手不足が深刻です。一方京都市内の七条(1.16倍)・西陣(1.14倍)は大学が集中する学術都市の性格が強く、高卒求人は観光・サービス業が中心。京都田辺(0.84倍)はけいはんな学研都市の研究施設が多く、高度人材中心のため高卒向け求人は限定的です。自社の所在地がどのエリアに属するかで、採用戦略は大きく変わります。
3. 南部(京都市周辺)vs 北部(福知山・舞鶴・丹後)の構造比較
京都府の高卒採用市場は、南北で全く異なる課題を抱えています。南部は「求人過多・求職者不足」、北部は「求人も求職者も少ない」という非対称な構造です。
| 項目 | 南部(京都市周辺) | 北部(中丹・丹後) |
|---|---|---|
| 高卒求人倍率 | 7.35倍 | 2.28倍 |
| 主要企業 | 京セラ・村田製作所・任天堂・オムロン | JMU造船・グンゼ・丹後ちりめん業者 |
| 主力産業 | 電子部品・精密機器・観光・サービス | 造船・繊維・水産業・農業 |
| 課題 | 大阪への人材流出(府内就職率56.7%) | 若者の都市部流出・過疎化 |
| 採用の機会 | 求人数は多いが競争が極めて激しい | 地元志向の生徒との関係構築で有利 |
南部企業の採用ポイント
- 大手企業との差別化(待遇以外の魅力を訴求)
- 大阪に流れる人材を引き止める地元メリットの発信
- 工業高校・専門高校との早期パイプライン構築
北部企業の採用ポイント
- 地元定着率の高さを活かした学校との関係深化
- Uターン採用の仕組みづくり(第二新卒含む)
- 住居・通勤環境の整備による定着支援
4. 求人数・求職者数の経年推移
京都府の高卒求人数と求職者数の推移を見ると、「求人の増加」と「求職者の減少」という二重の構造変化が読み取れます。わずか5年で求人は54.6%増、求職者は18.2%減少しました。
| 年度(3月卒) | 求人倍率 | 求人数 | 求職者数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| R4卒(2022年) | 3.13倍 | 4,368人 | 1,534人 | コロナ回復期 |
| R5卒(2023年) | 3.66倍 | 4,815人 | 1,411人 | 回復加速・求人増 |
| R6卒(2024年) | 4.32倍 | 5,490人 | 1,347人 | 4倍台突入 |
| R7卒(2025年) | 4.74倍 | 6,237人 | 1,316人 | 求人6,000人超え |
| R8卒(2026年) | 5.38倍 | 6,752人 | 1,255人 | 5倍台到達 |
出典:京都労働局
5年間のトレンド
求人数は4,368人から6,752人へと+54.6%、求職者数は1,534人から1,255人へと-18.2%。この「需要拡大 x 供給縮小」の構造は今後も継続する見込みです。特に京都は進学率73.0%(全国1位)のため、他府県以上に就職市場への供給が細い構造になっています。求人票を出すだけでは応募が集まらない時代であり、早い段階から学校との関係を築くことが採用成功の鍵です。
5. よくある質問
Q. 京都府で最も求人倍率が高い地域はどこですか?
A. 南部(京都市周辺)の求人倍率7.35倍が最も高い水準です。京セラ・村田製作所などの大手企業が集積していることが主因です。一方、北部は2.28倍と3倍以上の差があります。
Q. 京都府で最も求人が多い産業は?
A. 製造業が2,000人(構成比29.6%)で最多。次いで建設業1,136人(16.8%)、宿泊飲食804人(11.9%)、卸売小売778人(11.5%)、医療福祉611人(9.0%)と続きます。
Q. 京都府北部の採用環境はどう特徴的ですか?
A. 北部の求人倍率は2.28倍と南部より大幅に低い水準です。JMU造船・グンゼ・丹後ちりめん業者が主要企業で、地元志向の生徒が多いため中小企業にもチャンスがあります。
Q. ハローワーク管轄別で最も倍率が低いのはどこですか?
A. 京都田辺(0.84倍)です。けいはんな学研都市の研究施設が多く、高度人材中心の求人構造のため高卒向けの求人が相対的に少ないエリアです。
Q. 京都府の建設業の求人増加率はどのくらいですか?
A. 建設業の求人数は1,136人で、前年比約+20%の大幅増です。北陸新幹線延伸関連工事や京都駅周辺再開発が需要を押し上げています。
6. まとめ
京都府の高卒採用市場は、以下の3つの構造的特徴に集約されます。
- 南北格差(7.35倍 vs 2.28倍):同じ京都府でありながら3倍以上の開き。南部は世界企業との競争、北部は過疎化との戦い。
- 製造業と観光の二本柱:製造業2,000人と宿泊飲食804人。電子部品メーカーと観光産業が高卒人材を同時に求めている。
- 大阪への人材流出:府内就職率56.7%。求職者1,255人のうち約544人が府外に流れる構造を前提とした採用設計が必要。
自社のエリアと産業における採用ポジションを客観的に把握し、地域の特性に合った採用戦略を策定することが重要です。
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