京都府のハローワーク求人票申込マニュアル
京都府内8拠点の活用法と求人票の書き方を採用担当者向けに解説
高卒採用では、企業が高校生に直接求人を出すことはできません。必ずハローワークを通じて求人票を提出し、受理された求人票が7月1日以降に高校へ公開されるという「学校斡旋」のルールに従う必要があります。京都府内には8つのハローワーク拠点があり、事業所の所在地によって提出先が異なります。
本記事では、京都府の8拠点の管轄エリア一覧から、求人票の提出手順、高校生に伝わる書き方のコツ、合同企業説明会の活用法まで、高卒採用におけるハローワーク活用のすべてを網羅します。
目次
1. ハローワークの役割(高卒採用における位置づけ)
高卒採用においてハローワーク(公共職業安定所)は単なる求人掲載窓口ではなく、採用活動の「司令塔」として機能します。一般の中途採用と異なり、高卒採用ではハローワークを経由しなければ求人票を高校に届けることができません。
高卒採用におけるハローワークの3つの役割
求人票の受理・審査
企業から提出された高卒求人票の内容を審査し、労働基準法や各種法令に適合しているか確認します。記載内容に不備があれば差し戻し・補正指導が行われます。
求人情報の高校への提供
受理した求人票を「高卒就職情報WEB提供サービス」を通じて全国の高校に届けます。7月1日以降、高校の進路指導室から閲覧可能になります。
採用活動の調整・支援
合同企業説明会の開催、求人充足状況のデータ提供、採用に関する相談対応など、企業と高校の橋渡しを担います。
重要:高卒採用では企業が高校生に直接求人を出すことはできません。必ずハローワークを通じて求人票を提出し、受理を受けた上で高校に届ける「学校斡旋」のルールに従う必要があります。
2. 京都府内ハローワーク8拠点一覧
京都府内には8つのハローワーク拠点があります。高卒求人票は、事業所(実際に高校生が勤務する場所)の所在地を管轄するハローワークに提出します。
| ハローワーク名 | 管轄エリア |
|---|---|
| ハローワーク京都七条 | 京都市(下京区・南区・東山区・山科区) |
| ハローワーク京都西陣 | 京都市(上京区・中京区・北区・左京区・右京区・西京区) |
| ハローワーク伏見 | 京都市伏見区、向日市、長岡京市、乙訓郡(大山崎町) |
| ハローワーク宇治 | 宇治市、城陽市、久世郡(久御山町)、綴喜郡(井手町・宇治田原町) |
| ハローワーク京都田辺 | 京田辺市、木津川市、相楽郡(精華町・笠置町・和束町・南山城村) |
| ハローワーク福知山 | 福知山市、綾部市 |
| ハローワーク舞鶴 | 舞鶴市 |
| ハローワーク峰山 | 京丹後市、宮津市、与謝郡(伊根町・与謝野町) |
提出先の確認:提出先は本社所在地ではなく、実際に高校生が勤務する事業所の所在地で決まります。京都市内に本社があり工場が福知山にある場合、工場の採用はハローワーク福知山に提出します。複数事業所で採用を行う場合は、それぞれの管轄ハローワークに個別に提出が必要です。
出典:京都労働局「管内ハローワーク一覧」
3. 求人票提出の流れとスケジュール
高卒求人票の提出から高校への公開、そして内定までの全体の流れを確認しましょう。
事前準備・事業所登録の確認(5月中)
ハローワークに事業所登録がない場合は先に登録を行います。既に登録済みの場合は、登録内容(所在地・代表者・社会保険等)に変更がないか確認します。
求人票の原案作成(5月中)
高卒専用の求人申込書(学卒用)に記入します。賃金・労働条件・仕事内容・福利厚生・青少年雇用情報を正確に記載します。
ハローワークへ求人票を提出(6月1日〜)
6月1日以降、管轄のハローワークに求人申込書を提出します。ハローワークインターネットサービスでの仮登録も可能です。
内容確認・補正対応(提出後数日〜)
ハローワーク担当者が記載内容を審査します。不備や曖昧な表現があれば補正(差し戻し)が発生します。差し戻しには数日〜1週間かかる場合もあります。
求人票の受理・求人番号の付与(提出後1〜2週間)
記載内容に問題がなければ求人票が受理され、求人番号が付与されます。この番号が高校への公開・応募管理に使われます。
高校への求人票公開(7月1日)
7月1日以降、受理済みの求人票が「高卒就職情報WEB提供サービス」を通じて全国の高校に公開されます。企業から高校への直接訪問も同時に解禁されます。
応募受付・選考・内定(7月〜10月)
