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職種ガイド

営業という仕事

人と人をつなぐ仕事

「営業=飛び込み」「ノルマがきつそう」。そんなイメージがあるかもしれない。でも営業にもいろんな種類がある。決まったお客さんを回るルート営業、法人相手のBtoB営業。学歴より「人柄」で勝負できる、高卒にとって最もフェアな仕事の一つを見てみよう。

営業の仕事イラスト
考え中の高校生

この仕事って何?

営業とは、お客さんの「困った」を聞いて、自社の商品やサービスで解決する仕事です。ただ売るだけじゃなく、信頼関係を築いて、長く付き合っていくことが大切。あらゆる業界に存在する、なくてはならない職種です。

POINT 01

ルート営業 — 決まったお客さんを定期的に回る

既存のお客さんとの関係を維持・深める仕事です。「いつもの担当さん」として信頼されることが大事。メーカーや商社に多い。

POINT 02

新規開拓営業 — 新しいお客さんを見つける

まだ取引のない企業や個人にアプローチする仕事です。断られることも多いけど、ゼロから関係をつくるやりがいがある。

POINT 03

法人営業(BtoB) — 企業相手の営業

会社対会社の取引。提案書をつくったり、複数回の商談を重ねたり。規模が大きい分、成約したときの達成感も大きい。

こんな人に向いてる

営業は「元気で明るい人」だけの仕事じゃありません。こんな人にも向いています。

  • 人と話すのが好き、相手の話を聞くのが得意な人
  • 負けず嫌いで、成果で評価されたい人
  • 「ありがとう」と言われるとやる気が出る人
  • 数字(売上・目標)を追いかけるのが苦にならない人
  • 行動力がある。まず動いてから考えるタイプの人

実際に覗いてみよう!

虫眼鏡を持つ高校生

高卒で、なれるの?

ANSWER

なれます。営業職は学歴をほとんど問いません。高卒で営業をしている人はたくさんいます。

POINT 01

営業は学歴よりも「人柄」と「行動力」で評価される世界です。小売業の高卒初任給は 193,400円。ここからインセンティブ(成果報酬)がつく会社も多く、頑張った分だけ稼げるのが営業の特徴です。

POINT 02

高卒就職者全体のうち、卸売業・小売業には 14.5% が就職しています。製造業に次いで2番目に多い就職先です。営業職はどの業界にもあるので、実際の営業職就職者はもっと多い。

