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職種ガイド

ドライバーという仕事

ものと人を届ける、物流の最前線

ネットで注文した商品が翌日届く。スーパーに食品が並ぶ。工場に部品が届く。この「当たり前」を支えているのがドライバー。一人で運転する時間が多いけど、経済のインフラを動かしている実感がある仕事。

ドライバーの仕事イラスト
考え中の高校生

この仕事って何?

ドライバーとは、トラック・バス・タクシーなどを運転して、ものや人を目的地まで届ける仕事です。物流の世界では、倉庫から店舗へ、工場から工場へ、ネット通販の商品を家庭へ。日本経済の「血液」とも言える物流を支える存在です。

POINT 01

トラックドライバー — ものを届ける

小型から大型まで、荷物をトラックで運ぶ仕事。ルート配送(毎日同じ道)と長距離輸送に分かれます。

POINT 02

バス・タクシードライバー — 人を届ける

路線バス、観光バス、タクシー。人の移動を支える仕事。地域の「足」として欠かせない存在。

POINT 03

配送ドライバー — ラストワンマイルを届ける

ネット通販の荷物を個人宅へ届ける仕事。EC市場の急成長で需要が爆発的に増えています。

こんな人に向いてる

  • 一人で集中して作業するのが好きな人。運転中は基本的に一人の時間
  • 体を動かすのが好きな人。荷物の積み下ろしは体力仕事
  • 安全意識が高い人。「ルールを守る」ことが命を守ることに直結する
  • 早起きが苦にならない人。朝が早いシフトも多い
  • 地理に興味がある人。道を覚えるのが得意だと強い

実際に覗いてみよう!

虫眼鏡を持つ高校生

高卒で、なれるの?

ANSWER

なれます。ただし、普通免許は18歳から。大型免許は段階的に取得していきます。

POINT 01

運輸業の高卒初任給は 182,800円。ただし残業手当や深夜手当が加わるため、実際の手取りはこれより多くなることが一般的です。

POINT 02

ドライバーの 48.8% が50歳以上。若手ドライバーは圧倒的に不足しており、18歳で入れば即戦力として歓迎されます。

POINT 03

2024年4月から 時間外労働の上限 が年960時間に制限されました。長時間労働が課題だった業界ですが、労働環境の改善が進んでいます。

なるためのルート

高卒 → 運送会社(小型トラック・配送)

18歳で普通免許を取得し、小型トラックや配送車からスタート。入社後に準中型・中型免許の取得を支援してくれる会社が多い。

高卒 → バス会社・タクシー会社

路線バスは大型二種免許が必要だが、入社後に会社負担で取得させてくれるケースも。タクシーは二種免許で21歳から。

高卒 → 物流倉庫 → ドライバーへ転向

まず倉庫内作業で物流の全体像を学び、免許取得後にドライバーへ。物流の知識があるドライバーは重宝される。

ある1日の流れ

ルート配送ドライバー(小型トラック)、新人のある1日を紹介します。

6:00

出社・車両点検

トラックのタイヤ、ブレーキ、灯火類を点検。安全運転の第一歩は車両チェックから

6:30

荷積み

倉庫で今日の配送分の荷物をトラックに積み込む。積む順番も考える

7:00

出発・配送開始

配送ルートに沿って順番に届ける。渋滞情報をチェックしながら効率よく回る

10:00

休憩

コンビニやサービスエリアで一息。体を伸ばしてリフレッシュ

10:15

配送再開

午前中の残りの配送先を回る。荷下ろしは体力勝負の場面も

12:00

昼休憩

お弁当やコンビニで昼食。ドライバー仲間と情報交換することも

13:00

午後の配送

午後のルートを回る。時間指定の荷物は特に注意

15:00

帰社・日報

会社に戻り、日報を提出。翌日の配送内容を確認して退社

※ 長距離ドライバーは数日かけての運行もあります。ルート配送は比較的規則正しい生活です

身につくスキル

ドライバーとして働くと、運転技術だけでなく、こんな力が身につきます。

  • 安全運転技術 — プロとしての運転スキル。大型車両の運転技術は一生モノの資格
  • 時間管理力 — 配送時間を守るための段取り力。社会人として最も基本的かつ重要なスキル
  • 体力・忍耐力 — 荷物の積み下ろし、長時間の運転。体力と集中力が自然と鍛えられる
  • 地理の知識 — 道路や地域に詳しくなる。カーナビに頼らず判断できる力は差別化になる
  • 資格 — 準中型・中型・大型免許、フォークリフト、危険物取扱者、運行管理者など
  • 自己管理力 — 一人で仕事を完結させる力。自律性が磨かれる

キャリアステップ

ドライバーのキャリアは「運転できる車両の大きさ」と「資格」で広がります。小型トラックから始めて、中型・大型へステップアップ。さらに運行管理者の資格を取れば、管理職への道も開けます。

物流業界は慢性的な人手不足。経験を積んだドライバーの市場価値は年々上がっています。

STEP 01入社1-3年

小型トラック・配送車

普通免許で運転できる車両からスタート。ルート配送で道と仕事を覚える。準中型免許を取得。

月収19〜23万円

STEP 023-5年

中型トラック

中型免許を取得し、より大きな荷物や長距離の配送を担当。一人で任される範囲が広がる。

月収24〜30万円

STEP 035-10年

大型トラック・専門車両

大型免許を取得し、大型トラックやタンクローリーなどを運転。けん引免許があればさらに幅が広がる。

月収30〜40万円

STEP 0410年〜

運行管理者・管理職

運行管理者の資格を取得し、ドライバーの配車やスケジュール管理を行う。会社の物流戦略にも関わる。

月収35〜50万円以上

この仕事のリアル

ドライバーの年間所得の伸びは 0.9% にとどまっています(2023→2024年)。時間外労働の上限規制で残業代が減り、時給は上がっても年収は横ばいという現実があります。

SOMPOインスティチュート・プラス「物流の2024年問題」

ドライバーの仕事は 事故のリスクと隣り合わせです。どんなに技術があっても、一瞬の油断が命に関わります。安全第一は口先だけではなく、毎日の習慣で守るもの。

また、腰痛はドライバーの職業病とも言えます。長時間の運転と荷物の積み下ろしで体への負担は大きい。ストレッチや体のケアを習慣にすることが長く続けるコツです。

一方で、2024年の法改正で労働時間の上限が設定され、国も運賃の引き上げを進めています。以前より「働きやすく、稼ぎやすい」方向に業界全体が変わりつつあります。

会社を選ぶときの見極めポイント

免許取得支援制度があるか(費用負担・教習所の提携)

ルート配送か長距離か — 生活リズムが大きく変わる

荷物の積み下ろしの方法(手積み手下ろし vs フォークリフト)

車両の年式とメンテナンス体制。古い車はドライバーの負担が大きい

先輩たちの「やっててよかった」

一人で走り、一人で届ける。そのシンプルさが心地いい。

配送先で「ありがとう」と言われる瞬間。届けることで誰かの生活や仕事が回っている実感がある。

一人の時間が好きな人にはたまらない。上司に見張られず、自分のペースで仕事ができる。

大型免許を取ったとき、「自分にもできた」という自信。資格が目に見える形でキャリアになる。

この仕事がある業界

ドライバーが活躍できる業界を見てみよう。

この記事のデータ出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」

SOMPOインスティチュート・プラス「物流の2024年問題でトラック運転手の働き方改革は進んだか」

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