能登南部で高卒人材を採用するには
七尾市・羽咋市・志賀町・中能登町・宝達志水町
能登南部エリアの採用環境を一言で表すと、「少ない高校生を多くの企業が奪い合っている」です。
七尾東雲高校の求人倍率は約13倍。石川県内で最も競争が激しい高校です。1人の高校生に対して13社が求人を出している。和倉温泉の旅館も、志賀町の石川サンケン(パワー半導体・売上373億円)も、七尾の水産加工会社も、羽咋の工場も、全員が同じ高校生を採りたい。
能登半島地震後、建設業の求人がさらに増えました(県全体で+19.2%)。地元の高校生だけでは全く足りません。この記事では、13倍の競争の中で中小企業が高卒人材を確保するための具体策を解説します。
七尾東雲13倍 — 最速訪問だけでは足りない
「7月1日に最速で訪問しろ」は正しいですが、13社が同じことを考えています。最速訪問は最低条件であって差別化にはならない。
差別化のためにやること:
4月から始める — 7月では遅い
- •4月:新年度の挨拶訪問。進路指導主事が異動で交代している可能性がある。新しい先生に名前を覚えてもらう
- •5月:卒業生の活躍報告。去年採った卒業生が元気にやっている報告を持参する。先生にとって「送り出した生徒が元気」は一番嬉しい情報
- •7月:求人票を持って正式訪問。この時点で先生は「あの会社」と認識している。13社の中の1社ではなく「前から来てくれている会社」になっている
七尾東雲だけに頼らない
13倍の七尾東雲に全賭けするのはリスクが高すぎます。訪問先を広げてください。
| 学校名 | 所在地 | 学科 | なぜ訪問するか |
|---|---|---|---|
| 七尾東雲高校 | 七尾市 | 機械システム・総合学科 | 13倍だが地元最重要校。年間通じた関係構築が必須 |
| 羽咋工業高校 | 羽咋市 | 機械・電気・建設デザイン | 東雲の代替先として最重要。建設・機械系は直接対応。地元就職率が高い |
| 鹿西高校 | 中能登町 | 普通科 | 就職希望者は少ないが、競合も少ない。地元定着志向が強い |
| 県立工業高校 | 金沢市 | 機械・電気ほか7学科 | 金沢からの採用を視野に入れる。7.38倍だが母数が大きい |
| 市立工業高校 | 金沢市 | 機械・電気・建築・土木 | 建設業は建築科・土木科を狙える。7.43倍だが東雲の13倍より低い |
七尾東雲高校
所在地:七尾市
学科:機械システム・総合学科
なぜ訪問するか:13倍だが地元最重要校。年間通じた関係構築が必須
羽咋工業高校
所在地:羽咋市
学科:機械・電気・建設デザイン
なぜ訪問するか:東雲の代替先として最重要。建設・機械系は直接対応。地元就職率が高い
鹿西高校
所在地:中能登町
学科:普通科
なぜ訪問するか:就職希望者は少ないが、競合も少ない。地元定着志向が強い
県立工業高校
所在地:金沢市
学科:機械・電気ほか7学科
なぜ訪問するか:金沢からの採用を視野に入れる。7.38倍だが母数が大きい
市立工業高校
所在地:金沢市
学科:機械・電気・建築・土木
なぜ訪問するか:建設業は建築科・土木科を狙える。7.43倍だが東雲の13倍より低い
訪問の具体的な手順は学校訪問完全マニュアルを参照。
業種別 — あなたの会社はどうすればいいか
温泉旅館・観光業 — 離職率64.7%の壁と向き合う
和倉温泉は北陸を代表する温泉地であり、加賀屋をはじめとする老舗旅館が並びます。「日本一のおもてなしを学べる」は強力なメッセージです。しかし、宿泊・飲食サービス業の高卒3年以内離職率は全国平均64.7%(厚労省)。採用しても3人に2人が3年以内に辞める。
採用と定着をセットで考えないと、毎年同じことの繰り返しになります。
- •入社前にシフトを体験させる。旅館は早朝・深夜勤務がある。「大丈夫です」と言う高校生に、実際の勤務時間帯を1〜2日体験してもらう。辞退されるリスクより入社後3ヶ月で辞められるリスクの方が重い
