石川県の建設業で
高卒人材を採用するには
復興需要+19.2%の市場で地元企業が勝つ方法
石川県の建設業求人は871人(前年比+19.2%)。全産業で最も高い伸び率です。能登半島地震の復興需要が最大の要因ですが、金沢の都市開発、新幹線沿線の駅周辺整備、県内全域のインフラ老朽化対策も重なっています。
仕事はある。しかし人が来ない。建設業には「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージがつきまとい、高校生も保護者も敬遠しがちです。さらに能登の復興現場には全国から大手ゼネコンが入ってきており、地元の15人・30人の建設会社は「大手に勝てない」と感じている。
この記事は、石川県の地元建設会社が高卒人材を採るための具体策を書きます。
「きつい・汚い・危険」を正面から潰す
嘘をつくのではなく、実態を見せる
建設業が高校生に敬遠される最大の理由は3Kのイメージです。これを「うちはそんなことないですよ」と否定しても信じてもらえません。
やるべきことは「実態を見せる」ことです。
職場見学で見せるべきもの
- •安全装備の実物。ヘルメット・安全帯・安全靴を実際に着けてもらう。「こんなに守られているんだ」と実感させる
- •休憩施設。エアコン付きの休憩所、きれいなトイレ。「現場=汚い」の先入観を壊す
- •ICT機器。ドローン測量・3D設計・タブレットでの施工管理を実演。「テクノロジーを使う仕事」だと見せる
- •安全教育の記録。「当社の労災発生率はゼロ(○年連続)」が言えるなら最強の安心材料。言えないなら正直に「こういう対策をしている」と伝える
「危険だから安全にここまで投資している」——これは嘘ではなく事実です。危険を隠すのではなく、危険だからこそ安全が最優先されていると伝えることが、逆に信頼を生みます。保護者にも同じ説明をしてください。
大手ゼネコンには勝てない——でも「同じ土俵」に立つ必要はない
地元建設会社にしかない武器
能登の復興には全国から大手ゼネコンが入ってきています。大規模な橋梁復旧・公共施設の再建は、大手でなければ受注できない。これは事実です。
しかし、大手がやらない仕事が大量にある。地域の住宅再建、個人宅の修繕、生活道路の維持管理、小規模な上下水道工事。これらは地元の建設会社にしかできません。
地元企業の武器を求人票に書く
- •「転勤なし」。大手ゼネコンは全国転勤が前提。地元企業は「石川県で一生働ける」。県内就職率92.3%の地元志向と合致する最大の差別化ポイント
- •「自分の地元を自分で守る」。「あの道路は俺が直した」「この橋は俺が作った」——地元に自分の仕事が残る。大手の全国現場転々とは違う誇り
- •「入社1年目から現場に出る」。大手は最初の数年は補助業務。地元の小さい会社は早く現場を任せてもらえる。これは高卒の成長速度を考えると大きい
- •「社長が現場にいる」。困ったときに話せる距離。大手では現場所長に会うのも一苦労
高校の進路指導の先生も、生徒を地元企業に送り出したいと考えています。「大手より小さいけど、この生徒にとって成長できる環境はうちの方が上だ」と先生が確信できれば、推薦してもらえます。
「復興が終わったら仕事なくなるんじゃ?」に答える
高校生と保護者の最大の不安
「能登の復興工事があるから人がいる」は事実ですが、「じゃあ復興が終わったら?」と聞かれたときに答えられないと、応募にはつながりません。
石川県の建設需要は復興だけではありません。
| エリア | 復興以外の建設需要 | 見込み期間 |
|---|---|---|
| 金沢市 | 都市開発・商業施設・マンション・公共施設老朽化対策 | 継続的 |
| 加賀エリア | 新幹線小松駅・加賀温泉駅の周辺整備 | 2020年代後半 |
| 白山・野々市 | 住宅建設(人口増加エリア)・宅地造成 | 継続的 |
| 県内全域 | 道路・橋梁・上下水道のインフラ維持管理 | 永続的 |
建設需要:都市開発・商業施設・マンション・公共施設老朽化対策
建設需要:新幹線小松駅・加賀温泉駅の周辺整備
建設需要:住宅建設(人口増加エリア)・宅地造成
建設需要:道路・橋梁・上下水道のインフラ維持管理
このテーブルを学校訪問の資料に入れてください。「うちは復興工事だけの会社ではない」ことを、エリアと工事種別で具体的に示す。先生にも保護者にも、「長く働ける業界」だと伝えることが必要です。
