鹿児島県の高校生数推移と2033年予測
18歳人口-6.4%減少・県内就職率59.7%の鹿児島県で企業が取るべき戦略
鹿児島県の高卒採用市場は、2つの構造的な圧力にさらされています。1つは全国共通の少子化による18歳人口の減少。もう1つは鹿児島県固有の深刻な県外流出です。県内就職率59.7%は全国でも低い水準で、毎年約4割の高校生が県外に就職しています。18歳人口は2024年の15,127人から2033年には14,166人へと6.4%減少する見込みで、さらに県外流出が続けば、県内で採用可能な高校生の実数は加速度的に減少していきます。本記事では、この「ダブル減少」の実態をデータで明らかにし、鹿児島県の企業が今から取るべき採用戦略を解説します。
1. 鹿児島県の18歳人口推移と2033年予測
鹿児島県の18歳人口は、2024年度の15,127人から2033年度には14,166人へと約961人(-6.4%)減少する見込みです。減少幅自体は全国平均と比べて特別大きくはありませんが、鹿児島県の場合は県外流出率の高さが加わるため、実質的な採用可能人数の減少はより深刻です。
| 年度 | 18歳人口(人) | 前年差 | 県内就職可能数(推計) |
|---|---|---|---|
| 2020年度 | 16,420 | — | 約2,450人 |
| 2021年度 | 16,100 | -320 | 約2,400人 |
| 2022年度 | 15,780 | -320 | 約2,350人 |
| 2023年度 | 15,450 | -330 | 約2,300人 |
| 2024年度 | 15,127 | -323 | 約2,250人 |
| 2025年度(予測) | 14,900 | -227 | 約2,200人 |
| 2028年度(予測) | 14,500 | — | 約2,100人 |
| 2033年度(予測) | 14,166 | — | 約1,950人 |
※ 県内就職可能数は「18歳人口 × 就職希望率 × 県内就職率」で推計。出典:就職情報研究センター
「ダブル減少」の衝撃
18歳人口の減少(-6.4%)だけでなく、県内就職率の低下傾向(前年比-1.3pt)も同時に進行しています。仮に県内就職率が現在の59.7%から55%に低下した場合、2033年に県内で採用可能な高校生は約1,750人まで減少する可能性があります。この「ダブル減少」に対応するには、早期からの学校との関係構築が不可欠です。
2. 県外流出率40%の実態と流出先
鹿児島県の県内就職率59.7%(令和5年3月卒)は、前年の61.0%から1.3ポイント低下しました。約4割の高校生が県外に就職しており、この流出傾向は近年やや加速しています。
主な県外流出先
| 流出先 | 推定割合 | 主な吸引要因 |
|---|---|---|
| 福岡県 | 最多 | 九州最大の経済圏。サービス・IT・商業の求人豊富。距離的にも近く帰省しやすい |
| 関西圏(大阪・兵庫) | 多い | 製造業・サービス業の高賃金求人。鹿児島からの移住コミュニティが存在 |
| 関東圏(東京・神奈川) | 一定数 | 最高水準の賃金。「一度は東京で」という志向を持つ生徒が一定数存在 |
| 熊本県 | 増加傾向 | TSMC進出による半導体関連の求人急増。鹿児島から通勤圏内の生徒も |
なぜ鹿児島の高校生は県外を選ぶのか
経済的な要因
- 県内初任給と県外(福岡・関西)の初任給格差
- 食品製造・農業関連は他産業と比べて賃金がやや低い
- 「稼ぎたい」という意欲の高い生徒ほど県外を志向
情報・環境の要因
- 県内企業の情報発信が不足し、「何をしている会社かわからない」
- 保護者の「都会に出た方がいい」という助言
- 県外企業の採用パンフレットやSNSの情報量が圧倒的
裏を返せば:県外流出の主因は「情報不足」と「賃金差」です。賃金差はすぐに埋められなくても、情報発信は今日から改善できます。自社の仕事内容・職場の雰囲気・先輩社員の声を採用HPやSNSで発信し、学校訪問で先生に自社の魅力を具体的に伝えること。それだけで「知らないから県外を選ぶ」生徒の一部を引き止められる可能性があります。
3. 県内就職率の推移と全国比較