- •「おもてなし」をキャリアに変換する。「ここで3年働けば、日本中どこのホテルでも通用する接客スキルが身につく」——これは事実。将来の選択肢が広がることを具体的に伝える
- •住居の手配。七尾市内の旅館でも、生徒の自宅から通えない場合がある。寮がなければ借上げ社宅の検討を
- •定着策の詳細は早期離職防止ガイドを参照
製造業 — 石川サンケンとの差別化
志賀町には石川サンケン(パワー半導体・売上373億円)が工場を構えています。EV・省エネルギー機器に不可欠な成長分野であり、高校生にとっても魅力的な就職先です。中小の製造業がこの大手と同じ高校生を採り合うのは難しい。
同じ土俵で勝負しないことが鍵です。
- •「多能工」を武器にする。大手の工場ラインは担当工程が決まっている。中小は1人が複数工程を経験できる。「3年で全工程をやれるようになる」は中小だけの魅力
- •「顔が見える会社」を強調する。「社長が毎日現場にいる」「入社1年目でも意見が通る」——大手では不可能な距離感
- •羽咋工業を重点訪問先にする。石川サンケンは七尾東雲に求人を集中させている可能性が高い。羽咋工業は競合がやや少なく、機械・建設系の学科を持つ
- •差別化の詳しい方法は中小企業の差別化戦略7選を参照
水産加工 — 「能登の食を届ける仕事」として
七尾港を中心とした水産加工業は、地域の食文化を支える基幹産業です。震災後の漁業再開に伴い、加工人材の需要が高まっています。
- •七尾東雲・鹿西高校を中心に訪問。水産加工は資格不問で採用できるため、普通科からの採用パイプラインも構築する
- •「能登の里山里海」(世界農業遺産)を背景にしたストーリー。「この海で獲れた魚を、全国の食卓に届ける仕事」は高校生にも保護者にも伝わりやすい
- •早朝勤務のリアルを伝える。水産加工は朝が早い。retentionの記事で書いた通り、生活リズムの変化は離職の最大要因。入社前に体験させること
建設業 — 復興需要を長期の人材確保に変える
能登半島地震の復興需要で建設業の求人は急増しています。しかし「復興が終わったら仕事がなくなるのでは」という高校生と保護者の不安に答えられないと、応募にはつながりません。
- •「復興工事だけの会社ではない」ことを示す。通常の建設需要(住宅・道路・インフラ維持)が復興後も継続することを具体的に伝える
- •資格取得のキャリアパスを提示。「1年目に玉掛け、2年目に建築施工管理技士補」など、具体的なスケジュールを見せる
- •金沢市立工業の建築科・土木科にも訪問。建設系学科の生徒は「どこで何を建てるか」に関心がある。復興工事の現場写真を持参する
- •建設業の詳細は建設業の高卒採用ガイドを参照
能登南部にしかない強みを採用メッセージに変える
能登南部は「厳しいエリア」ですが、金沢にはない魅力を持っています。この魅力を求人票と学校訪問で具体的に伝えてください。
和倉温泉のブランド力
「日本一のおもてなし」を体現する和倉温泉で働くことは、サービス業を目指す高校生にとって強力な動機になる。求人票に「和倉温泉の接客スキルは全国どこでも通用する」と書ける
世界農業遺産「能登の里山里海」
2011年FAO認定。この環境の中で働くことの意義は、農業・水産業だけでなく、すべての業種の採用PRに使える背景
石川サンケンの存在=地域の技術力の証明
パワー半導体(EV・省エネに不可欠)の工場がこのエリアにある。「世界の脱炭素を支える技術がこの地域から生まれている」——他の製造業もこの技術力の集積をアピール材料にできる
復興に関わる仕事のやりがい
「需要がある」ではなく「この地域を再び元気にするために、あなたの力が必要」。嘘くさい美化はせず、正直に現状を伝えたうえで仕事の意義を語ることが信頼につながる
活用できる支援制度
全体は採用支援・補助金ガイドを参照。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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