山梨県のインターンシップ活用完全ガイド

大手製造業に負けない職場体験プログラムの設計法

ファナック(CNC装置世界シェア50%)・東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ(半導体製造装置)・シチズンファインデバイスなど世界レベルの製造業が集積する山梨県は、高卒人材の争奪戦が全国でもトップクラスに激しいエリアです。求人倍率3.92倍(過去最高)、求人数3,074人に対して求職者はわずか780人という状況が続いています。

この激戦区で中小企業が採用を勝ち取るために注目すべきが「インターンシップ(職場体験)」です。求人票では伝わらない職場の雰囲気や仕事のやりがいを直接体験してもらうことで、大手にはない自社の魅力を生徒の記憶に刻むことができます。本ガイドでは、山梨県の採用担当者に向けた実践的なインターンシッププログラムの設計方法を解説します。

3.92倍
山梨県 求人倍率
過去最高水準
87〜88%
県内就職率
地元志向が強い
38.0%
製造業の求人割合
1,169人/3,074人
780人
求職者数
限られた母数

1. なぜ山梨県でインターンシップが採用の切り札になるのか

山梨県の高卒採用市場は、求人倍率3.92倍という極端な売り手市場です。求人3,074人のうち製造業が1,169人(38.0%)、建設業が545人(17.7%)と、ものづくり系が過半数を占めます。ファナックや東京エレクトロンといった大手企業が知名度と待遇で圧倒的な存在感を示す中、中小企業が「求人票を出すだけ」で人材を確保するのは極めて困難です。

大手との差別化ポイント

インターンシップは中小企業にとって最大のチャンスです。大手企業のインターンは参加者が多く、見学ツアー中心になりがちです。一方、中小企業は少人数で密度の濃い体験を提供できます。「社長と直接話せる」「入社1年目から任される仕事を体験できる」「自分で作ったものを持ち帰れる」といった体験は、大手にはない中小ならではの強みです。

データで見る効果

インターンシップ参加者の内定承諾率 85%超

(非参加者の承諾率は約60%にとどまる)

学校との信頼関係構築にも直結

山梨県は工業高校4校・商業高校1校と訪問対象が限られており、進路指導の先生の影響力が非常に大きい地域です。インターンシップを通じて学校との継続的なパイプを構築すれば、先生から「あの会社のインターンは生徒の評判がいい」と口コミが広がり、翌年以降の安定した応募につながります。

2. インターンシップの種類と期間(1日型・3日型・5日型)

高校生向けインターンシップには主に3つの形式があります。自社のリソースと採用目的に合わせて最適な形式を選びましょう。

形式期間実施時期内容・目的向いている企業
1日型(職場見学)1日6〜8月会社説明・工場見学・若手社員との座談会。応募前職場見学を兼ねることが多い。企業の雰囲気を短時間で伝える入門編。初めて受け入れる企業、少人数の中小企業
3日型(短期体験)2〜3日7〜8月1日目は会社説明と見学、2日目は実務体験、3日目は振り返りと成果発表。座学と体験のバランスが取れた王道プログラム。製造業・建設業など体験要素が豊富な企業
5日型(実習型)5日〜2週間夏休み・2学期本格的な実務体験。甲府工業や韮崎工業の実習授業と連携するケースも。生徒の適性と意欲を深く見極められる。工業高校と連携したい技術系企業

山梨県の高校スケジュールとの調整ポイント:甲府工業高校や韮崎工業高校では、夏休み期間にインターンシップを実施するのが一般的です。2学期中に実習期間を設けている学科もあるため、先生との打ち合わせで時期を調整しましょう。山梨県の工業高校は4校しかないため、早めのアプローチで受け入れ枠を確保することが重要です。

3. プログラム設計5ステップ(山梨県の産業構造に合わせて)

山梨県の産業別求人は製造業38.0%(1,169人)・建設業17.7%(545人)・卸売小売9.0%(277人)・宿泊飲食7.3%(224人)の順です。業種に合わせたプログラムを設計しましょう。

1

目的とゴールを明確にする

「採用直結型」か「認知度向上型」かでプログラムの設計が変わります。採用直結型なら3年生向けに応募前職場見学を兼ねた内容に、認知度向上型なら1〜2年生向けに業界理解を深める内容にしましょう。