7〜8月に職場見学、9月5日に応募受付開始、9月16日に選考開始。内定通知は選考後速やかに行います。
京都府のポイント:京都府内は企業数が多く、7月1日の公開と同時に学校訪問が殺到します。6月第1週中の提出を目標にしましょう。差し戻しが発生した場合のバッファも考慮すると、5月中に原案を完成させておくことが理想的です。
出典:京都労働局「令和8年3月新規高等学校卒業者の就職に係る推薦及び選考開始期日等について」
4. 求人票作成のポイント(高校生に伝わる書き方)
求人票は、高校生と進路指導の先生が「この会社で働きたい・生徒を送り出したい」と判断する最も重要な書類です。京都府は大手企業が多く求人数も多いため、他社との差別化を意識した書き方が求められます。
仕事内容は「具体的に・わかりやすく」
高校生は社会人経験がないため、業界用語や専門用語ではイメージが湧きません。「何を」「どこで」「どのように」行うのかを具体的に記載しましょう。
NG例
「製造業務全般」「接客業務」
OK例
「電子部品(セラミックコンデンサ)の検品作業。顕微鏡で部品の傷や汚れを確認し、良品を分類するお仕事です。入社後3か月間は先輩がマンツーマンで指導します。」
賃金は相場を意識して設定
基本給には固定残業代を含めず、手当は別欄に記載してください。京都府の高卒初任給は大阪府に近い水準であり、滋賀県の製造業とも比較されるため、競合他社の条件を把握した上で設定しましょう。
就業時間・休日は正確に
「週休2日制」と「完全週休2日制」は意味が異なります。年間休日数を必ず明記し、観光業やサービス業でシフト制の場合は具体的な勤務パターンを記載してください。
補足事項で自社だけの魅力をアピール
自由記述欄は他社との差別化の絶好のスペースです。「創業100年の京都の老舗企業」「有給取得率85%」「残業月平均10時間以下」「資格取得支援制度(費用全額会社負担)」など、数値を交えた具体的なアピールが効果的です。
先生目線のポイント:進路指導の先生は「生徒を安心して送り出せる企業か」を重視します。「過去3年間の離職率」「有給取得実績」「新人育成体制」が明記された求人票は、先生から生徒に勧められやすくなります。京都府は府内就職率が約56.7%と大阪・滋賀にも流出するため、「京都で働く魅力」を具体的に記載することも差別化につながります。
5. ハローワーク活用のコツ
ハローワークは求人票の提出先としてだけでなく、採用活動全体をサポートしてくれるパートナーです。以下のサービスを積極的に活用しましょう。
事前相談窓口を活用する
6月1日の提出開始前でも、5月中からハローワーク窓口で高卒求人に関する事前相談が可能です。求人票の記入方法のアドバイスや下書きのチェックを受けられます。初めて高卒採用に取り組む企業は必ず事前相談を利用しましょう。
対象:京都府内全8拠点のハローワーク窓口
合同企業説明会・就職面接会に参加する
京都労働局と各ハローワークが連携して、高校生向けの合同企業説明会や就職面接会を定期的に開催しています。京都市内だけでなく、福知山・舞鶴エリアでも実施されます。求人票だけでは伝えきれない自社の魅力を直接高校生にアピールできる貴重な機会です。
出典:京都労働局「新規学校卒業者に関するイベント情報」
求人充足状況のデータを確認する
ハローワークでは管轄エリア内の高卒求人の充足状況データを提供しています。自社の求人がどの程度の競争環境にあるかを把握し、条件の見直しや学校訪問先の絞り込みに活用しましょう。
高卒就職情報WEB提供サービスを確認する
厚生労働省が運営する「高卒就職情報WEB提供サービス」で、自社の求人票が正しく掲載されているか確認しましょう。他社の求人票と比較してどのような印象を受けるかを確認し、次年度の改善に活かすことも重要です。
京都ジョブパークと連携する
京都府が運営する「京都ジョブパーク」は、若者の就職支援に特化した総合施設です。ハローワーク経由の正規ルートに加えて、京都ジョブパークの企業向けサービスを活用することで、高校生や先生との接点を広げることができます。インターンシップ情報の登録も可能です。
オンライン仮登録のすすめ:「ハローワークインターネットサービス」から事前にオンラインで仮登録を行うことで、窓口での手続き時間を大幅に短縮できます。仮登録後14日以内にハローワーク窓口で本手続きを行う必要がありますが、特に6月初旬は窓口が混雑するため事前の仮登録が有効です。
