事務職という仕事
組織を裏から支える、縁の下の力持ち
会社が動くには、営業や製造だけでは足りない。お金を管理し、書類を整え、社員をサポートする。事務職は「縁の下の力持ち」。目立たないけど、この仕事がなければ会社は回らない。


この仕事って何?
事務職とは、会社の業務が円滑に進むように、裏方として支える仕事です。データ入力、書類作成、電話対応、来客対応、経理処理など。仕事の幅は広く、「何でも屋」になることも。業界を問わず、どんな会社にも必要とされるポジションです。
一般事務 — 会社の「なんでも屋」
データ入力、ファイリング、電話対応、来客対応、備品管理など。会社の日常業務を幅広くサポートする仕事です。
経理事務 — お金の流れを管理する
請求書の発行、入金確認、伝票処理、給与計算など。会社のお金に関わる重要な仕事。簿記の知識が活かせます。
総務・人事事務 — 社員を支える
社会保険の手続き、備品管理、社内イベントの企画、採用事務など。「社員が働きやすい環境」をつくる仕事です。
こんな人に向いてる
- 丁寧で正確な作業が得意な人。ミスが許されない書類作業が多い
- パソコン操作が好き、または苦にならない人
- 人をサポートすることにやりがいを感じる人
- コミュニケーションが得意な人。社内外の多くの人と関わる
- コツコツと継続的に取り組める人。毎日の積み重ねが大事な仕事
実際に覗いてみよう!

高卒で、なれるの?
なれます。事務職は高卒女性に人気の職種ですが、男性の採用も増えています。
事務職の高卒求人初任給は 189,000円。他の職種と比べてやや低めですが、残業が少なく、土日休みの求人が多いのが特徴です。
高卒の全産業平均初任給は 189,700円。事務職はほぼ平均水準ですが、ワークライフバランスを重視する人に選ばれています。
PCスキルや簿記の資格があると 採用で有利 になります。特に日商簿記3級は在学中に取得可能で、経理事務の入り口になります。
189,000円
事務職の高卒求人初任給
2024年
189,700円
全産業の高卒平均初任給
令和6年
37.9%
高卒3年以内離職率
全産業平均
なるためのルート
商業高校(情報処理科・会計科)→ 企業の事務職
簿記やPC操作を学校で学べる。資格を持って就職すると即戦力として重宝される。
普通科 → 企業の一般事務
特別なスキルがなくても、入社後にOJTで学べる。コミュニケーション力や真面目さが評価される。
工業高校 → 製造業の事務職
工業の知識がある事務職は重宝される。生産管理事務や技術部門のサポートなど、専門性を活かせる。
ある1日の流れ
製造業の総務部で働く事務職、2年目のある1日を紹介します。
出社・メールチェック
昨日の退社後に届いたメールを確認。今日のタスクを整理する
伝票処理・データ入力
昨日の売上データや経費精算をシステムに入力。正確さが求められる
電話対応・来客対応
取引先からの電話を担当者に取り次ぎ。来客があれば応接室に案内
書類作成
会議資料や報告書をWordやExcelで作成。見やすいレイアウトを心がける
昼休憩
社員食堂や持参のお弁当でランチ。同僚との雑談でリフレッシュ
社内手続き対応
社員の出張精算、備品の発注、健康診断の日程調整など。細かい仕事が多い
月次業務
月末の請求書発行や、翌月のスケジュール調整。月次で発生する定型業務
退社
デスク周りを整理して退社。事務職は比較的定時で帰りやすい
※ 月末月初や決算期は忙しくなることもあります
身につくスキル
事務職で身につくスキルは、あらゆるビジネスの基礎になる力です。転職にも独立にも活かせます。
- PCスキル — Excel、Word、PowerPointは必須。マクロやピボットテーブルが使えると一気に評価が上がる
- ビジネスマナー — 電話対応、メール、来客対応。社会人の基本が自然と身につく
- 簿記・会計 — 経理事務ならほぼ必須。日商簿記2級があれば転職市場でも強い
- 正確さ・効率化 — ミスなく、速く処理する力。業務改善の提案ができるとさらに評価される
- コミュニケーション力 — 社内のあらゆる部署、社外の取引先と関わる。調整力が鍛えられる
- 資格 — 日商簿記、MOS(Microsoft Office Specialist)、秘書検定、社会保険労務士など
キャリアステップ
事務職のキャリアは「専門性を深める」か「マネジメントに進む」かの二択が一般的です。経理・人事・総務など、得意分野を見つけてスペシャリストになる道と、事務部門のリーダーとして組織を管理する道があります。
簿記2級以上、社労士、中小企業診断士などの難関資格を取得すれば、キャリアの幅は一気に広がります。
一般事務・補助業務
データ入力、ファイリング、電話対応などの基本業務を担当。PCスキルとビジネスマナーを習得する。
月収18〜20万円
担当業務を持つ
経理、総務、人事など特定の分野を任されるように。簿記やMOSの資格取得でスキルアップ。
月収20〜24万円
主任・リーダー
後輩の指導や業務改善の提案を行う。部署の中心メンバーとして信頼される存在に。
月収24〜30万円
管理職 or スペシャリスト
事務部門の課長・部長として組織を管理するか、経理のスペシャリストとして経営に近い立場で活躍。
月収30〜40万円以上
この仕事のリアル
事務職は AI・自動化の影響を受けやすい 職種と言われています。定型的なデータ入力や書類処理は自動化が進む一方、判断が必要な業務やコミュニケーションは人間にしかできません。
各種メディア報道
事務職の正直な課題は 給与の伸びが緩やかなこと。営業職のようにインセンティブがつくことは少なく、昇給は年次ベースが一般的です。
また、「何でも屋」になりがちな面もあります。雑務を押し付けられて本来の業務が進まない、ということも。自分の担当を明確にする力も大事です。
一方で、事務職の最大のメリットはワークライフバランスです。残業が少なく、土日休みの求人が多い。プライベートを大切にしたい人には向いている働き方です。
会社を選ぶときの見極めポイント
残業の実態を数字で確認する(月何時間か)
業務内容の範囲を確認する(「何でもやって」タイプは要注意)
使用するPCソフト・システムを確認する(研修があるか)
先輩事務員の人数と年齢層。一人事務は負担が大きい
先輩たちの「やっててよかった」
「あなたがいてくれて助かる」。その一言が、この仕事の最大の報酬。
「この資料、すごくわかりやすい」と言われたとき。自分の仕事が誰かの役に立っていると実感できる。
月末の締め作業をミスなく終えたとき。地味だけど、達成感がある。
定時で帰って、趣味や友人との時間を楽しめる。オンとオフのメリハリがある生活。
この仕事がある業界
事務職が活躍できる業界を見てみよう。
この記事のデータ出典
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
労働新聞「2024年高卒求人初任給調査」
厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」






