静岡県の中小企業のための高卒採用12か月実行プラン
7月求人公開から翌4月入社まで、月別やることリスト

静岡県の高卒採用は求人倍率3.62倍(過去最高水準)。求人18,435人に対して求職者は5,088人しかいません。スズキ・ヤマハ発動機・浜松ホトニクスといった全国的に知名度のある大手と同じ採用市場で、中小企業が応募者を得るためには「戦略」だけでなく「いつ・何をやるか」という時系列の段取りが必要です。
本記事は、静岡県の中小企業の人事担当者・経営者向けに、高卒採用の12か月実行プランを月別に解説します。差別化の中身そのものは中小企業の差別化戦略7選にまとめてあります。本記事はその戦略をいつ・どの順番で実行するかという段取りに絞った内容です。
この記事を読んだ後にできるようになること:4月の準備期から翌4月の入社・定着までの12か月で、自社の人事担当者が「今月は何をやるべきか」を即座に判断できるようになります。月別タスクリストをそのまま自社のチェックリストに転用できます。
1. なぜ「いつ何をやるか」が成果を分けるのか
静岡県の中小企業が高卒採用で成果を出せない最大の理由は、戦略の中身そのものではなく実行のタイミングです。求人公開日の7月1日に求人票を公開しても、その日のうちに学校訪問の準備ができていなければ、競合の大手企業に先を越されます。応募が来てから慌てて職場見学の段取りを組むのでは、生徒と保護者の信頼を得るには遅すぎます。
静岡県の高卒採用は29人以下の事業所だけで求人4,903人分・30〜99人規模で5,730人分を出しており、中小企業同士の競争が市場の中心です。スズキやヤマハ発動機と直接戦うのではなく、中小企業の中で「段取りの良い会社」になることが現実的な勝ち筋になります。
結論:採用は12か月の連続したプロジェクトです。求人公開の7月1日だけが採用ではなく、4月の振り返りから翌4月の入社・定着までを一連の段取りとして組み立てた企業が、求人倍率3.62倍の市場で人材を確保できています。
次の章から、各月にやるべきタスクを具体的に整理します。自社の年間計画にそのまま転用できる構成にしてあります。
2. 月別やることリスト
4〜6月
準備期- ✓前年度の採用結果を振り返り、応募数・内定数・辞退理由を整理
- ✓求人申込書(高卒用)の下書きを作成。基本給・諸手当・年間休日を具体的な数字で記入
- ✓管轄ハローワークに「事業所登録」が最新か確認(住所・代表者・従業員数等の変更反映)
- ✓訪問予定校をリストアップ。前年度に応募があった高校 + 新規開拓校を区分けする
- ✓社長・採用担当・指導担当の役割分担表を作成(誰が学校訪問するか・誰が面接するか)
6月
求人申込- ✓ハローワーク窓口で求人申込書を提出。受理されると7月1日以降に求人情報が公開される
- ✓求人票の記載は「具体的な数字」で書く。「充実した福利厚生」ではなく「住宅手当 月2万円」
- ✓前年度に求人を出した高校宛てに「今年も求人を出します」案内文を準備する
- ✓保護者向け会社案内パンフレットの内容を更新(取引先・先輩社員の声・1日のスケジュール)
7月
求人公開・訪問- ✓7月1日 求人受理開始日に合わせて求人票を公開。同日中に重点校へ郵送する
- ✓7月の第1〜2週に重点校を訪問。社長または役員が同行し「ぜひ貴校の生徒を採用したい」と直接伝える
- ✓訪問では会社案内・求人票・先輩社員のメッセージ・職場写真をセットで持参する
- ✓工業高校・商業高校の進路指導担当の名刺をもらい、メールアドレスを必ず確認する
- ✓インターンシップ受け入れの可否を学校に伝える。1〜2年生の体験受け入れも年内に決める
8月
応募前職場見学- ✓応募前職場見学を実施。1日コースで「実際の作業の様子・先輩との対話・社長との昼食」を入れる
- ✓保護者にも同伴を案内する(土曜開催にして参加しやすくする)
- ✓見学後は1〜2週間以内に学校宛てに礼状を送る。生徒の様子を具体的に伝える
- ✓応募書類(応募書類提出は9月5日以降)の受付準備。誰が開封して誰が内容を確認するか決める
