愛媛県の若者流出とUターン採用戦略

転出超過4,779人・県内就職率71.2%の課題と対策

愛媛県は転出超過-4,779人(2023年)と四国4県で最大の人口流出を抱えています。高卒の県内就職率は71.2%(前年比-4.1pt)で、四国で最も低い水準です。大学地元残留率はわずか28.4%で、7割超が県外の大学へ進学し、そのまま県外で就職するケースが多いのが実情です。

しかし、希望もあります。高校生の5割超が「愛媛に戻りたい/住み続けたい」と回答しており、Uターンの潜在ニーズは確実に存在します。本記事では、愛媛県の若者流出の構造を分析し、奨学金返還支援・ジョブカフェ愛work・Uターン交通費補助など行政支援を活用した実効性のある採用戦略を解説します。

71.2%
県内就職率
前年比-4.1pt
-4,779人
転出超過
四国最大(2023年)
28.4%
大学地元残留率
7割超が県外へ
5割超
回帰志向
「戻りたい」と回答

1. 愛媛県の若者流出の実態データ

愛媛県は今治造船・大王製紙・住友グループ・ユニ・チャーム・三浦工業など大手製造業が集積する産業県ですが、若者の県外流出は四国で最も深刻です。18歳人口は2023年の11,908人から2035年には9,945人へ約16.5%減少する推計であり、採用可能な若年層のパイ自体が縮小し続けています。

県内就職率71.2%の意味

愛媛県の高卒者のうち71.2%が県内企業に就職しています。これは前年比-4.1ptと低下傾向にあり、四国4県で最も低い水準です。約3割の高卒者が県外に流出しているということであり、関西圏・中国圏(広島)・首都圏への流出が目立ちます。

転出超過-4,779人の深刻さ

2023年の愛媛県の転出超過は-4,779人で、四国最大です。特に大学進学時の県外流出が大きく、大学地元残留率28.4%はすなわち7割超が県外の大学に進学していることを意味します。県外大学を卒業した後に愛媛へ戻ってくるUターン率は限られており、この流出を食い止めることが最大の課題です。

愛媛県の若者流出の主要データ
項目数値備考
県内就職率71.2%前年比-4.1pt、四国最低水準
転出超過-4,779人2023年、四国最大
大学地元残留率28.4%7割超が県外の大学へ進学
18歳人口(2023年)11,908人2035年推計9,945人(-16.5%)
高卒求人倍率3.75倍全国平均4.10倍を下回る
回帰志向5割超「愛媛に戻りたい/住み続けたい」

ポイント:「流出」と「回帰志向」の同居

愛媛県の若者流出は四国最大ですが、5割超の高校生が「愛媛に戻りたい/住み続けたい」と回答しています。流出の主因は「選択肢の不足」や「情報不足」であり、適切な情報提供と受け皿の整備があればUターンにつなげられる可能性があります。

2. エリア別の人口流出パターン

愛媛県は東予・中予・南予の3エリアに大別されますが、流出先と要因はエリアごとに異なります。自社の所在エリアに応じた対策が必要です。

流出元エリア主な流出先主な要因影響を受ける業種
東予(今治・新居浜・西条・四国中央)松山市・関西圏大学進学、商業施設・利便性造船・紙パルプ・住友系製造業
中予(松山)関西圏・首都圏大学進学、キャリアの多様性全業種(県都ながら流出が続く)
南予(宇和島・八幡浜・大洲)松山市・関西圏・広島過疎化、生活利便性、就業機会の不足水産養殖・柑橘農業・サービス業
全域(大学進学時)首都圏・関西圏・広島大学の選択肢・都市への憧れ全業種(Uターン採用の対象)

南予エリアの深刻さ

南予地域(宇和島・八幡浜・大洲等)は人口減少が最も深刻で、水産養殖(マダイ・ブリ日本一)や柑橘農業(収穫量日本一)といった全国トップクラスの産業がありながら、若年労働力の確保が年々困難になっています。南予の企業にとっては、松山圏との「県内競争」が最大の課題です。

3. Uターン採用戦略:行政の充実した支援制度を活用する

愛媛県は5割超の高校生が「愛媛に戻りたい/住み続けたい」と考えています。この潜在ニーズを取り込むために、充実した行政支援を採用戦略に組み込みましょう。

ステップ1:Uターン希望者の発掘

愛媛県は東京・大阪・広島にUターン相談窓口を設置しています。これらの窓口を通じた求人情報の発信、県が主催するUIターンフェアへの参加、帰省シーズン(お盆・年末年始)に合わせた採用イベントの開催が有効です。あのこの愛媛(県公式求人・移住サイト、5,000件以上の求人掲載)への求人登録も必須です。