「建設業で何年働くと何ができるか」を見せる
国家資格のキャリアパスは建設業の最大の武器
建設業には施工管理技士・建築士・測量士といった国家資格がある。これらは取得すれば一生使える資格であり、転職市場での価値も高い。高校生に「この会社で3年働けば、この資格が取れる」と見せることは、非常に強い訴求力を持ちます。
求人票に書けるキャリアパスの例
| 年目 | 取得可能な資格 | できるようになること |
|---|---|---|
| 1年目 | 玉掛け・小型移動式クレーン・車両系建設機械 | 現場の基本作業を一人で担当できる |
| 2年目 | 2級土木施工管理技士補・測量士補 | 現場の管理補助ができる |
| 3〜5年目 | 2級土木施工管理技士・2級建築施工管理技士 | 現場代理人として工事を任される |
| 7〜10年目 | 1級土木施工管理技士・1級建築施工管理技士 | 大規模工事の責任者。独立も視野に |
資格:玉掛け・小型移動式クレーン・車両系建設機械
成長:現場の基本作業を一人で担当できる
資格:2級土木施工管理技士補・測量士補
成長:現場の管理補助ができる
資格:2級土木施工管理技士・2級建築施工管理技士
成長:現場代理人として工事を任される
資格:1級土木施工管理技士・1級建築施工管理技士
成長:大規模工事の責任者。独立も視野に
受験費用を会社が負担するなら、必ず求人票に明記してください。合格祝い金・資格手当があればなおよい。「この会社にいれば、10年で1級施工管理技士になれる」——これは事務職や販売職にはない、建設業だけのキャリアの見える化です。
訪問すべき高校
建設系学科を持つ3校+機械系からの横展開
石川県で建設系学科を持つ高校は3校。これが建設業の高卒採用の主戦場です。ただし、機械系学科の生徒も設備工事・電気工事では即戦力になるため、訪問先を建設系だけに限定しないことが重要です。
| 学校名 | 所在地 | 学科 | 優先度 | なぜ訪問するか |
|---|---|---|---|---|
| 金沢市立工業高校 | 金沢市 | 建築科・土木科 | S | 建築と土木の両方をカバー。7.43倍だが建設業の最重要校 |
| 小松工業高校 | 小松市 | 建設科 | S | 加賀エリアの建設人材の中核校 |
| 羽咋工業高校 | 羽咋市 | 建設デザイン科 | A | 能登南部の拠点。能登の復興現場に最も近い |
| 県立工業高校 | 金沢市 | 電気科 | B | 設備工事・電気工事。建設系以外からの横展開 |
| 市立工業高校 | 金沢市 | 電気科・機械科 | B | 建設系学科以外からも建設業への就職実績あり |
所在地:金沢市
学科:建築科・土木科
訪問理由:建築と土木の両方をカバー。7.43倍だが建設業の最重要校
所在地:小松市
学科:建設科
訪問理由:加賀エリアの建設人材の中核校
所在地:羽咋市
学科:建設デザイン科
訪問理由:能登南部の拠点。能登の復興現場に最も近い
所在地:金沢市
学科:電気科
訪問理由:設備工事・電気工事。建設系以外からの横展開
所在地:金沢市
学科:電気科・機械科
訪問理由:建設系学科以外からも建設業への就職実績あり
訪問の具体的な手順は学校訪問完全マニュアルを参照。大手との差別化の全体設計は中小企業の差別化戦略7選を参照。
出典: 石川県教育委員会
「復興を支える仕事」をどう伝えるか
能登半島地震の復興に関わる仕事を高校生に伝えるとき、「チャンスがある」「需要が高い」という言い方は避けてください。被災した地域を「ビジネスチャンス」として語ることは、先生にも保護者にも不信感を与えます。
代わりに使えるメッセージ:
- •「この地域をもう一度住める場所にする仕事です。あなたが作った家に、誰かが帰ってきます」
- •「10年後、能登の人が『あのとき再建してくれた』と思い出す仕事です」
- •「復興は終わりますが、あなたが身につけた技術は終わりません」
学校訪問には、可能であれば復興現場の写真を持参してください。「この壊れた道路を、うちが直しました」。言葉より写真の方が100倍伝わります。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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