2

「体験7:説明3」の比率で組み立てる

座学ばかりでは生徒は退屈し、放置では不安を感じます。「手を動かす」「人と話す」時間を常に確保することが満足度の鍵です。製造業なら部品の組み立て体験、建設業ならドローン操縦体験など、業種の魅力が直感的に伝わる体験を核に据えましょう。

3

「持ち帰れる成果物」をデザインする

自分の手で作った名前入りキーホルダー、金属加工品、3Dプリンター造形物など、持ち帰れるものがあると満足度が大幅に向上します。生徒が家族に見せることで、保護者への認知拡大にもつながります。

4

若手社員をメンターに配置する

入社1〜3年目の若手社員をメンターに指名しましょう。年齢が近い先輩の存在は生徒に「自分もここで働ける」というイメージを与えます。甲府工業や韮崎工業のOB・OGがいれば最高のメンター候補です。

5

振り返りと発表の場を設ける

最終日に「学んだこと・感じたこと」を発表させましょう。社長や管理職が直接フィードバックすることで、「この会社は自分を見てくれている」という印象が残ります。

製造業向け3日間プログラム例(山梨県の主力産業)

精密機械・半導体関連・食品加工(シャトレーゼ等)など、山梨県のものづくり企業に最適なプログラムです。

日程午前午後
1日目会社説明・安全教育・工場見学ツアー(全工程を把握)若手社員との座談会・質問タイム・翌日の体験内容の説明
2日目実習:簡単な部品の組み立て or 検品作業の体験品質管理体験・測定器の使い方講習・成果物の製作
3日目NC旋盤やロボットのデモ操作体験振り返りワークシート記入・成果発表・修了証授与

建設業向けプログラムのポイント

山梨県では建設業の求人が545人(17.7%)と多く、担い手確保は重要課題です。「きつい・危険」のイメージを払拭し、最新技術の魅力を伝えるプログラムが効果的です。

  • ドローン測量体験:ICT施工の面白さを体感させる
  • BIM/CIM(3D設計)のデモ:パソコン上で建物の3Dモデルを操作
  • 現場見学ツアー:安全装備を着用して実際の建設現場を見学
  • 保護者向け見学会の同時開催:保護者の不安解消が就職の後押しに

サービス業・観光業向けプログラムのポイント

山梨県は富士山・富士五湖・ワイナリーなど観光資源が豊富で、宿泊・飲食業の求人も224人(7.3%)あります。

  • 接客ロールプレイング:実際の場面を想定した接客練習とフィードバック
  • バックヤード見学:裏側の仕事を紹介し、仕事の全体像を理解させる
  • 企画ワーク:チームで新メニューやイベント企画を考案・プレゼン

中小企業の最大の武器:ファナック(従業員6,181人)や東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ(2,099人)のインターンは組織的で洗練されていますが、参加人数が多く「1人の生徒への注目度」は低くなりがちです。中小企業は「社長が直接話しかける」「名前を覚えて呼ぶ」「自分だけの作品を作れる」など、一人ひとりに向き合う体験で差別化しましょう。

4. 受入準備チェックリスト

インターンシップの成功は事前準備の質で8割が決まります。以下のチェックリストで漏れのない受け入れ体制を整えましょう。

実施2〜3か月前

  • 受け入れ目的の明確化(採用直結型 or 認知度向上型)
  • プログラム内容・タイムスケジュールの策定
  • メンター(年齢の近い若手社員)の選定と事前研修
  • 甲府工業・韮崎工業など対象校への受け入れ打診
  • 保険加入の確認(傷害保険・賠償責任保険)

実施1か月前

  • 安全管理マニュアルの整備・危険箇所の洗い出し
  • 受け入れ部署への周知と協力依頼
  • 名札・作業着・安全装備の準備
  • 生徒向け事前資料(会社概要・当日の持ち物・アクセス情報)の送付
  • 昼食の手配方法の決定(社員食堂・弁当持参など)

実施前日〜当日

  • 受け入れスペース・会議室のセッティング確認
  • 体験で使う材料・工具・備品の最終チェック
  • 全社員への「本日インターン生が来ます」の周知
  • アンケート用紙・修了証の準備
  • 緊急連絡先リスト(学校・保護者)の手元確認

