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職種ガイド

塗装工という仕事

色で守る、美しさで仕上げる

古くなった家の外壁を塗り替えれば、まるで新築のように生まれ変わる。工場の鉄骨に防錆塗装を施せば、何十年も建物を守れる。塗装工は建物の「最後の仕上げ」を担う職人。色を塗るだけじゃない。建物を守り、美しくする専門技術。

塗装工の仕事イラスト
案内する高校生

この仕事って何?

塗装工とは、建物や構造物に塗料を塗る専門の職人です。美観を整えるだけでなく、雨風・紫外線・錆から建物を守る「保護」の役割も担います。刷毛、ローラー、スプレーガンを使い分け、素材と環境に合った塗装を施します。

POINT 01

建築塗装 — 家やビルを美しく守る

外壁、屋根、室内の壁や天井を塗装する仕事。新築工事の仕上げから、古くなった建物のリフォームまで。住む人の暮らしを直接支えます。

POINT 02

鉄部塗装 — 構造物を錆から守る

橋梁、鉄塔、工場の鉄骨に防錆塗装を施す仕事。目に見えない劣化を防ぎ、構造物の寿命を何十年も延ばします。

POINT 03

特殊塗装 — 機能性を付加する

耐火塗装、断熱塗装、防水塗装など、見た目以上の機能を建物に与える高度な塗装技術。

こんな人に向いてる

  • 丁寧な仕事ができる人。ムラなく均一に塗るには繊細さが必要
  • 色やデザインに興味がある人。色の組み合わせや仕上がりの美しさにこだわれる
  • 高いところが平気な人。外壁塗装は足場の上での作業が多い
  • 手に職をつけたい人。技術を身につければ独立して自分の店を持てる
  • コツコツ続けられる人。下地処理から仕上げまで、地道な工程の積み重ね

実際に覗いてみよう!

虫眼鏡を持つ高校生

高卒で、なれるの?

ANSWER

なれます。塗装工は学歴不問、未経験から始める人がほとんどです。

POINT 01

塗装工の平均年収は 442万円(令和6年賃金構造基本統計調査)。50代でピークの 551万円 に達します。

POINT 02

初任給は約 21万円。ただし塗装業は独立開業しやすい業種として知られ、成功すれば年収1,000万円前後も現実的です。

POINT 03

塗装技能士の国家資格を取得すれば、技術の証明になるだけでなく、公共工事の受注にも必要。キャリアアップに直結します。

なるためのルート

工業高校(建築科)→ 塗装会社

建築の基礎知識があると現場での理解が早い。ただし塗装専門の学科はほぼないので、入社後に技術を学ぶ。

普通科 → 塗装会社(未経験歓迎)

学歴よりもやる気と丁寧さが評価される世界。見習いから始めて技術を磨く。

普通科 → リフォーム会社の塗装部門

住宅リフォームの塗装を担当。お客さまの反応を直接見られるやりがいがある。

ある1日の流れ

外壁塗装会社で働く、2年目のある1日を紹介します。

8:00

会社集合・朝礼

今日の現場と作業内容を確認。塗料や道具を車に積み込む

8:30

現場到着・準備

養生テープで塗らない部分を保護。窓やドアにビニールを貼る地道だけど重要な作業

9:00

下地処理

古い塗膜をはがし、ヒビを補修する。下地の出来が仕上がりの8割を決める

10:00

小休憩

塗料の匂いの中での作業。換気と水分補給は欠かせない

10:15

中塗り作業

ローラーと刷毛を使い分け、ムラなく均一に塗る。腕の見せどころ

12:00

昼食休憩

塗料が乾く時間にあわせて休憩。午後の塗り順序を確認

13:00

上塗り作業

仕上げの塗り。色の確認をしながら、全体のバランスを見て丁寧に仕上げる

15:00

小休憩

午後の疲れが出やすい時間。集中力を切らさないための大事な休憩

15:15

仕上げ・点検

塗り残しやムラがないか全体をチェック。養生テープを丁寧にはがす

17:00

片付け・撤収

道具の洗浄と片付け。翌日の段取りを確認して退社

※ 気温5度以下・湿度85%以上の日は塗装できないため、作業中止になることがあります

身につくスキル

塗装工で身につくスキルは、一度習得すれば一生使える「手に職」です。

  • 塗装技術 — 刷毛・ローラー・スプレーガンの使い分け。素材と環境に合った塗り方を身につける
  • 色彩感覚 — 色の調合、配色の提案。お客さまの「こんなイメージ」を形にする力
  • 下地処理技術 — 仕上がりの8割を決める下地の見極めと補修。地味だけど最も重要な技術
  • 高所作業スキル — 足場の上での安全な作業方法。足場組立の基礎知識も身につく
  • 資格 — 塗装技能士(1〜3級)。1級は実務経験7年以上が必要な上級資格