6. FAQ(よくある質問)
Q. 京都府で高卒求人票を提出するハローワークはどこですか?
A. 事業所(実際に勤務する場所)の所在地を管轄するハローワークに提出します。京都府内には京都七条・京都西陣・伏見・宇治・京都田辺・福知山・舞鶴・峰山の8拠点があります。本社ではなく勤務地の管轄で判断してください。
Q. 高卒求人票の提出はいつから可能ですか?
A. 毎年6月1日から提出可能です。受理された求人票は7月1日以降に高校へ公開されます。差し戻しが発生すると1〜2週間の追加日数がかかるため、6月第1週中の提出を目標にしましょう。
Q. 求人票をオンラインで完結できますか?
A. ハローワークインターネットサービスから「仮登録」は可能ですが、仮登録後14日以内にハローワーク窓口で本手続きが必要です。完全なオンライン完結ではありませんが、窓口での所要時間は短縮できます。
Q. 京都市内で提出先が「京都七条」と「京都西陣」に分かれているのはなぜですか?
A. 京都市は人口が多く企業数も多いため、管轄が南部(京都七条:下京区・南区・東山区・山科区)と北部(京都西陣:上京区・中京区・北区・左京区・右京区・西京区)に分かれています。事業所の所在する区で管轄が決まりますので、不明な場合はいずれかの窓口にお問い合わせください。
Q. 求人票が差し戻された場合はどうすればいいですか?
A. 担当者の指摘箇所を修正し再提出します。よくある差し戻し理由は仕事内容の曖昧な記載、固定残業代の基本給への混入、年間休日数の未記入などです。事前相談で下書きをチェックしてもらうことで差し戻しリスクを大幅に減らせます。
まとめ
京都府でハローワークを活用した高卒採用を成功させるためのポイントは以下の通りです。
- 管轄ハローワークを確認:勤務地の所在地で管轄が決まる。京都府内8拠点から正しい提出先を選ぶ。京都市内は七条と西陣の2拠点に注意。
- 5月中に準備完了:事業所登録の確認、求人票の原案作成、事前相談を5月中に済ませる。
- 6月第1週に提出:差し戻しのバッファを見込んで、6月1日の受付開始と同時に提出を目指す。
- 高校生目線の記載:業界用語を避け、具体的でわかりやすい仕事内容と条件で他社と差別化する。
- 合同説明会・学校訪問を活用:求人票の提出だけで終わらず、合同企業説明会への参加や学校訪問で積極的にアプローチする。
京都府は大手企業が集積し、求人数も多い地域です。ハローワークを「手続き窓口」としてだけでなく採用活動のパートナーとして最大限に活用し、計画的な採用活動を進めましょう。
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データ出典:
- 京都労働局「令和8年3月新規高等学校卒業者の就職に係る推薦及び選考開始期日等について」
- 京都労働局「新規学校卒業者に関するイベント情報」(https://jsite.mhlw.go.jp/kyoto-roudoukyoku/news_topics/event/newpage_00688.html)
- 京都府「京都ジョブパーク 高校生の就職支援」(https://www.pref.kyoto.jp/jobpark/high-school-kyoto.html)
- 厚生労働省「高卒就職情報WEB提供サービス」



