宮城県の高卒求人倍率推移【2017〜2026年】

東北6県比較・2030年予測シミュレーション付き

5.43倍
県内求人倍率(最終)
過去最高・令和7年3月末
3.79倍
全国基準求人倍率
令和7年3月卒
99.5%
最終就職内定率
過去最高
11,057人
求人数(R8卒)
前年比+0.9%

宮城県の高卒採用市場は、東北最大の経済圏・仙台を核に力強い拡大を続けています。令和7年3月末の県内求人倍率は5.43倍(過去最高)を記録し、最終就職内定率も99.5%と過去最高を更新しました。トヨタ自動車東日本や東京エレクトロン宮城など大手製造業の雇用吸収力に加え、仙台市のIT・サービス産業の成長が求人数を押し上げています。一方、少子化による求職者の減少が続いており、企業間の採用競争は年々激しさを増しています。

1. 求人倍率推移(2017〜2026年)

宮城県 新規高卒求人倍率の推移(全国基準・厚生労働省統計に基づく推計値を含む)

2017(H29)
2.17倍
2018(H30)
2.37倍
2019(H31)
2.62倍
2020(R2)
2.72倍
2021(R3)
2.22倍 コロナ影響
2022(R4)
2.54倍
2023(R5)
3.02倍
2024(R6)
3.48倍
2025(R7)
3.84倍
2026(R8)
3.79倍 全国基準
年度(3月卒)求人数求職者数求人倍率前年差
2017(H29)7,8003,6002.17倍
2018(H30)8,3003,5002.37倍+0.20
2019(H31)8,9003,4002.62倍+0.25
2020(R2)9,1003,3502.72倍+0.10
2021(R3)7,2003,2502.22倍-0.50
2022(R4)8,0003,1502.54倍+0.32
2023(R5)9,2003,0503.02倍+0.48
2024(R6)10,1002,9003.48倍+0.46
2025(R7)10,5602,7503.84倍+0.36
2026(R8)11,0572,9193.79倍-0.06

出典:厚生労働省「令和7年3月高校卒業予定者の求人・求職・内定状況」第3表(2026年確定値)。2017〜2025年は全国トレンドおよび宮城労働局の公表データに基づく推計値です。

2. 県内求人倍率の推移と最新動向

宮城県の県内求人倍率は全国基準の倍率よりも大幅に高く、県内企業同士の人材獲得競争がより激しい状態を示しています。

時点県内求人倍率求人数求職者数備考
令和6年9月末5.21倍10,712人2,646人前年同月比+0.42pt、過去最高(当時)
令和7年3月末(最終)5.43倍過去最高を更新

出典:パコラ(令和6年9月末データ)、khb東日本放送(令和7年3月末最終データ)

つまり:宮城県内では1人の高校生を5社以上で取り合う状態です。全国基準の3.79倍と比べて県内倍率が大幅に高いのは、県外企業も宮城県の高校生に求人を出しているためです。県内企業にとっては、他県企業との人材争奪戦も同時に発生しています。

3. 東北6県の高卒求人倍率比較

都道府県高卒求人倍率主要産業特徴
宮城県3.79倍(全国基準)自動車・半導体・IT・水産東北最大の経済圏、県内5.43倍
岩手県約2.5〜3.0倍自動車・電子部品・食品加工製造業の集積が進む
山形県約2.5〜3.0倍電子部品・機械・食品有機EL関連産業が成長
秋田県約2.0〜2.5倍電子デバイス・木材・農業人口減少が顕著
青森県約2.0〜2.5倍食品加工・農業・水産県外就職率が高い
福島県約3.0〜3.5倍電子部品・機械・医療機器復興需要が継続
全国平均約3.70倍

出典:厚生労働省「令和7年3月高校卒業予定者の求人・求職・内定状況」第3表。東北各県の倍率は同統計に基づく概算値。

東北の中での宮城県:宮城県は東北6県の中で最も経済規模が大きく、トヨタ自動車東日本・東京エレクトロン宮城・アイリスオーヤマといった大手企業の生産拠点が集中しています。そのため求人数が東北で最も多い一方、県内就職率84.6%と他の東北5県に比べると県外就職率がやや高い傾向にあります。仙台市の都市機能を背景に、IT・サービス業の求人も増加しています。

4. 求人倍率が高い理由3つ

1. 大手製造業の生産拠点集積

宮城県にはトヨタ自動車東日本(大衡村、売上高8,583億円)をはじめ、東京エレクトロン宮城(半導体製造装置)、アイリスオーヤマ(角田市、売上高7,776億円)など、東北を代表する大手製造業の生産拠点が集積しています。これらの企業が高卒人材を大量に採用するため、中小企業との間で人材の争奪戦が発生しています。製造業の求人数は全国で153,868人(前年比+1.3%)と安定的に増加しています。

2. 少子化と求職者数の減少

宮城県の高卒求職者数は令和6年9月末時点で2,646人(前年同月比-3.8%)と減少傾向が続いています。18歳人口の減少に加え、大学・専門学校への進学率上昇により就職市場に出る高校生が減少しています。求人数が10,712人(前年同月比+1.4%)と増加する一方で求職者が減る「需要増×供給減」の二重構造が、求人倍率を構造的に押し上げています。

3. 仙台市のIT・サービス産業の成長

仙台市を中心に情報通信業の求人が前年同月比29.9%増と急拡大しています。東北最大の都市として商業・サービス業も活発で、卸売・小売業の全国求人数は61,366人(前年比+6.1%)と伸びています。従来の製造業中心の採用市場に加え、多様な業種が高卒人材を求めるようになった結果、業種横断的に採用競争が激化しています。

5. 2030年予測シミュレーション

宮城県の18歳人口減少トレンドと求人数の推移から推計すると、2030年の県内求人倍率は6.0〜7.0倍に達する可能性があります。

年度求人数(予測)求職者数(予測)県内倍率(予測)備考
2027(R9)約11,200人約2,500人約5.5〜5.8倍現状維持シナリオ
2028(R10)約11,400人約2,350人約5.8〜6.2倍少子化加速シナリオ
2030(R12)約11,500人約2,100人約6.0〜7.0倍半導体・EV投資継続

※ 上記予測値は過去のトレンドに基づく推計であり、実際の数値は経済状況や政策変更により変動する可能性があります。

採用戦略への示唆:宮城県は東北の中核として半導体・自動車関連の設備投資が続く見通しであり、求人数は今後も横ばい以上で推移すると考えられます。一方、少子化による求職者の減少は不可避です。今から学校との関係構築、採用ブランディング、インターンシップの充実など、長期的な採用基盤を整備することが不可欠です。

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データ出典:

  • 厚生労働省「令和7年3月高校卒業予定者の求人・求職・内定状況」第3表(厚労省発表ページ
  • パコラ「宮城県の高卒求人倍率」(パコラ
  • khb東日本放送「宮城県の高卒就職内定率」(khb東日本放送
  • 宮城労働局(宮城労働局統計
  • ※ 2017〜2025年の求人数・求職者数は全国トレンドおよび宮城労働局の公表データに基づく推計値です。宮城労働局PDFが画像形式のため個別年度の正確な数値が読み取れなかったことから、確定値と異なる場合があります。
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