ステップ2:オンライン選考の整備と交通費支援

県外在住の求職者が愛媛まで面接に来るのは大きな負担です。一次面接はオンライン、最終面接のみ対面とする柔軟な選考フローを整備しましょう。愛媛県のUターン交通費補助(最大4万円)を求人情報で案内すれば、応募のハードルが下がります。

ステップ3:奨学金返還支援を武器にする

愛媛県の奨学金返還支援制度(最大7年間、年16.8万円)は、Uターン採用の強力な武器になります。登録企業162社の一つになることで、求人票に「奨学金返還支援対象企業」と明記でき、奨学金返済に悩む若者に直接訴求できます。

支援制度内容対象
奨学金返還支援最大7年間、年16.8万円(登録企業162社)愛媛県にUIターン就職する方
Uターン交通費補助最大4万円県外からの就職活動者
ジョブカフェ愛work年間4,000人利用、就職支援全般15歳〜40歳代前半
あのこの愛媛県公式求人・移住サイト、5,000件以上愛媛県で就職・移住を希望する方
相談窓口(東京・大阪・広島)UIターン就職の個別相談県外在住の愛媛県出身者

4. 地元定着のための企業施策5選

高卒で地元就職した若者を長期的に定着させるには、入社後の環境づくりが鍵です。県内就職率71.2%の愛媛県では、「入社してもらう」だけでなく「辞めずに長く働いてもらう」ことが採用戦略のゴールです。

1

待遇の見える化と継続的な改善

初任給だけでなく、昇給カーブ・賞与実績・3年後の年収モデルを具体的に開示しましょう。住友系大手の待遇と正面から比べるのではなく、「住居手当込みの実質手取り」「地元なら家賃負担ゼロ」など、可処分所得ベースで比較できる情報提供が効果的です。

2

通勤・住居の支援制度整備

南予→松山間、東予の広域通勤など、愛媛県は通勤距離が長くなりがちです。社宅・借り上げ住宅の整備、マイカー通勤手当の充実、新居浜・今治・宇和島などの地方都市でも魅力的に暮らせる環境情報の提供が重要です。

3

地域コミュニティとの接点づくり

愛媛県は新居浜太鼓祭り・西条まつり・道後温泉など、地域の祭り・文化が根強い県です。会社として地域行事への参加を推奨し、若手が地域に溶け込む機会をつくることが定着につながります。「仕事も生活も愛媛で充実する」という実感を持たせることが大切です。

4

キャリアパスの明示と資格取得支援

造船・製紙・化学繊維など愛媛県の基幹産業では技能検定や専門資格が豊富にあります。入社1年目から資格取得のロードマップを提示し、取得費用を全額負担する仕組みを整備しましょう。「3年後にはこの資格」「5年後にはこのポジション」という見通しが、定着の最大の動機になります。

5

メンター制度と定期面談の実施

入社直後の不安を解消するために、年齢の近い先輩をメンターとして配置します。入社1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年の節目で上司との1on1面談を実施し、悩みや不満を早期に把握・対処しましょう。「辞めたいと思った時には手遅れ」にならないための仕組みです。

5. 18歳人口の減少に備える長期戦略

愛媛県の18歳人口は2023年の11,908人から2035年には9,945人へ約16.5%減少する推計です。目の前の採用活動だけでなく、中長期的な視点での対策が不可欠です。

えひめジョブチャレンジU-15の活用

全公立中学校で5日間の職場体験が実施されています。受入企業として参加し、中学生の段階から自社を知ってもらう「種まき」を行いましょう。

インターンシップの積極受入

高校1〜2年生向けの職場体験を受け入れ、就職活動時に「あの時の会社だ」と思い出してもらうことを目指します。

高卒採用+Uターン採用の二本柱

高卒採用だけに頼らず、県外大学を卒業した愛媛出身者のUターン採用を並行して進めましょう。奨学金返還支援をフックにしたアプローチが有効です。

あのこの愛媛への求人掲載

県公式の求人・移住サイト「あのこの愛媛」には5,000件以上の求人が掲載されています。Uターン希望者が最初に見るサイトなので、掲載は必須です。

まとめ:愛媛県の若者流出は四国最大の-4,779人ですが、5割超が「戻りたい」と考えています。この潜在ニーズを取り込むには、行政の支援制度(奨学金返還支援・ジョブカフェ愛work・交通費補助・あのこの愛媛)を最大限活用し、企業側でも住居支援・キャリアパス明示・地域コミュニティへの接続を整備することが必要です。

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データ出典:

  • 総務省「住民基本台帳人口移動報告」(2023年):転出超過-4,779人
  • 愛媛労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」:県内就職率71.2%、求人倍率3.75倍
  • 文部科学省「学校基本調査」:大学地元残留率28.4%
  • 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」:18歳人口推計
  • 愛媛県「ジョブカフェ愛work」公式サイト
  • 愛媛県「あのこの愛媛」公式サイト
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