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自分を知る

小学校の自分、覚えてる?

小学校から今までを振り返ってみると、繰り返し現れるパターンがあります。楽しかったこと、嫌だったこと、なぜか頑張れたこと。その原体験の中に、自分が本当に大切にしているものが隠れています。

小学校の自分、覚えてる?

なぜこれが大事?

「自分が何を大切にしているか」は、考えてもなかなか出てきません。でも、過去を振り返ると見えてきます。小学校の運動会、中学の部活、文化祭、友達とのケンカ——そのひとつひとつに、あなたの「軸」が隠れています。

繰り返し現れるパターンが「自分の軸」

繰り返し現れるパターンが「自分の軸」

小学校の運動会でリーダーをやって楽しかった。中学でも委員長をやって燃えた。高校でも文化祭の実行委員に手を挙げた。——3回同じことをしているなら、それは偶然じゃありません。「人をまとめることが好き」という、あなたの軸です。

「嫌だったこと」からも自分が見える

「嫌だったこと」からも自分が見える

楽しかったことだけじゃなく、嫌だったことにもヒントがあります。「みんなと同じことをさせられるのが嫌だった」なら、あなたは自由や個性を大事にする人。「一人で放置されたのがつらかった」なら、つながりや仲間を大事にする人。

自分のストーリーを語れると、面接でも響く

自分のストーリーを語れると、面接でも響く

面接で「なぜこの仕事がしたいですか?」と聞かれたとき、過去の体験と繋がった答えは説得力が違います。「小学校からずっと人をまとめる役割が好きで、この仕事でもチームをまとめたい」——これは作り話じゃなく、あなたの本当のストーリーです。

やってみよう

スマホのメモ帳で十分です。小学校・中学校・高校の3つに分けて、覚えていることを書き出すだけ。全部思い出す必要はありません。浮かんだものだけでOK。

小学校・中学校・高校の3つに分けて、覚えている出来事を書く
STEP 01

小学校・中学校・高校の3つに分けて、覚えている出来事を書く

各時期で「印象に残っていること」を3つずつ。運動会、転校、ケンカ、旅行、習い事を始めた、何でもOK。ポジティブな出来事もネガティブな出来事も両方書きましょう。

STEP 02

それぞれの出来事に「そのときどう感じた?」を書く

「楽しかった」「くやしかった」「ほっとした」「つまらなかった」——感情を一言で。深く考えなくていい。最初に浮かんだ気持ちで大丈夫です。

STEP 03

「楽しかった」出来事に共通点がないか見る

全部「みんなと一緒にやったこと」だったり、全部「自分で何か作ったこと」だったり。楽しかった理由の共通点が、あなたが大切にしているものです。

STEP 04

「嫌だった」出来事にも共通点がないか見る

「自由がなかった」「一人だった」「認めてもらえなかった」——嫌だった理由にもパターンがあります。それは「自分にとって絶対に必要なもの」の裏返しです。

やってみるとこうなる

野球部のGくん(高2・男子)

野球部のGくん(高2・男子)

小学校のリレーで走順を提案した。中学で部活のミーティングを仕切った。高校では後輩の練習メニューを考えている。全部「チームの作戦を考える」ことだった。

「リーダーシップ」というより「チームの力を最大化する戦略を考えること」が好きだった。監督やコーチだけじゃなく、製造ラインの改善や、プロジェクト管理にも通じる。

吹奏楽部のHさん(高1・女子)

吹奏楽部のHさん(高1・女子)

小学校で絵を描くのが好きだった。中学で教室の飾り付けを任された。高校で部活のポスターをデザインしている。全部「何かを作って、人に見せること」だった。

「美術が得意」じゃなくて、「自分が作ったもので誰かの反応をもらうこと」が原動力だった。デザイナー、広報、商品開発——「作って届ける」仕事と相性がいいかも。

帰宅部のIくん(高2・男子)

帰宅部のIくん(高2・男子)

小学校で図書室に通い詰めた。中学で一人でプログラミングを始めた。高校では暇な時間にWikipediaを読んでいる。全部「一人で何かに没頭すること」だった。

「内向的でダメ」じゃなくて、「一つのことに深く集中できる力」がある。エンジニア、研究開発、品質管理——集中力が武器になる仕事は山ほどある。

気づきのポイント

すごい体験じゃなくていい。「給食の時間が好きだった」でも立派なヒントです。なぜ好きだったか——「みんなで食べるから」「いろんな味が試せるから」——そこに自分の価値観が隠れています。

思い出せないことがあっても気にしない。覚えていること=印象に残っていること=自分にとって意味があったこと。忘れたことは、今の自分にとって重要じゃないだけです。

嫌な思い出を無理に深掘りしなくていい。つらい体験を詳しく振り返る必要はありません。「嫌だった」と書くだけで十分。なぜ嫌だったかのパターンだけ見えればOKです。

これがキャリア選びにどう繋がる?

自分史で見つけたパターンは、仕事選びの「直感」を裏付ける根拠になります。 「なんとなくこの仕事が気になる」の裏には、過去の体験からくる理由がちゃんとあります。

「チームの戦略を考えるのが好き」なら、製造業の生産管理や、建設業の現場監督が気になるかもしれません。

「作って届けるのが好き」なら、美容・クリエイティブの世界をのぞいてみてください。 「一人で没頭するのが好き」なら、IT業界のエンジニア職が合うかもしれません。

自分史のパターンと業界ガイドの仕事内容を重ねてみてください。「あ、これ自分のパターンと同じだ」という瞬間が見つかるはずです。

自分史(ナラティブ・アプローチ)

このメソッドについて:自分史(ナラティブ・アプローチ)

ここでやったのは「自分史」と呼ばれる自己分析の手法です。自分の人生を物語として振り返り、繰り返し現れるパターンから価値観や強みを発見する方法で、「ナラティブ・アプローチ」という心理学の理論がベースになっています。

キャリアカウンセリングの分野では、過去の経験を語り直すことで新しい自己理解が生まれるとされています。就職活動のエントリーシートや面接で「学生時代に頑張ったこと」を聞かれるのも、実はこのアプローチに基づいています。

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この記事のデータ出典

Mark L. Savickas「Career Counseling」American Psychological Association, 2011(ナラティブ・キャリアカウンセリング理論)

Dan P. McAdams「The Stories We Live By」Guilford Press, 1993(ナラティブ・アイデンティティ理論)

厚生労働省 キャリアコンサルティング技法(ジョブ・カード制度における自分史作成)

リクナビ就活準備ガイド「自己分析のやり方 — 自分史を使った方法」

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