9月
応募・選考- ✓9月5日以降 応募書類が学校経由で届く。受領したら48時間以内に学校へ受領連絡
- ✓9月16日 採用選考開始日(厚生労働省指針)以降に面接を実施
- ✓面接当日または翌日に合否連絡を学校宛てに送る。中小企業の最大の武器はスピード
- ✓内定者には内定通知書 + 配属予定 + 指導担当者の紹介を同時に送る
- ✓不採用の場合も学校への配慮ある連絡を心がける(次年度の信頼関係に直結)
10月
複数応募解禁・保護者対応- ✓10月16日 静岡県は10月16日以降 3社まで応募可能になる(一人一社制の例外運用)
- ✓内定者には保護者向け会社説明資料を送る。「保護者向け工場見学会」を企画する
- ✓保護者からの電話問い合わせには社長または役員が直接対応する
- ✓内定後の社内研修日程・配属先・初任給明細・社会保険手続きの説明書を準備する
11〜12月
内定者フォロー- ✓内定者懇親会を実施。先輩社員(特に直近2〜3年に高卒入社した社員)との顔合わせを設定
- ✓会社報・社内報があれば内定者にも送付する。「もう仲間」という感覚を醸成
- ✓内定者の保護者にも年末挨拶を送る(社長名で1通の手紙が効果的)
- ✓入社前研修のスケジュール提示。学業を妨げない範囲で月1回程度の通信課題等を準備
翌1〜3月
入社準備- ✓翌1月 内定者に最終確認連絡。卒業見込みの確認 + 入社日・初日のスケジュール案内
- ✓入社後3ヶ月の指導計画書を作成。OJT指導者を確定し、新入社員と事前面談を設定
- ✓社宅・寮の手配、通勤手段の確認、健康診断の予約を3月末までに完了する
- ✓配属先の先輩社員に「あなたが新人指導の担当です」と早めに伝える(指導者の心の準備)
翌4月
入社・定着- ✓翌4月1日 入社式 + 配属先紹介 + 名刺・備品の配布。社長から直接歓迎メッセージを伝える
- ✓入社1週間目 OJT指導者と新入社員が毎日15分の1on1を実施
- ✓入社1ヶ月目 同期との振り返り会・社長との面談を設定
- ✓ゴールデンウィーク明けに離脱兆候のチェック(出勤時間・表情・休憩時の会話)
- ✓入社3ヶ月時点で「3ヶ月レビュー」を実施。本人の希望と現実のギャップを把握する
通年
学校との関係維持- ✓先生方への近況報告メール(年4回程度)。入社した生徒の活躍を伝える
- ✓学校行事(体育祭・文化祭・進路講演会)に協賛または参加
- ✓工場見学・職場体験の年間受け入れ計画を学校に伝える
- ✓次年度の求人検討状況を6月までに学校に共有する
3. 制度の根拠と日付の出典
本プランの日付は推測ではなく、厚生労働省および静岡県の公的指針に基づいています。社内で日程を共有する際は、以下の根拠もあわせて伝えると説得力が増します。
7月1日 求人受理開始日 / 9月16日 選考開始日
厚生労働省「令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等を取りまとめました」(2026年2月16日公開)に基づく公式日程です。全国共通のルールで、求人申込書はそれ以前にハローワーク窓口で提出することになります。
一人一社制と10月16日複数応募解禁
静岡県は一人一社制を基本とし、10月16日以降は3社まで応募可能になる運用です。県別ルールは静岡労働局および静岡県教育委員会の取り決めに従います。
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
ハローワークを通じて要件に該当する求職者を雇用した場合、月額40,000円(一定の対象者は50,000円)を最長3か月間支給する制度です。高卒新規卒業者そのものに使うには対象要件を確認する必要があるため、ハローワーク窓口での事前相談を勧めます。
補助金の活用順番:本記事では月別の実行タスクに絞っています。静岡県で使える補助金・助成金の申請手順は採用支援制度・補助金ガイドに整理しています。
4. 12か月実行プラン まとめ表
