山口県の若者流出とUターン採用戦略
県内就職率83%・奨学金返還補助最大100万円を活かす方法
山口県の高卒採用市場では、県内就職率約83%と全国平均並みの地元定着率を維持しています。しかし、県内就職希望者は1,995人で前年比2.5%の減少傾向にあり、若者の流出圧力は年々強まっています。特に大学進学時の県外流出が深刻で、福岡・広島・大阪・東京などの大都市圏に若者が流れています。
求人倍率2.80倍(過去最高)の山口県で、地方部の企業はどのように人材を確保・定着させればよいのか。本記事では、山口県特有の若者移動パターンを分析し、やまぐち暮らし総合支援センター・奨学金返還補助(最大100万円)・移住支援金・MIRANAVI(360度VR企業見学)など充実した支援制度の活用法とともに、実効性のある採用戦略を解説します。
1. 山口県の若者流出の実態データ
山口県は瀬戸内海沿岸にマツダ防府工場・三菱重工下関造船所・日立製作所笠戸事業所・出光興産・東ソー・トクヤマ・UBEなど大手製造拠点が集積し、高卒者にとって県内の就職先は豊富です。しかし、若者流出は別のタイミングで進行しています。
県内就職率約83%の意味
山口県の高卒県内就職率は約83%で、全国平均の約82%とほぼ同水準です。高卒就職者に限れば、県外流出は約17%と比較的限定的です。しかし、県内就職希望者は1,995人(前年比-2.5%)と年々減少しており、少子化と大学進学率の上昇によって高卒の絶対数そのものが縮小しています。
大学進学時の県外流出が本質的課題
山口県で最も深刻な若者流出は大学進学時に発生しています。福岡市・広島市・大阪・東京など大都市圏の大学に進学した若者が、そのまま都市部で就職するパターンが定着しています。山口県は高卒就職率が全国1位(29.9%)と、全国で最も高卒就職を選ぶ県ですが、大学進学組の県外流出が人口減少を加速させています。
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 県内就職率 | 約83% | 全国平均82%とほぼ同水準 |
| 県内就職希望者 | 1,995人 | 前年比-2.5%で減少傾向 |
| 求人倍率 | 2.80倍 | 過去最高(求人6,150/求職2,402) |
| 就職率 | 99.7% | 全国トップクラス |
| 内定率(10月末) | 90.1% | 早期に内定が決まる |
| 高卒就職率 | 29.9% | 全国1位 |
ポイント:山口県の「本当の課題」
高卒者に限れば県内就職率83%と大きな問題はありません。山口県の採用市場における真の課題は、(1) 大学進学時の県外流出(福岡・広島・大阪方面)とその後のUターン促進、(2) 少子高齢化による高卒者の絶対数の減少(県内就職希望者が前年比-2.5%)、(3) 県内での地域間格差(下関・山口・周南への人口集中と過疎地域の人材枯渇)、の3つです。
2. 県内の地域間格差と人口移動パターン
山口県では、県外への流出と並んで県内での地域間人口移動が企業の採用課題として存在します。大手企業が集積する都市部と、過疎化が進む地方部の格差が拡大しています。
| 流出元エリア | 流出先 | 主な要因 | 影響を受ける業種 |
|---|---|---|---|
| 萩・長門エリア | 下関・山口市、福岡 | 商業施設・生活利便性 | 水産加工・観光・建設 |
| 岩国エリア | 広島市 | 広島市との近接性・通勤圏 | 製造業・サービス業 |
| 美祢・長門エリア | 宇部・山口市 | 過疎化・求人数の少なさ | 農林業・建設・製造 |
| 県内全域 | 福岡市 | 大学進学・大都市の求心力 | 全業種(大学進学者) |
| 県内全域 | 広島市 | 大学進学・広域経済圏 | 全業種(大学進学者) |
岩国エリア:広島経済圏との競合
岩国市は広島市から約50kmと通勤圏にあり、若者が広島市の企業を選ぶケースが増えています。岩国錦帯橋空港の開港やJR山陽本線の利便性向上が、むしろ広島方面への流出を加速させる面もあります。岩国エリアの企業は「広島にはない地元企業の魅力」を打ち出す必要があります。
萩・長門エリア:深刻な過疎化
萩市・長門市は観光資源が豊富な一方、若者の流出が最も激しい地域です。地元の高校を卒業した生徒が下関・山口市方面、あるいは福岡に出るパターンが定着しています。水産加工や観光業を中心に慢性的な人材不足が続いています。