POINT 03

営業は「実力主義」の世界。入社3年目で同期トップの成績を出す高卒社員も珍しくありません。学歴ではなく成果で評価される、最もフェアな職種の一つです。

なるためのルート

高校 → メーカーのルート営業

既存顧客を回る安定型営業。飛び込みなし。丁寧なコミュニケーション力が活きる。

高校 → 小売・サービス業の営業

店舗スタッフから営業職へステップアップするルートも。接客経験が武器になる。

高校 → 不動産・保険などの専門営業

入社後に専門知識を学ぶ。資格取得でキャリアアップ。宅建や損保募集人など。

ある1日の流れ

メーカーのルート営業、新人のとある1日を紹介します。

8:30

出社・メールチェック

お客さんからの連絡を確認。今日の訪問スケジュールを整理する

9:00

朝ミーティング

チームで進捗共有。「A社の案件どうなった?」先輩のアドバイスをもらう

10:00

1件目の訪問

得意先の工場へ。前回納品した製品の使い心地を確認。新商品のカタログも持参する

12:00

移動・昼食

車で次の訪問先へ移動しながらランチ。社用車で回る営業は運転免許が必須

13:30

2件目の訪問

新規の見積もり依頼に対応。お客さんの要望をヒアリングして持ち帰る

15:00

3件目の訪問

定期的なご挨拶と注文確認。「来月の発注量、増えそう?」世間話も大事な営業活動

16:30

帰社・事務作業

見積書作成、報告書入力。明日の訪問先の準備をする

18:00

退社

明日のアポイントを確認して退社。「今日は3件回れた」1件1件の積み重ねが成果になる

※ 職場や配属先により異なります

身につくスキル

営業で身につくスキルは、どんな仕事にも通用する「ポータブルスキル」です。たとえ将来転職したとしても、営業で磨いた力は必ず活きます。

  • コミュニケーション力 — 相手の話を聞き、わかりやすく伝える力。営業の根幹であり、人生の武器
  • 提案力 — お客さんの課題を把握し、解決策を組み立てて提示する力。「ただ売る」のではなく「解決する」
  • 数字の管理 — 売上目標、達成率、利益率。数字で考え、数字で語る力。経営感覚が自然と身につく
  • 運転免許 — ルート営業では必須。社用車で得意先を回ることが多い。入社前に取得しておくと有利
  • 人脈 — 長く続けるほどお客さんとの信頼が蓄積。この人脈こそが営業パーソン最大の財産になる
  • メンタルの強さ — 断られても次に向かう力。営業を経験した人は、どんな仕事でもタフに乗り越えられる

キャリアステップ

営業のキャリアは「一人で数字をつくれるようになること」がまず第一歩。そこからチームを率いるマネジメント職へ進むか、トップセールスとして現場で活躍し続けるか、道が分かれます。

営業職は成果が数字で見えるため、学歴に関係なく昇進しやすい職種です。高卒入社でも、実績を積めば大卒より早く管理職になるケースもあります。

STEP 01入社1-2年

先輩に同行して学ぶ

先輩の商談に同席し、話し方・提案の仕方・クロージングを間近で学ぶ。最初は事務作業や資料準備からスタート。

月収19〜21万円

STEP 022-4年

担当エリアを持つ「一人立ち」

自分の担当先を持ち、一人で訪問・提案・受注までこなす。目標達成の喜びと責任を初めて味わう時期。

月収22〜28万円

STEP 035-8年

チームリーダー

後輩を指導しながら、チーム全体の売上目標を管理する。「自分で売る」から「チームで売る」に変わる転換期。

月収28〜38万円

STEP 0410年〜

営業所長 / マネージャー

営業所全体やエリアの責任者。採用・育成・戦略立案まで担う。経営に近いポジションで、年収も大きく上がる。

月収38〜55万円以上

この仕事のリアル

卸売業・小売業の高卒3年以内離職率は 48.3%。全産業平均37.9%を上回り、約半数が3年以内に離職している。ノルマのプレッシャーや不規則な勤務時間が主な原因です。

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和4年3月卒

営業職にはノルマ(売上目標)がつきものです。達成できれば評価されるけど、未達が続くと精神的に辛くなることもある。「数字に追われるのが嫌」な人にはストレスが大きい仕事です。

ただし、ノルマの厳しさは会社によって全然違います。ルート営業は既存顧客が中心なので比較的安定しており、新規開拓型の飛び込み営業とは別物です。「営業」と一括りにせず、その会社の営業スタイルを確認することが大切。

また、営業は「断られること」に慣れる必要があります。でも、長く続けるうちに「断られても気にしない力」が自然と身につく。それは人生のいろんな場面で役に立つスキルです。

会社を選ぶときの見極めポイント

営業スタイルを確認する(ルート営業か新規開拓か、飛び込みの有無)

ノルマの考え方を聞く(未達のときのフォロー体制があるか)

インセンティブ制度の内容(基本給に対する歩合の割合)

先輩社員の「営業のやりがい」と「辛いこと」の両方を聞く

先輩たちの「やっててよかった」

営業を続けている人たちは「成果が見える」ことに喜びを感じている。

「あなたから買いたい」と言われたとき、この仕事をやっていてよかったと思える。商品ではなく「自分」を選んでもらえる喜び。

目標を達成した月末、数字で自分の成果が証明される。学歴は関係ない、やったかやらないかの世界。

お客さんとの関係が続いていく。「あの新人が立派になったな」と言ってもらえたとき、成長を実感する。

この仕事がある業界

営業が活躍できる業界を見てみよう。

この記事のデータ出典

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

文部科学省「学校基本調査 令和6年度」

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

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