山口県の高校生数推移と2030年予測|人口128万人時代の高卒採用戦略
山口県統計分析課・文部科学省データに基づく最新分析
山口県は瀬戸内海沿岸の石油化学コンビナートや自動車部品製造業を擁する「ものづくり県」であり、高卒就職率29.9%は全国平均14%の2倍以上で全国1位という独自の就職文化を持っています。しかし県人口は約128万人で減少傾向にあり、主要6都市(下関・山口・宇部・周南・岩国・防府)いずれも人口減少が進行しています。本記事では、山口県の高校生数と就職者数の推移を分析し、2030年に向けた人口減少時代の採用戦略を解説します。
1. 山口県の人口構造と主要都市
山口県の人口は約128万人で、全国でも人口減少のペースが速い県の一つです。県内の人口は瀬戸内海沿岸の都市に集中しており、内陸部・日本海側は過疎化が深刻です。
| 都市名 | 人口 | 主要産業 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 下関市 | 約24万人 | 水産加工・造船・物流 | 県最大都市。関門海峡の交通要衝 |
| 山口市 | 約19万人 | 公務・サービス・商業 | 県都。官公庁と山口大学が立地 |
| 宇部市 | 約15万人 | 化学・セメント・医療 | UBE(旧宇部興産)の企業城下町 |
| 周南市 | 約13万人 | 石油化学・鉄鋼・電子部品 | 石油化学コンビナートが集積 |
| 岩国市 | 約12万人 | 石油精製・紙パルプ・食品 | 広島県と隣接。米軍基地あり |
| 防府市 | 約11万人 | 自動車部品・機械・食品 | マツダ防府工場の製造拠点 |
出典:山口県統計分析課
山口県の人口構造の特徴
山口県は主要6都市に人口の約7割が集中していますが、いずれの都市も人口減少傾向にあります。特に下関市は県内最大ながらも減少ペースが速く、過去20年で約4万人が減少しました。一方、防府市はマツダ関連工場の存在により、比較的安定した雇用環境を維持しています。
2. 山口県の高卒就職の際立った特徴
山口県は高卒就職に関して、全国的にも際立った特徴を持つ県です。3つのキーデータから、その独自性を解説します。
高卒就職率 全国1位
29.9%
全国平均14%の2倍以上。約3人に1人が高卒で就職
特徴1:高卒就職率29.9%が意味すること
山口県では高校卒業者の約3人に1人が就職を選択しています。これは全国平均14%の2倍以上で全国1位の水準です。瀬戸内工業地帯の製造業が高卒人材に対して良好な待遇を提供しており、大学進学せずとも安定した就職先が見つかる環境が背景にあります。企業にとっては「高卒採用のパイ」が大きい一方で、競合も多いことを意味します。
特徴2:就職率99.7% — 11年連続99%台
就職を希望した高校生の99.7%が就職を決定しています。これは11年連続で99%台を維持しており、山口県の就職支援体制と企業の採用意欲の高さを示しています。内定率は10月末時点で90.1%と、選考解禁からわずか1ヶ月半で9割の高校生が内定を得ている計算です。
特徴3:製造業就職率53%の産業集中構造
高卒就職者の53%が製造業に就職するという、全国でも際立った製造業集中構造を持っています。石油化学・自動車部品・鉄鋼・造船と、瀬戸内工業地帯の多様な製造業が高卒人材を吸収しています。製造業以外の企業にとっては、この53%を超えるだけの魅力訴求が必要です。
3. 県内就職希望者数の減少トレンド
山口県の県内就職希望者数は1,995人で前年比-2.5%と減少が続いています。県内就職率は約83%と高い水準にありますが、そもそもの母数が縮小しています。
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 県内就職希望者数 | 1,995人 | 前年比-2.5%(減少傾向) |
| 就職率 | 99.7% | 11年連続99%台 |
| 内定率(10月末) | 90.1% | 選考解禁後約1.5ヶ月で9割が内定 |
| 県内就職率 | 約83% | 地元志向が強い |
| 高卒就職率 | 29.9% | 全国平均14%の2倍以上・全国1位 |
| 製造業就職率 | 53% | 高卒就職者の過半数 |
| 求人数(令和7年度7月末) | 6,150人 | 前年度よりやや増加 |
| 求職者数(令和7年度7月末) | 2,402人 | 減少傾向 |
出典:山口労働局「高校新卒者の求人・求職状況」、文部科学省「令和7年3月高等学校卒業者の就職状況」
県内就職希望者の減少が示す警告
1,995人(前年比-2.5%)
求人6,150人に対し圧倒的に足りない
4. 少子化が山口県の高卒採用に与える3つの影響
影響1:求人倍率のさらなる上昇
現在の求人倍率2.56倍(7月末)は、求人6,150人に対して求職2,402人という構造から生まれています。就職希望者数が年率約2.5%で減少する一方、製造業を中心とした求人数は横ばいか増加傾向のため、2030年には求人倍率が3.0倍を超える可能性があります。企業にとっては「出せば応募が来る」時代は終わりつつあります。
影響2:製造業の人材確保競争の激化
