【尾鷲・熊野・紀宝】東紀州エリアの高卒採用ガイド
人口減少地域で地元人材を確保する戦略
三重県南部、東紀州エリア(尾鷲市・熊野市・紀宝町・御浜町など)は、人口減少と高齢化が県内で最も先行している地域です。ここで高校生を採用することは、単なる労働力の確保ではなく、地域社会の持続可能性そのものに関わる取り組みです。
有効求人倍率は0.97倍(熊野ハローワーク管轄・令和6年6月時点)。一見「採りやすい」ように見えますが、そもそも地元の高校生の絶対数が少なく、その少ない若者を建設・介護・製造・公務員が全業種で取り合うのが現実です。
1. 東紀州エリアの採用市場データ
有効求人倍率(熊野HW管轄)
0.97倍
前年1.27倍から低下
東紀州の最大の課題
高校生がいない
倍率の問題ではなく母集団の問題
北勢とは全く違う「難しさ」
北勢エリアは大手との競合が難しさの本質でしたが、東紀州は「そもそも高校生がいない」ことが最大の壁です。尾鷲高校のシステム工学科は1学年約30名。この30名を、建設・介護・製造・林業・水産・公務員が全員で取り合っています。また、一度離職すると地元に次の就職先が限られるため、「採用」と「定着」がセットの問題です。
出典: 三重労働局 職業安定部「最近の雇用情勢」(令和6年6月時点)
2. 東紀州3市町の産業と高校生へのアピールポイント
尾鷲市 — 林業・水産加工+地域医療
「尾鷲ヒノキ」の林業、ブリ・マダイ等の養殖漁業・水産加工業に加え、地域医療・福祉の需要が高まっています。高校生には「尾鷲の自然を仕事にする」という切り口が響きます。
熊野市 — 観光・建設+柑橘農業
世界遺産「熊野古道」を核とした観光業、インフラ維持のための建設業、温暖な気候を活かした柑橘栽培が産業の柱です。「世界遺産の街を支える仕事」は他のエリアにはない独自のやりがいです。
紀宝町・御浜町 — 農業・食品加工+和歌山県境
「マイヤーレモン」などの農業・食品加工、製紙工場や物流拠点もあります。紀宝町は和歌山県新宮市への通勤圏であり、県境を越えた人の動きが活発——新宮の商業施設や医療機関への就職を選ぶ高校生もいます。
3. ターゲットとなる地元の高校
東紀州の高校は数が限られています。だからこそ、1校1校との関係の深さが全てを決めます。
県立尾鷲高等学校(尾鷲市)
普通科 + システム工学科(機械・電気・情報)
東紀州エリアで実業系学科を持つ唯一の県立高校。システム工学科は1学年約30名で、ものづくり人材を輩出します。この30名を全業種が狙うため、4月からの関係構築が必須。進路指導の先生との信頼関係が採用の成否を直接決めます。
県立木本高等学校(熊野市)
普通科・総合学科
地域の進学校でありつつ、就職希望者も一定数存在。総合学科では多様な進路選択があり、公務員志望者のほか、地元企業への就職を希望する生徒もいます。
県立紀南高等学校(御浜町)
普通科
地域密着型の高校。就職希望者は少数だが、地元志向が非常に強い生徒がいる。新宮方面への就職も視野に入れる生徒がいるため、県内就職のメリットを伝える必要がある。
4. 東紀州で高卒人材を確保するための具体策
1. 「地域の未来を担う仕事」として語る
「地域密着」という抽象的な言葉ではなく、「この仕事がなくなったら尾鷲の防災は誰が守るのか」「熊野古道を訪れる観光客をもてなす人がいなくなる」——自社の仕事が地域の存続に直結していることを具体的に伝えましょう。東紀州の高校生にとって、「この街を支えている」という実感は最大のやりがいになります。
2. 高校時代に「原体験」を作る
進学で一度離れる生徒でも、高校時代に「地元にかっこいい大人がいた」「この会社の仕事を体験して面白かった」という原体験があれば、数年後のUターン就職につながります。インターンシップ・職場見学・出前授業を通じて、在学中に接点を作りましょう。
3. 「暮らし」をセットで売る
サーフィン、釣り、キャンプ——東紀州ならではの自然環境を楽しめるライフスタイルは、都市部にはない魅力です。若手社員が仕事終わりに海に行く様子をSNSで発信するなど、「東紀州で暮らすこと」自体を採用の武器にしましょう。
4. 保護者と地域全体で若者を支える
東紀州では保護者・祖父母の意向が進路に強く影響します。「地元に残る=低賃金」という誤解を解くために、福利厚生・キャリアパス・転勤のなさを保護者に伝えましょう。「自宅から通えて貯金もできる」は強力なメッセージです。
保護者対策の詳細は オヤカク完全マニュアル をご覧ください。
5. 定着が全て——辞められたら次がない
東紀州では、採用した人材が離職すると次の採用機会がいつ来るかわかりません。入社後3ヶ月のメンター制度・1on1面談・保護者への定着報告など、「辞めさせない仕組み」の重要性が他のエリアより格段に高いです。
定着の仕組みは 早期離職防止ガイド で解説しています。
5. 東紀州の採用支援窓口・制度
ハローワーク熊野
熊野市井戸町669-1
管轄: 熊野市・南牟婁郡。高卒求人の提出・求人票添削を受けられます。6〜7月の説明会への参加は必須。
三重県移住支援金
東京圏等からの移住・就職者に対し支給(単身60万円/世帯100万円)
Uターン就職の呼び水として、求人票や採用サイトでアピール可能。
各市町の定住支援制度
尾鷲市・熊野市・紀宝町・御浜町では、若者世帯の住宅取得補助や家賃補助など独自の定住支援策を設けている場合があります。最新情報は各市町の公式サイトをご確認ください。
支援制度の全体像は 採用支援制度・補助金ガイド で解説しています。
よくある質問
Q:東紀州エリアで高卒採用が特に難しい理由は?
A:人口減少と高齢化が県内で最も先行している地域です。高校の数自体が少なく、就職希望者のパイが極めて小さい。尾鷲高校のシステム工学科(1学年約30名)を建設・介護・製造・公務員が全業種で取り合う構造です。一度離職すると次の就職先が限られ、県外流出につながるため、「採用」だけでなく「定着」の重要性が他エリアより高いのが特徴です。
Q:東紀州から和歌山県への人材流出はありますか?
A:はい。特に紀宝町周辺は和歌山県新宮市への通勤圏であり、県境を越えた人の動きが活発です。新宮市の商業施設や医療機関への就職を選ぶ高校生もいます。
まとめ
東紀州での高卒採用は、他のエリアとは根本的に違います。
- 1.母集団が極めて小さい — 尾鷲高校システム工学科の30名が事実上の「採用市場」。1校との関係の深さが全て
- 2.「地域の未来を担う仕事」として語る — 抽象的な「地域密着」ではなく、具体的な貢献ストーリーを
- 3.定着が最優先 — 辞められたら次がない。入社後のフォロー体制の構築が他のエリアより重要
東紀州での採用は、単なる欠員補充ではありません。地域の未来を担う若者を育て、事業を承継していくための投資です。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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データ出典:
- 三重労働局 職業安定部「最近の雇用情勢」(令和6年6月時点・ハローワーク熊野管轄)— 三重労働局
※有効求人倍率は全年齢対象の数値です。高卒採用に特化したデータではありません。



