徳島県の高卒求人倍率推移【2019〜2026 年 3 月卒】
3.48 倍の構造と「うちの会社が採るには」のアクション接続
徳島県の高卒求人倍率は 3.48 倍(令和 8 年 3 月卒・2026 年 3 月末時点、徳島労働局「県内就職希望者の求人倍率」)。求人 100 件に対して、県内就職を希望する高校生は約 29 人しかいません。ハローワーク全体の基準(厚生労働省 第 3 表)でも 2.93 倍で、2019 年 3 月卒の 1.77 倍から大きく上がっています。
この倍率は、県内のハローワークが受理した求人 2,713 人に対して就職希望者 925 人(うち県内就職希望 724 人)という構造から生まれています。背景に 2 つの構造要因があります——日亜化学工業・大塚製薬工場をはじめとする製造業の旺盛な採用需要と、15-19 歳人口の構造的な半減(1990 年 58,943 人 → 2020 年 30,770 人)。
本記事ではデータをまとめ、「で、自社が今何をすべきか」に接続します。
主要 KPI
求人数・就職希望者数・求人倍率の推移(2019〜2026 年 3 月卒)
就職希望者は 7 年で約 3 分の 2 に減少。求人数は 2,100〜2,900 人台で推移し、求人倍率は 1.77 倍から 2.93 倍に上昇(各年 3 月末・ハローワーク全体の基準)
| 卒業年 | 求人数 | 就職希望者数 | 求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 2019 年 3 月卒 | 2,463 人 | 1,393 人 | 1.77 倍 |
| 2020 年 3 月卒 | 2,489 人 | 1,335 人 | 1.86 倍 |
| 2021 年 3 月卒 | 2,147 人 | 1,152 人 | 1.86 倍 |
| 2022 年 3 月卒 | 2,266 人 | 1,088 人 | 2.08 倍 |
| 2023 年 3 月卒 | 2,552 人 | 1,016 人 | 2.51 倍 |
| 2024 年 3 月卒 | 2,858 人 | 948 人 | 3.01 倍 |
| 2025 年 3 月卒 | 2,812 人 | 972 人 | 2.89 倍 |
| 2026 年 3 月卒 | 2,713 人 | 925 人 | 2.93 倍 |
求人 2,463 人 / 就職希望者 1,393 人
求人 2,489 人 / 就職希望者 1,335 人
求人 2,147 人 / 就職希望者 1,152 人
求人 2,266 人 / 就職希望者 1,088 人
求人 2,552 人 / 就職希望者 1,016 人
求人 2,858 人 / 就職希望者 948 人
求人 2,812 人 / 就職希望者 972 人
求人 2,713 人 / 就職希望者 925 人
出典: 厚生労働省「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」第3表(各年3月末・徳島県)。ハローワーク全体の基準のため、徳島労働局が発表する「県内就職希望者の求人倍率」(令和8年3月卒 3.48倍)とは値が異なります。
3.48 倍を生み出す 3 つの構造要因
要因 1:LED・半導体産業の旺盛な採用需要
日亜化学工業(売上 3,970 億円・従業員 9,423 名)は LED 出荷額全国 1 位(全国シェア 80%)を誇り、阿南市を中心に大量の技術系人材を必要としています。同社だけでなく、関連する部品・素材メーカーも含めた県南部の採用需要が高卒求人を押し上げています。
要因 2:医薬品・化学産業の安定需要
大塚製薬工場(売上 1,307 億円・鳴門市)、富田製薬(203 億円・鳴門市)、四国化工機(602 億円・北島町)など、鳴門・板野エリアの医薬品・化学・包装機械の企業群が安定的な求人を出しています。
要因 3:就職希望者の構造的減少
15-19 歳人口が 1990 年の 58,943 人から 2020 年には 30,770 人へと約半減(国勢調査)。大学進学率の上昇もあり、就職希望者は 925 人(令和 8 年 3 月卒・3 月末)まで減少しています。
で、自社が今何をすべきか
3.48 倍の数字を眺めるだけでは何も変わらない。データから動くためのアクション接続
アクション 1:3〜5 年で高校との関係を作る前提で動く
少子化で高校生年代の人口は今後も減っていきます。今年の採用結果だけを追うのではなく、3〜5 年で先生からの信頼を積み上げる学校訪問計画に切り替えましょう。詳細は学校訪問完全マニュアル。
アクション 2:日亜・大塚・四国化工機との棲み分け戦略を決める
徳島県の高卒求人需要の中心は LED・医薬品・包装機械の大手 3 社が吸収しています。中小企業が真っ向勝負しても勝てません。学科別の棲み分け、サプライチェーンの位置取り、転勤なし・地元密着の訴求等、「同じ土俵で戦わない」戦略を組みましょう。詳細は中小企業の差別化戦略 7 選。
アクション 3:定着の仕組みを採用と同時に整える
3.48 倍で採用したのに、半年で辞められると、求人倍率はさらに高くなります。明石海峡大橋経由の関西流出を防ぐ生活コスト比較資料・メンター制度・1on1 面談を、入社時から組み込みましょう。詳細は早期離職防止ガイド。
アクション 4:助成金で採用コストを下げる
徳島県の安定雇用促進支援助成金(中小 30 万円/人)・国のトライアル雇用助成金・キャリアアップ助成金を組み合わせれば、1 人の採用で最大 92 万円程度の助成が可能です。詳細は採用支援・補助金ガイド。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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