広島県の高校生数推移と2030年予測|270万人割れ時代の高卒採用戦略
広島県統計・中国新聞・広島労働局データに基づく最新分析
2025年6月、広島県の人口が269万9,796人となり、48年ぶりに270万人を割り込みました。中国新聞が報じたこの数字は、広島県の少子高齢化が新たな段階に入ったことを象徴しています。高卒採用市場では、求職者数2,292人に対して求人件数10,650件という極度の売り手市場が続いており、「求人を出しても応募が来ない」企業が増えています。本記事では、広島県の人口動態と高校生数の推移を分析し、2030年に向けた採用市場の見通しと企業が今から取り組むべき対策を提案します。
1. 広島県の人口推移と「270万人割れ」の意味
広島県の人口は1977年(昭和52年)に270万人を超えて以来、約半世紀にわたり270万人台を維持してきました。しかし2025年6月時点で269万9,796人となり、この節目をついに割り込みました。
| 年 | 県人口(万人) | 高卒求職者数 | 求人倍率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2020 | 約280 | 約2,850人 | 約2.74倍 | コロナ前の水準 |
| 2021 | 約278 | 約2,750人 | 約2.25倍 | コロナ影響 |
| 2022 | 約276 | 約2,650人 | 約2.68倍 | 回復開始 |
| 2023 | 約274 | 約2,550人 | 約3.33倍 | 急回復 |
| 2024 | 約272 | 約2,450人 | 約3.88倍 | 求人急増 |
| 2025(R7卒) | 約270 | 2,356人 | 4.31→4.65倍 | 過去最高 |
| 2026(R8卒) | 269.9 | 2,292人 | 4.33倍 | 270万人割れ |
出典:中国新聞(人口データ)、広島労働局・パコラ(求職者・求人倍率データ)
48年ぶりの人口減少ステージ
269万9,796人(令和7年6月)
6年間で約10万人減 — 年間約1.7万人のペースで人口が流出
2. 高卒求職者数2,292人 — 「過去最少」が意味すること
広島県の高卒求職者数は2,292人で、直近6年間で約560人(約20%)減少しました。この減少ペースが示すのは、少子化の構造的な進行です。
求職者数の減少トレンド
求職者数の減少には2つの要因が重なっています。第一に18歳人口そのものの減少。広島県の出生数は2006年頃から減少が加速しており、その世代が今まさに高校を卒業する年齢に達しています。第二に大学進学率の上昇。広島県内にも広島大学・広島市立大学・広島工業大学など複数の大学があり、進学を選ぶ高校生が増えることで就職希望者がさらに絞り込まれています。
「2,292人」の重み
広島県内で令和8年3月に就職を希望する高校生はわずか2,292人。これに対して求人件数は10,650件です。単純計算で約78%の求人が充足できないことになります。就職率99.7%が示す通り、就職を希望した高校生はほぼ全員が内定を得ており、「選ぶ側」は完全に高校生に移っています。
3. 少子化が広島県の高卒採用に与える3つの影響
影響1:求人倍率のさらなる上昇
自動車・造船・鉄鋼の「3本柱」に加え、卸売・小売業の求人が前年比+24.9%と急増しています。求人の分子が増え、求職者の分母が減る「ダブルの圧力」により、求人倍率は今後も上昇基調が続く見通しです。2030年には5.0倍を超える可能性があります。
影響2:製造業の現場人材の枯渇リスク
広島県の製造品出荷額は約11兆4,765億円で、中四国九州11年連続1位です。輸送用機械(37.4%)・鉄鋼(12.8%)・生産用機械(9.6%)の現場は高卒人材が不可欠ですが、生産工程の求人増(+3.9%)に対して求職者は減少しています。特にマツダやJFEスチールの関連企業を含む広大なサプライチェーン全体が人材不足に直面する恐れがあります。
影響3:離職による「二重の損失」
厚生労働省によると、高卒就職者の3年以内離職率は全国平均で37.9%(令和4年3月卒)です。仮に広島県でも同水準だとすると、2,292人のうち約870人が3年以内に退職する計算になります。採用が困難な時代に離職が重なれば、人員不足は加速度的に深刻化します。採用と定着は表裏一体の課題です。
広島県の現実
人口270万人割れ × 求人倍率4.33倍
「求人を出せば来る」時代は終わった
4. 2030年予測と企業が今から取り組むべき対策
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口に基づけば、広島県の人口は2030年頃に約255万人まで減少する見通しです。高卒求職者数は2,000人を割り込む可能性があります。