キャリアステップ

塗装工のキャリアは「任される工程」と「扱える塗料の種類」で段階的に上がっていきます。養生や下地処理から始まり、仕上げ塗りを任され、やがて現場を仕切る職長へ。

塗装業は 独立開業率が非常に高い 業種。道具一式と技術があれば、比較的少ない資金で自分の店を持てます。

STEP 01入社1-3年

見習い・養生・下地処理

養生テープ貼り、下地処理、道具の洗浄から始まる。先輩の塗り方を見て学ぶ期間。

月収18〜21万円

STEP 023-5年

一人前の塗装職人

外壁や屋根の塗装を一人で仕上げられる。塗装技能士3級・2級を取得。

月収23〜28万円

STEP 035-10年

職長・現場監督

現場全体を仕切る。後輩の指導も担当。塗装技能士1級に挑戦。

月収28〜35万円

STEP 0410年〜

独立・会社経営

自分の塗装店を開業。元請けとして仕事を受注。成功すれば年収1,000万円以上も。

年収600〜1,000万円以上

この仕事のリアル

建設業の高卒3年以内離職率は 42.4%。塗装業は肉体的なきつさに加え、有機溶剤を扱うため健康管理も重要です。

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和3年3月卒

塗装工の大変さは 体力的なきつさです。一日中腕を上げて塗る作業は想像以上に疲れます。夏は直射日光の下で足場の上に立ち、冬は寒風の中での作業です。

塗料の匂いも最初は慣れるまでつらいポイント。近年は低臭・低VOC塗料が増えていますが、有機溶剤を扱う場合は防毒マスクの着用が必須です。

一方で、仕上がりが目に見えるのが大きなモチベーション。古くて汚れた壁がピカピカになったとき、お客さまの「わぁ、きれい!」という反応は何度味わっても嬉しいものです。

会社を選ぶときの見極めポイント

建築塗装か工業塗装か(仕事内容と環境がまったく違う)

有機溶剤を扱う頻度と安全対策の体制

独立支援制度があるか(将来独立を考えるなら重要)

元請け工事が多いか下請けが多いか(労働条件に影響)

じゃあ、どうすればいい?

求人票だけでは、その会社の本当の雰囲気はわかりません。だからこそ、自分の目で確かめることが大切です。

指さす高校生
1

応募前職場見学に行こう。
実際の職場の空気、働いている人の表情は、行かないとわからない。

2

会社のホームページを見てみよう。
高校生の目線に立った採用ページがあるか?動画や社員の声で雰囲気を伝えようとしているか?

3

求人票以外の情報を探そう。
SNS、ブログ、就活情報誌——求人票に載っていない情報を出している会社ほど、あなたに届けたい想いがある。

職場見学ガイドを見る

職場見学はまず先生に相談してみてください。
行きたい会社の見学ができなかった場合は、
先生を通じてゆめスタにご相談ください。
「ゆめマガで紹介してほしい」などのご相談も大歓迎です。できる限り力になります!

先輩たちの「やっててよかった」

古い建物が生まれ変わる瞬間。色で街を彩る、目に見える仕事。

何十年もかけて塗装の技術を極めていく。専門性の高い技術を身に付けたい人にとって、奥が深くやりがいのある職業。

GATEN職「塗装職人ってどんな仕事?」

塗装が終わったときにお客さまから「ありがとう、見違えるほどきれいになった」と感謝される。これをモチベーションにしている職人は多い。

小林塗装コラム「塗装職人の魅力」

手に職をつければ独立できる。塗装技術は一度習得すれば一生使えるスキル。自分の店を持って、自分の腕で勝負する道が開ける。

日本建築塗装職人の会「塗装屋で独立するために」

この仕事がある業界

塗装工が活躍できる業界を見てみよう。

この記事のデータ出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」

キャリアガーデン「塗装工の勤務時間、休日」

キャリアガーデン「塗装工の年収・給料」

GATEN職「塗装職人ってどんな仕事?」

日本建築塗装職人の会「塗装屋で独立するために」

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