鹿児島県の県内就職率は近年60%前後で推移しており、全国平均(約80%)を大きく下回っています。前年比-1.3ポイントという低下傾向は、県内企業にとって警戒すべきシグナルです。
| 年度(3月卒) | 県内就職率 | 前年差 | 全国平均(参考) |
|---|---|---|---|
| 令和2年(2020) | 63.2% | — | 約80% |
| 令和3年(2021) | 62.5% | -0.7pt | 約80% |
| 令和4年(2022) | 61.8% | -0.7pt | 約81% |
| 令和5年(2023) | 61.0% | -0.8pt | 約81% |
| 令和6年(2024) | 59.7% | -1.3pt | 約82% |
出典:厚生労働省「新規高卒者就職状況」、就職情報研究センター
注目すべきトレンド:県内就職率は5年間で63.2%から59.7%へと3.5ポイント低下しています。特に直近の-1.3ポイントは過去最大の低下幅で、熊本県のTSMC関連求人の急増や、県外企業の積極的なリクルーティングが影響していると考えられます。この傾向が続けば、数年内に県内就職率が55%を下回る可能性もあります。
4. 就職内定率95.3%が示すマッチングの課題
鹿児島県の就職内定率は3月末時点で95.3%と、全国最低水準にとどまっています。約5%の生徒が卒業時点で就職先が決まっていないという状況は、単なる「就職難」ではなく、企業と生徒のマッチングに構造的な課題があることを示しています。
未内定が残る要因
- 離島部・半島部では求人の選択肢自体が限られる
- 「やりたい仕事」と「地元にある求人」のミスマッチ
- 情報不足で企業研究が進まず、応募に踏み切れない生徒
企業側から見た機会
- 11月以降の二次募集で採用できる余地がある
- 未内定の生徒に対する丁寧なアプローチが効果的
- ハローワーク経由の紹介で追加採用のチャンスあり
5. 「ダブル減少」時代に企業が取るべき5つの戦略
18歳人口の減少と県外流出の加速という「ダブル減少」に対応するためには、従来の「ハローワークに求人票を出して待つ」だけの採用から脱却する必要があります。
1. 学校との関係を7月より前から構築する
高卒採用は7月の求人公開がスタートラインと思われがちですが、学校訪問は5〜6月から始められます。先生に「顔を知ってもらう」ことが最初の一歩です。特に鹿児島県では先生の推薦が生徒の進路選択に大きな影響を持つため、信頼関係の構築が採用の成否を左右します。
2. 「鹿児島で働く意味」を言語化する
県外流出の背景には「鹿児島にいても仕方ない」という漠然とした不安があります。家賃の安さ、通勤時間の短さ、家族の近くで暮らせること、地元の食や自然環境など、鹿児島で働く具体的なメリットを求人票や採用HPで可視化しましょう。
3. 保護者向けの情報発信を行う
高卒採用では保護者の意向が進路に大きく影響します。「うちの子を県外に出した方が将来性がある」と考える保護者に対して、自社の安定性・成長機会・福利厚生を伝える手段(パンフレット・HP・オープンファクトリー)を用意することが重要です。
4. 職場見学・インターンシップの受け入れ体制を整える
百聞は一見にしかず。求人票では伝わらない職場の雰囲気や先輩社員の人柄は、実際に来てもらうことで初めて伝わります。特に食品製造業は「工場=きつい」というイメージを持たれがちですが、実際の清潔な職場環境を見せることでイメージを覆せます。
5. 定着率の向上が最大の採用戦略になる
高卒の3年以内離職率は全国平均で約36〜40%です。せっかく採用した人材が早期退職すると、翌年の学校からの信頼も失われます。入社後のフォロー体制(メンター制度・定期面談・スキルアップ支援)を整え、「この会社に入ってよかった」と先輩が言える環境を作ることが、結果的に翌年以降の採用力を高めます。
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データ出典:
- 就職情報研究センター「18歳人口予測データ」
- 厚生労働省「新規高卒者就職状況」
- 鹿児島労働局「新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況」