山口県の高卒就職者の53%が製造業に就職しています。輸送用機械器具製造業の求人は前年比+19.5%、鉄鋼業は+11.6%と増加が続いており、限られた高卒人材を巡る製造業同士の競争が激化しています。特にマツダ関連・UBE関連の大手企業と中小企業の間で、採用力の格差が広がるリスクがあります。
影響3:県外流出リスクの増大
山口県の県内就職率は約83%と高いものの、残り約17%は県外に流出しています。隣接する広島県や福岡県は大都市圏としての求心力があり、山口県の若年人口にとって魅力的な選択肢です。特に岩国市は広島県との県境に位置し、人材の流出リスクが高い地域です。少子化が進むほど、一人一人の県外流出の影響が大きくなります。
5. 2030年に向けた企業の対策
山口県の人口減少は全国でも速いペースで進行しています。2030年に向けて、企業が今から取り組むべき対策を提案します。
※ 以下の2030年予測値は、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」等に基づく推計であり、確定値ではありません。
| 項目 | 2025年 | 2030年(推計) | 増減率(推計) |
|---|---|---|---|
| 県人口 | 約128万人 | 約118万人 | ▼約7.8% |
| 県内就職希望者数 | 1,995人 | 約1,750人 | ▼約12.3% |
| 高卒求人倍率 | 2.80倍(3月末) | 約3.0〜3.3倍 | 上昇 |
※ 2030年の値は国立社会保障・人口問題研究所「将来推計人口」等に基づく推計値です。
工業高校・商業高校との早期関係構築
山口県は高卒就職率29.9%と全国1位。就職校との関係が採用の生命線です。求人票の送付だけでなく、インターンシップ・出前授業・工場見学を通じて高校1・2年生の段階から企業認知を高めましょう。
製造業以外の業種は「働きがい」で差別化
高卒就職者の53%が製造業に流れる山口県で、サービス業・小売業・建設業が高卒人材を確保するには、「製造業にはない魅力」の訴求が不可欠です。人との関わり、地域への貢献、キャリアの多様性をアピールしましょう。
県外流出を防ぐ「地元メリット」の可視化
約17%が県外に流出しています。通勤時間の短さ、生活コストの低さ、地元の人間関係など、県内就職の具体的なメリットを数値で示すことが有効です。家族(特に保護者)向けの情報発信も重要です。
定着率向上が最強の採用施策
先輩社員が長く活躍していれば、後輩への最大のPRになります。メンター制度、キャリアパスの明示、資格取得支援など、「辞めない組織づくり」が次の採用につながります。
多様な採用チャネルの開拓
高卒新卒だけでなく、第二新卒・UIターン・女性・外国人材など採用チャネルを多角化。少子化時代の採用は「一本足打法」では成り立ちません。
6. よくある質問
Q. 山口県の高卒就職者数は何人ですか?
A. 県内就職希望者は1,995人(前年比-2.5%)です。就職率は99.7%と11年連続99%台で、内定率は10月末時点で90.1%に達しています。
Q. 山口県の高卒就職率が全国1位なのはなぜですか?
A. 高卒就職率29.9%は全国平均14%の2倍以上です。瀬戸内工業地帯の製造業が高卒人材に良好な待遇を提供していること、地元志向が強いことが主な要因です。
Q. 2030年に向けて企業はどんな対策が必要ですか?
A. 工業高校との早期関係構築、製造業以外の業種は差別化戦略、県外流出防止のための地元メリット訴求、定着率向上、採用チャネルの多角化が重要です。
Q. 山口県で高校生の県外流出はどの程度ですか?
A. 県内就職率約83%に対し、約17%が県外に就職しています。特に広島県・福岡県への流出が多く、岩国市など県境エリアでは特に注意が必要です。
7. まとめ|山口県の高卒採用市場を勝ち抜くために
山口県は高卒就職率29.9%(全国1位)、製造業就職率53%、就職率99.7%(11年連続99%台)と、高卒採用が活発な県です。しかし、県人口約128万人は減少傾向にあり、県内就職希望者1,995人も前年比-2.5%と縮小しています。
- 構造的な減少を前提とした計画:「今年は応募が少なかった」ではなく、毎年減り続ける前提で採用計画を立てる。
- 学校との関係構築が最重要:就職率29.9%の山口県では、就職校との関係が採用の成否を決める。
- 選ばれる企業になる:求人倍率2.56倍は「出せば来る」ではなく「選ばれないと来ない」ことを意味する。
2030年に向けて高卒採用市場は確実に厳しくなります。今から準備を始めた企業だけが、少子化時代を勝ち抜くことができます。
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データ出典:
- 山口労働局「高校新卒者の求人・求職状況」
- 山口県統計分析課「おもしろ統計」
- 文部科学省「令和7年3月高等学校卒業者の就職状況」
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」
- パコラ(山口労働局データ引用)
- 中国新聞デジタル