| 月 | フェーズ | 主なタスク |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 準備期 | 前年度の採用結果を振り返り、応募数・内定数・辞退理由を整理 |
| 6月 | 求人申込 | ハローワーク窓口で求人申込書を提出。受理されると7月1日以降に求人情報が公開される |
| 7月 | 求人公開・訪問 | 7月1日 求人受理開始日に合わせて求人票を公開。同日中に重点校へ郵送する |
| 8月 | 応募前職場見学 | 応募前職場見学を実施。1日コースで「実際の作業の様子・先輩との対話・社長との昼食」を入れる |
| 9月 | 応募・選考 | 9月5日以降 応募書類が学校経由で届く。受領したら48時間以内に学校へ受領連絡 |
| 10月 | 複数応募解禁・保護者対応 | 10月16日 静岡県は10月16日以降 3社まで応募可能になる(一人一社制の例外運用) |
| 11〜12月 | 内定者フォロー | 内定者懇親会を実施。先輩社員(特に直近2〜3年に高卒入社した社員)との顔合わせを設定 |
| 翌1〜3月 | 入社準備 | 翌1月 内定者に最終確認連絡。卒業見込みの確認 + 入社日・初日のスケジュール案内 |
| 翌4月 | 入社・定着 | 翌4月1日 入社式 + 配属先紹介 + 名刺・備品の配布。社長から直接歓迎メッセージを伝える |
| 通年 | 学校との関係維持 | 先生方への近況報告メール(年4回程度)。入社した生徒の活躍を伝える |
前年度の採用結果を振り返り、応募数・内定数・辞退理由を整理
ハローワーク窓口で求人申込書を提出。受理されると7月1日以降に求人情報が公開される
7月1日 求人受理開始日に合わせて求人票を公開。同日中に重点校へ郵送する
応募前職場見学を実施。1日コースで「実際の作業の様子・先輩との対話・社長との昼食」を入れる
9月5日以降 応募書類が学校経由で届く。受領したら48時間以内に学校へ受領連絡
10月16日 静岡県は10月16日以降 3社まで応募可能になる(一人一社制の例外運用)
内定者懇親会を実施。先輩社員(特に直近2〜3年に高卒入社した社員)との顔合わせを設定
翌1月 内定者に最終確認連絡。卒業見込みの確認 + 入社日・初日のスケジュール案内
翌4月1日 入社式 + 配属先紹介 + 名刺・備品の配布。社長から直接歓迎メッセージを伝える
先生方への近況報告メール(年4回程度)。入社した生徒の活躍を伝える
明日からの第一歩:本表を印刷して採用担当・社長・指導担当の3者で共有してください。共有しただけで「いつ何をやるか」が共通言語になり、組織の段取り力が大きく向上します。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
For Companies
静岡県採用でお悩みではありませんか?
採用に毎年400万円以上…
本当に回収できてる?
3人に2人が内定辞退。
また振り出しに…
求人票を出しても
応募が来ない…
採用しても3年で辞める…
育成コストが無駄に
採用活動に手が回らない…
何から始めれば?


静岡でゆめスタが解決します
採用コスト
50%削減
607万円 → 300万円607万円 → 300万円
内定辞退率
ほぼ0%
一人一社(二社)制一人一社制(一人二社制)で確実採用
採用満足度
81.1%
大卒採用より+3.5pt大卒採用より+3.5pt
ゆめスタが解決します
高校生採用に特化した3つのサービスで、採用課題をトータルサポート
関連記事
データ出典:
- 厚生労働省「令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等を取りまとめました」(2026年2月16日公開)
- 厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」
- 静岡労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」(令和8年1月末データ)
- 経済産業省「工業統計調査」(静岡県製造品出荷額等)