注意:やってはいけないNG行動

  • - 雑用ばかりさせる:コピー取りや掃除だけでは職業体験になりません
  • - 放置・ほったらかし:「見ておいて」と現場に放置するのは厳禁です
  • - 過度な業務負荷:高校生に長時間労働や危険な作業は絶対に避けてください
  • - 実質的な労働をさせる:教育目的を逸脱した場合、労働基準法の「労働者」とみなされます

5. インターンシップから採用につなげるフォロー術

インターンシップは「やりっぱなし」では効果が半減します。終了後のフォローが、実際の応募と内定承諾を左右する決め手です。

1

終了時アンケートで生徒の本音を収集

満足度・印象に残ったプログラム・改善点を聞き取りましょう。生徒の率直な声は次回改善の最も貴重な情報源です。

2

お礼状と修了証を学校経由で送付

手書きメッセージを添えたお礼状と修了証を学校経由で送りましょう。先生の目にも触れるため、企業の誠実さが伝わります。

3

先生への報告・フィードバック

生徒の取り組み姿勢や成長をポジティブに先生に報告しましょう。山梨県は工業高校4校しかないため、先生からの評判が翌年の推薦に直結します。

4

SNS・社内報での発信

インターンシップの様子をInstagramなどで発信し、「高校生を大切に受け入れる企業」というイメージを構築します。

5

応募前職場見学への再招待

3年生のインターンシップ参加者には、正式な応募前職場見学への参加を案内しましょう。すでに関係性ができているため、スムーズに選考プロセスへ移行できます。

6. 山梨県のインターンシップ支援制度

山梨県にはインターンシップの実施を支援する制度や機関が複数あります。積極的に活用してコストを抑えつつ効果的なプログラムを実施しましょう。

ジョブカフェやまなし

甲府市飯田1-1-20 JA会館5階。若年者の就職支援を行う総合窓口。インターンシップの受け入れ企業としての登録や、プログラム設計の相談が可能です。

やまなし就職応援ナビ

山梨県が運営する就職情報ポータルサイト。インターンシップ情報の掲載が可能で、県内の高校生や求職者に情報を届けることができます。

人材開発支援助成金

厚生労働省の助成金制度。インターンシップのプログラム運営にかかる費用の一部を補助する場合があります。ハローワーク甲府で詳細を確認しましょう。

甲府新卒応援ハローワーク

甲府市飯田1-1-20 JA会館5階(055-221-8609)。新卒採用に特化した支援窓口で、インターンシップの受け入れに関する相談にも対応しています。

7. よくある質問(FAQ)

Q. 山梨県で高校生のインターンシップを受け入れるにはどうすればいい?

A. まずはハローワーク甲府やジョブカフェやまなしに相談し、受け入れ企業として登録します。その後、甲府工業や韮崎工業など各校の進路指導担当の先生に直接連絡しましょう。工業高校は4校しかないため、直接アプローチが最も効果的です。

Q. ファナックや東京エレクトロンがある中で中小企業のインターンはどう差別化する?

A. 大手は参加者が多く見学中心になりがちです。中小企業は「社長と直接話せる」「自分で最初から最後まで作れる」「名前を覚えて呼んでもらえる」など、一人ひとりに向き合う体験で差別化しましょう。

Q. 実施時期はいつが最適?

A. 夏休み期間(7月下旬〜8月末)が最も一般的です。3年生の応募前職場見学を兼ねた形式にすると採用に直結しやすくなります。

Q. 受け入れにかかる費用は?

A. 教育目的のため賃金は不要です。材料費・保険料・昼食代・指導者の人件費が主なコストです。人材開発支援助成金等の活用も検討しましょう。

まとめ

山梨県の高卒採用市場は求人倍率3.92倍・求職者780人という激しい競争環境です。ファナックや東京エレクトロンなど大手製造業が存在感を示す中、中小企業がインターンシップを通じて「この会社で働きたい」と思わせる体験を提供することは、採用成功への最短ルートです。

「体験7:説明3」のプログラム設計、若手メンターの配置、持ち帰れる成果物、そして終了後のフォローを徹底し、先生と生徒の両方から選ばれる企業を目指しましょう。

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データ出典:

  • 山梨労働局「令和7年度 高校新卒者の求人・求職状況(令和7年11月末現在)」
  • 山梨労働局「産業別求人数」
  • ジョブカフェやまなし
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金」
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