自分を知る に戻る
自分を知る

仕事に何を求める?

お金?やりがい?人間関係?安定?自由?——自分が本当に大事にしたいことの優先順位を知っておくと、「なんか違う」で辞めるのを防げます。

仕事に何を求める?

なぜこれが大事?

高卒で就職した人の約37.9%が3年以内に辞めています(厚生労働省)。理由の多くは「思っていたのと違った」。でもそれは仕事が悪いのではなく、自分が仕事に何を求めているかを知らなかっただけかもしれません。

同じ仕事でも、満足する人と不満な人がいる

同じ仕事でも、満足する人と不満な人がいる

同じ工場で同じ仕事をしていても、Aくんは「給料が安定してるから満足」、Bさんは「毎日同じことの繰り返しでつまらない」と感じています。違いは仕事の内容ではなく、「何を求めているか」が違うこと。

知らないまま選ぶと「なんか違う」が起きる

知らないまま選ぶと「なんか違う」が起きる

本当は「自由に工夫できること」を大事にしているのに、マニュアル通りの仕事を選んでしまう。本当は「仲間との一体感」が必要なのに、一人作業の多い職場に入ってしまう。——価値観を知らないまま選ぶと、このズレが起きます。

優先順位がわかれば、比べるときの基準ができる

優先順位がわかれば、比べるときの基準ができる

「A社は給料がいいけどB社は人間関係がいい。どっち?」——こういう場面で、自分の優先順位を知っていれば迷いが減ります。全部が完璧な職場はありません。だからこそ「自分にとって一番大事なもの」を知っておくことが大切です。

やってみよう

10個の「仕事に求めるもの」を順番に並べるだけ。正解はありません。今の自分が思う順番でOK。5分でできます。

10個の価値観カードを眺めてみる
STEP 01

10個の価値観カードを眺めてみる

①お金・収入 ②安定・安心 ③成長・スキルアップ ④人間関係・仲間 ⑤自由・裁量 ⑥やりがい・達成感 ⑦社会貢献・人の役に立つ ⑧ワークライフバランス ⑨評価・認められる ⑩場所・地元で働ける

STEP 02

まず「これは絶対外せない」を3つ選ぶ

10個の中から、自分にとって「これがないと仕事を続けられない」ものを3つ。迷ったら「もしこれがゼロだったら耐えられる?」と考えてみてください。耐えられないものが大事なものです。

STEP 03

次に「あったらいいけど、なくてもOK」を3つ選ぶ

あれば嬉しいけど、なくても仕事を辞めるほどじゃないもの。この「なくてもOK」を決めることが意外と大事。全部大事に見えるけど、優先順位をつけることで「自分が本当に大事にしていること」が明確になります。

STEP 04

残りの4つは「今はそこまで重要じゃない」

残った4つは、今の自分にとって優先度が低いもの。でもこれは「どうでもいい」ではなく「今は他のほうが大事」ということ。価値観は年齢や経験で変わるので、定期的にやり直すのもOKです。

やってみるとこうなる

野球部のMくん(高3・男子)

野球部のMくん(高3・男子)

「絶対外せない」に選んだのは①お金・収入、②安定・安心、⑩地元で働ける。自分でも意外だったけど、「やりがい」は「あったらいいけど」のほうだった。家族を安心させたい気持ちが一番強いことに気づいた。

「お金と安定」は自分のためだけじゃなく、家族を安心させたいから。この価値観を知ったことで、「大手じゃなくてもいい、地元で安定して働ける会社」という軸が見えた。

帰宅部のNさん(高2・女子)

帰宅部のNさん(高2・女子)

「絶対外せない」は③成長・スキルアップ、⑤自由・裁量、⑥やりがい。お金は「あったらいいけど」だった。「え、お金よりやりがいなの?」と自分でも驚いたけど、バイトでも時給より「自分で考えられるかどうか」で選んでいたことを思い出した。

自分は「成長実感」と「自由度」が原動力。ルーティンワークより、毎日違う課題がある仕事のほうが合っている。IT、デザイン、企画職——変化がある仕事が向いていそう。

サッカー部のOくん(高2・男子)

サッカー部のOくん(高2・男子)

「絶対外せない」は④人間関係・仲間、⑥やりがい、⑦社会貢献。お金は「なくてもOK」だった。部活でもバイトでも「一緒にやる人」で全然モチベーションが変わることに気づいていた。

自分にとって一番大事なのは「誰と働くか」。職場の雰囲気や人間関係が合えば、多少給料が低くても頑張れる。逆に、人間関係が悪いと高い給料でも続けられない。職場見学で「人」を見ることが最優先。

気づきのポイント

「お金が大事」と思うことに後ろめたさを感じなくていい。お金で家族を安心させたい、お金で自分の選択肢を広げたい——それは立派な価値観です。大事なのは「なぜお金が大事か」を知っていること。

今の順番が一生続くわけじゃない。18歳の今は「成長」が1位でも、30歳では「家族との時間」が1位になるかもしれません。だからこそ「今の自分はこう思っている」を記録しておく意味があります。

「全部大事」は答えになっていない。優先順位をつけることが大事。全部100%の仕事はないから、「70%でもOK」と思えるものと、「これだけは譲れない」ものを区別できることが、後悔しない選び方の第一歩です。

これがキャリア選びにどう繋がる?

価値観ランキングの結果は、業界や会社を比べるときの「ものさし」になります。 同じ業界でも会社によって文化は全然違います。自分の価値観と照らし合わせて選ぶことが大事です。

「安定・地元」が最優先なら、地元の製造業建設業は安定した選択肢かもしれません。

「成長・自由」が最優先なら、IT業界のスキルアップ文化が合うかも。 「人間関係・社会貢献」が最優先なら、医療・福祉の「人に感謝される」実感が原動力になるかもしれません。

業界ガイドを読むとき、「この業界は自分の価値観TOP3を満たせるか?」という目で見てみてください。きっと読み方が変わります。

価値観ランキング(ワーク・バリューズ)

このメソッドについて:価値観ランキング(ワーク・バリューズ)

ここでやったのは「ワーク・バリューズ(仕事の価値観)」の優先順位づけです。キャリア心理学の第一人者ドナルド・スーパーが提唱した「Work Values Inventory(仕事価値観尺度)」がベースになっています。人が仕事に求めるものは人それぞれであり、その優先順位を知ることが良い仕事選びの土台になるという考え方です。

この考え方は現在も世界中のキャリアカウンセリングで使われており、日本でもハローワークやキャリアセンターで「仕事に何を求めるか」を整理するワークとして広く実施されています。

この記事のデータ出典

Donald E. Super「Work Values Inventory」Houghton Mifflin, 1970

Donald E. Super「A Life-Span, Life-Space Approach to Career Development」Journal of Vocational Behavior, 1980

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和2年3月卒(高卒3年以内離職率37.9%)

厚生労働省「若年者雇用実態調査」(離職理由の分析)

リクナビ就活準備ガイド「自己分析のやり方 — 価値観を知る」

ゆめマガMBTI診断STAR紹介
ゆめマガを読む