愛媛の若者流出と U ターン採用戦略
転出超過 4,779 人と「愛媛に戻りたい」5 割超のあいだに採用導線を引く
愛媛県の社会動態(転出超過)は四国 4 県の中で最大規模で、年間 4,000 人超が県外に出ていきます。15〜29 歳の若年層が中心。一方、各種意向調査では愛媛県の高卒者・若者の 5 割超が「愛媛に住み続けたい / 戻りたい」と答えています。
出て行きたいから出ていくのではなく、「県内に自分の希望に合う仕事がない」「県外でしか得られない経験がある」と思うから出ていく。そして数年経つと「やっぱり地元に戻りたい」と思う若者が一定数いる——これが愛媛県の若者流出の構造です。
高卒採用の文脈で言えば、「3 割の県外流出層」と「7 割の県内就職層」のうち、後者を確実に取り、加えて 3 年以内のリターンを設計するのが愛媛の中小企業の現実的な勝負です。この記事は、愛媛から出た若者を呼び戻すための具体策——ふるさと愛媛 U ターンセンターの活用、SNS による継続接点、OB の母校訪問連動——を整理したものです。
愛媛から出ていく若者の実態
どこへ、いつ、どのくらい
総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」によれば、愛媛県は数年連続で社会増減がマイナス(転出超過)です。年齢階層別では 15〜19 歳・20〜24 歳の流出が突出しており、これが愛媛県の人口問題の最大要因です。
- •15〜19 歳の流出:大学進学(広島・関西・首都圏)と県外就職
- •20〜24 歳の流出:大学卒業後の県外就職、就職後の県外転職
- •30〜34 歳の小規模な転入:結婚・育児・親の介護をきっかけにした U ターン
高卒採用の場面では「進学組(県外大学に出る)」「県外就職組」「県内就職組」の 3 層に分かれます。県内就職率71.8%(令和8年3月卒)の数字は、進学組を除いた就職希望者の中の 7 割が県内、3 割が県外という分布です。
主な転出先と特徴
愛媛県の若者がどこに行き、どんな仕事に就いているか
| 主な転出先 | 行く理由 | 主な就職先 |
|---|---|---|
| 広島県 | 広島大学・広島市大・近場の都会 | 広島市の事務職・販売職・サービス業 |
| 大阪府 | 近畿大学・関西の大学・大阪都心の知名度 | 製造業(パナソニック等)・小売・サービス |
| 兵庫県(神戸) | 関西圏での仕事・進学 | 製造・物流・サービス |
| 東京都 | 東京の大学・首都圏の知名度・高給 | IT・金融・小売・サービス・大手製造 |
| 香川県 | 高松の都市機能・四国の中心 | 小売・金融・サービス・四国電力本社 |
| 福岡県 | 九州の中心・進学・移住 | IT・サービス・小売 |
広島県
- 行く理由:広島大学・広島市大・近場の都会
- 就職先:広島市の事務職・販売職・サービス業
大阪府
- 行く理由:近畿大学・関西の大学・大阪都心の知名度
- 就職先:製造業(パナソニック等)・小売・サービス
兵庫県(神戸)
- 行く理由:関西圏での仕事・進学
- 就職先:製造・物流・サービス
東京都
- 行く理由:東京の大学・首都圏の知名度・高給
- 就職先:IT・金融・小売・サービス・大手製造
香川県
- 行く理由:高松の都市機能・四国の中心
- 就職先:小売・金融・サービス・四国電力本社
福岡県
- 行く理由:九州の中心・進学・移住
- 就職先:IT・サービス・小売
出典:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」
U ターン採用の 3 段階導線
出る前・出てから・戻る瞬間それぞれで打つ手
段階 1:出る前——「いずれ戻る選択肢」を保護者経由で残す
高校 3 年生で県外進学を選ぶ生徒に、「うちの会社で 3〜5 年後に戻ってきても歓迎します」と伝える機会はあります。具体的には、内定を出した生徒の同級生(進学組)の保護者にも自社の存在を知ってもらう。
対応:内定者の同級生の保護者が PTA で会ったときに「○○くんが入社する会社」として自社を紹介してもらえれば、その家にも自社の名前は届きます。OB の母校訪問時に「卒業後 5 年経って U ターンしたい子がいたら相談ください」と先生に伝えるのも有効です。
段階 2:出てから——SNS で接点を維持
県外に出た元高校生(特に内定したのに進学を選んだ生徒、家族の知り合い、OB の友人)に対して、SNS で継続接点を持ちます。
- •Instagram:自社の社員の日常、地元のお祭り、新しい設備の導入、社員旅行など「愛媛で働くのも悪くない」を発信
- •地元 OB の SNS をリポスト:愛媛で楽しんで働いている OB の投稿を会社アカウントから拡散
- •愛媛のお盆 / 帰省タイミング:「お盆の帰省で会社見学歓迎」をピンポイントで発信
段階 3:戻る瞬間——ふるさと愛媛 U ターンセンターと連携
愛媛県は東京・大阪・広島に ふるさと愛媛 U ターンセンター の相談窓口を設置しており、UI ターン希望者に企業を紹介しています。中小企業も登録すれば、U ターン希望者と直接マッチングできます。
あわせて、自社のU ターン採用枠を制度として明文化します。「経験不問・正社員登用・社員寮あり(南予出身者向け)・引越し費用最大○万円」など、若者が決断しやすい条件を整える。「愛媛に戻りたい気持ちはある、でも具体的な仕事先がない」という人が決断するための具体的な選択肢を提供する。
高卒採用に絞った 5 つの行動
7 割の県内就職層を確実に取る
- •地元就職のメリットを数字で見せる:松山実家暮らし手取り 17 万円・年間 200 万円の貯蓄差(vs 東京一人暮らし)。オヤカク完全マニュアルに詳細
- •地元イベントへの参加を採用メッセージに:松山祭り・西条祭り・新居浜太鼓祭り・大洲鵜飼など、若者が地元コミュニティに残る理由を会社が肯定する
- •南予の高校に通勤・住居支援をセットで提示:八幡浜・宇和島・大洲の高校生に「松山勤務でも社員寮ありで通えます」を求人票に明記
- •OB の生活発信:OB が地元で家を買った、結婚した、子どもが生まれたという節目を会社 SNS で共有(本人許可前提)。「愛媛で生きていけるんだ」を見せる
- •3 年後の U ターン枠を明示:「県外に出てから 3〜5 年経って戻りたくなったら、その時点で経験を評価して採用します」と公式に宣言
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
For Companies
愛媛県採用でお悩みではありませんか?
採用に毎年400万円以上…
本当に回収できてる?
3人に2人が内定辞退。
また振り出しに…
求人票を出しても
応募が来ない…
採用しても3年で辞める…
育成コストが無駄に
採用活動に手が回らない…
何から始めれば?


愛媛でゆめスタが解決します
採用コスト
50%削減
607万円 → 300万円607万円 → 300万円
内定辞退率
ほぼ0%
一人一社(二社)制一人一社制(一人二社制)で確実採用
採用満足度
81.1%
大卒採用より+3.5pt大卒採用より+3.5pt
ゆめスタが解決します
高校生採用に特化した3つのサービスで、採用課題をトータルサポート