※ 以下の2030年予測値は推計であり、確定値ではありません。経済状況や政策変更により変動する可能性があります。
| 項目 | 2026年(実績) | 2030年(推計) | 増減率(推計) |
|---|---|---|---|
| 県人口 | 約270万人 | 約255万人 | ▼約5.6% |
| 高卒求職者数 | 2,292人 | 約1,800〜2,000人 | ▼約13〜21% |
| 求人件数 | 10,650件 | 約11,000〜11,500件 | 微増見込み |
| 求人倍率(予測) | 4.33倍 | 約5.5〜6.0倍 | 大幅上昇 |
※ 推計値は国立社会保障・人口問題研究所データおよび現在のトレンドに基づく。
企業が今から取り組むべき5つの対策
工業高校・商業高校との早期関係構築
求人票を出すのは全企業が行うこと。差がつくのは高校1・2年生の段階でのインターンシップ受入れ、出前授業、工場見学会です。特に広島県は工業高校(広島工業・呉工業・福山工業など)の卒業生が製造業の主力。早期の関係構築が受け入れ枠の確保につながります。
初任給・処遇の見直し
広島県の高卒初任給は202,000円で前年比+5.8%の上昇。17産業中10産業で20万円を超えました。初任給が競合企業を下回ると、そもそも候補に入りません。大卒初任給225,000円との差を縮める動きも出ており、処遇の定期的な見直しが必要です。
離職防止と定着率の可視化
3年以内離職率37.9%(全国平均)を下回る実績があるなら、それは最大の採用PR材料です。「先輩が辞めずに働いている会社」は、高校の進路指導教諭から信頼されます。メンター制度やキャリアパスの明示で定着率を数字として示せる体制を整えましょう。
エリア戦略の見直し
広島市で競合と正面衝突するだけでなく、呉・東広島(マイクロン波及効果)、県北(競合少ない穴場)など複数エリアの高校にアプローチすることで応募母数を増やせます。通勤手当や社宅制度の整備もエリア戦略と連動させましょう。
採用チャネルの多角化
高卒新卒だけに頼るリスクが高まっています。第二新卒(高卒後3年以内の転職者)、女性の技術職採用、外国人材の活用など、採用ポートフォリオの分散がリスクヘッジになります。特に離職率37.9%から算出すると、県内で毎年約870人の「第二新卒」が生まれている計算です。
5. よくある質問
Q. 広島県の人口はなぜ270万人を割ったのですか?
A. 出生数の減少と若年層の県外流出(東京・大阪圏への転出超過)が主因です。2025年6月時点で269万9,796人となり、1977年以来48年ぶりの水準です(中国新聞)。
Q. 高卒求職者数2,292人は全国的に見て多いですか少ないですか?
A. 広島県は人口約270万人の大県であり、求職者数の絶対数は中国5県で最多です。しかし求人件数10,650件に対しては圧倒的に不足しており、充足率は約22%にとどまります。
Q. 広島県で就職率99.7%は何を意味しますか?
A. 就職を希望した高校生のほぼ全員が内定を獲得しているということです。逆に言えば、高校生は複数の選択肢から企業を「選ぶ」立場にあり、魅力の乏しい企業には応募すら来ないリスクがあります。全国平均98.0%をも上回る水準です。
Q. 離職率37.9%を改善するにはどうすればいいですか?
A. 入社前のミスマッチ防止(職場見学の充実・リアルな仕事内容の提示)と入社後のフォロー体制(メンター制度・定期面談・資格取得支援)の両方が重要です。先輩社員の定着実績を数字で示すことが、次の採用にも直結します。
6. まとめ|270万人割れ時代を生き抜く採用戦略
広島県の高卒採用市場は、人口270万人割れという歴史的な転換点を迎えています。
- 人口減少は不可逆:48年ぶりの270万人割れは通過点に過ぎず、2030年には255万人まで減少する見通し。求職者2,000人割れは現実的なシナリオです。
- 「待ちの採用」から「攻めの採用」へ:求人の約78%が充足できない時代。学校との関係構築、SNS発信、職場見学の質向上など、企業側から能動的にアプローチする姿勢が不可欠です。
- 定着率こそ最大の採用力:3年以内離職率37.9%を下回る実績は、高校の進路指導教諭への最強のPRです。「辞めない会社」は「選ばれる会社」になります。
2030年に向けて、採用環境は確実に厳しくなります。しかし裏を返せば、今から準備を始めた企業にとっては競合との差を広げるチャンスでもあります。
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