3. 山口県のUIJターン支援制度を採用戦略に活用する
山口県はUIJターン支援制度が充実しています。企業がこれらの制度を積極的に活用・発信することで、県外に出た若者を呼び戻す武器になります。
①やまぐち若者育成・県内定着促進事業(奨学金返還補助)
年最大20万円 x 5年 = 最大100万円山口県内の企業に就職する若者の奨学金返還を支援。求人票に「奨学金返還補助対象企業」と明記するだけで応募増が期待できます。
出典:https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/19/194729.html
②やまぐち暮らし総合支援センター
東京・大阪に設置(無料相談)東京・大阪にUIJターン相談窓口を設置。移住・就職のワンストップ支援を実施しています。企業の求人情報を掲載できます。
③移住支援金
世帯最大100万円、単身最大60万円三大都市圏からの移住・就業者に支援金を支給。移住先の市町を通じて申請します。
出典:https://www.ymg-uji.jp/lp/youkearu/
④県外大学との就職支援協定
就職情報の共有山口県が県外大学と協定を結び、県内企業の就職情報を大学に発信。Uターン就職の促進を図っています。
⑤やまぐちジョブナビ
無料掲載県内約700社の企業情報DBで、UIJターン希望者がまず検索するポータルサイトです。
⑥MIRANAVI
360度VR映像による企業見学サイト県外にいる若者が自宅から工場や職場を疑似体験できるVRサイト。製造業の職場環境をリアルに伝える手段として有効です。
⑦ぶちエエやまぐち!就職アプリ
無料掲載山口県内就職情報アプリ。若者世代がスマートフォンで手軽に県内の求人情報にアクセスできます。
4. 高卒人材の地元定着・Uターン採用のための企業戦略5選
求人票に「奨学金返還補助対象」と明記する
やまぐち若者育成・県内定着促進事業により、県内就職者は奨学金返還補助(年最大20万円×5年=最大100万円)を受けられます。この情報を求人票・採用HP・SNSに明記するだけで、Uターン人材からの応募が増えることが期待できます。
MIRANAVI・やまぐちジョブナビに登録し県外からの接点を作る
MIRANAVIの360度VR映像で職場のリアルを県外の若者に届け、やまぐちジョブナビの企業ページを充実させましょう。県外にいる求職者が最初にアクセスするのはこれらのポータルサイトです。
帰省シーズン(GW・お盆・年末年始)に会社見学を実施
県外に進学した学生が帰省するタイミングに合わせ、会社見学や職場体験イベントを開催します。やまぐち暮らし総合支援センター(東京・大阪)との連携も有効です。
在校高校生の「地元志向」を育てる接点作り
高卒就職率全国1位の山口県では、高校1〜2年生のうちから企業に触れる機会を作ることが有効です。インターンシップ推進協議会の交通費・宿泊費補助を活用し、職場体験を受け入れましょう。「1人2社インターン」の県の推進方針に乗ることで、学校からの紹介を得やすくなります。
「転勤なし・地元で安定」を最大の武器にする
大手コンビナート企業やマツダは全国転勤の可能性があります。中小企業は「転勤なし・通勤30分圏内・地元の祭りに参加」といった地域密着の安心感を前面に打ち出しましょう。県内就職率83%の山口県では、地元志向の訴求が強く響きます。
まとめ:山口県の高卒採用における「若者流出」は、高卒者の県内就職率83%という数字が示すように、大学進学時の県外流出が本質的な課題です。企業は高卒人材の地元定着を図りつつ、充実したUIJターン支援制度を活用してUターン人材の獲得にも取り組むことが、持続可能な採用戦略の鍵となります。
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データ出典:
- 山口労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」
- 山口県「やまぐち若者育成・県内定着促進事業」(https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/19/194729.html)
- やまぐちYY!ターン(https://www.ymg-uji.jp/lp/youkearu/)
- 厚生労働省「新規高等学校卒業者の就職に係る推薦及び選考開始期日等について」



