山口県 医療・福祉の高卒採用ガイド
高齢化が進む県で、介護・看護人材を確保する
山口県の医療・福祉分野は、新規求人が減少傾向にある一方で、高齢化が進む県として介護・看護人材の需要は構造的に増え続けています。求人数の減少は「量より質」への転換が進んでいる証拠であり、処遇改善・職場環境整備に取り組む施設が増えています。
山口大学医学部附属病院(宇部市)を頂点とする県内の医療ネットワーク、各地の介護施設・福祉施設が高卒人材を必要としています。「資格がないと就けない」と思われがちですが、高卒でスタートできる職種は多くあります。この記事では、高卒で就ける職種とキャリアパス、人材確保のための具体策を解説します。
採用市場と主要医療機関
看護助手・介護職員・医療事務など、高卒で就ける職種で人材が不足しています
| エリア | 主要医療機関 | 高卒採用が見込める職種 | 地域の特徴 |
|---|---|---|---|
| 宇部市 | 山口大学医学部附属病院 | 看護助手・医療事務・介護助手 | 県内最大の医療拠点・高度医療を提供 |
| 下関市 | 下関医療センター・関門医療センター | 看護助手・介護職員・事務職 | 県西部の医療中核・高齢者施設も多数 |
| 周南市 | 徳山中央病院・新南陽市民病院 | 看護助手・介護職員・リハビリ補助 | 周南地区の中核病院群 |
| 山口市 | 県立総合医療センター | 看護助手・医療事務・検査補助 | 県庁所在地の医療体制整備 |
| 岩国市 | 岩国医療センター | 看護助手・介護職員 | 県東部の中核病院 |
| 県全域 | 各地の介護施設・特養・老健 | 介護職員・生活支援員・調理員 | 高齢化が進む農山漁村部で特に不足 |
山口大学医学部附属病院
職種:看護助手・医療事務・介護助手
県内最大の医療拠点・高度医療を提供
下関医療センター・関門医療センター
職種:看護助手・介護職員・事務職
県西部の医療中核・高齢者施設も多数
徳山中央病院・新南陽市民病院
職種:看護助手・介護職員・リハビリ補助
周南地区の中核病院群
県立総合医療センター
職種:看護助手・医療事務・検査補助
県庁所在地の医療体制整備
岩国医療センター
職種:看護助手・介護職員
県東部の中核病院
各地の介護施設・特養・老健
職種:介護職員・生活支援員・調理員
高齢化が進む農山漁村部で特に不足
出典: 山口労働局・山口県健康福祉部
高卒で就ける職種とキャリアパス
「入社後にどう成長できるか」を明確に示すことが採用の鍵です
| 職種 | 仕事内容 | 必要な資格 | キャリアアップの道筋 |
|---|---|---|---|
| 介護職員 | 食事・入浴・排泄の介助、レクリエーション企画 | 入社時は不要(初任者研修は入社後取得可) | 初任者研修→実務者研修→介護福祉士→ケアマネジャー |
| 看護助手 | 看護師のサポート・患者の身の回りの世話・シーツ交換 | 入社時は不要 | 看護助手→准看護師(2年課程)→看護師 |
| 医療事務 | 受付・会計・診療報酬請求(レセプト) | 入社時は不要(資格は入社後取得推奨) | 医療事務→リーダー→事務長候補 |
| 生活支援員 | 障害者施設での日常生活支援・作業支援 | 入社時は不要 | 生活支援員→サービス管理責任者 |
| 調理員 | 病院・福祉施設の給食調理 | 入社時は不要(調理師免許は実務経験2年で受験可) | 調理員→調理師→栄養管理のサポート |
食事・入浴・排泄の介助、レクリエーション企画
資格:入社時は不要(初任者研修は入社後取得可)
初任者研修→実務者研修→介護福祉士→ケアマネジャー
看護師のサポート・患者の身の回りの世話・シーツ交換
資格:入社時は不要
看護助手→准看護師(2年課程)→看護師
受付・会計・診療報酬請求(レセプト)
資格:入社時は不要(資格は入社後取得推奨)
医療事務→リーダー→事務長候補
障害者施設での日常生活支援・作業支援
資格:入社時は不要
生活支援員→サービス管理責任者
病院・福祉施設の給食調理
資格:入社時は不要(調理師免許は実務経験2年で受験可)
調理員→調理師→栄養管理のサポート
出典: 厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)
訪問すべき高校と採用パイプライン
福祉系専門学科が限定的な分、幅広い高校への訪問と「未経験でも成長できる」発信が重要です
福祉系・関連学科を持つ高校
福祉に関連するカリキュラムを提供する高校は限られていますが、家庭科や総合学科の中で福祉分野を学べる学校があります。介護職員初任者研修を在学中に取得できるプログラムを持つ高校があれば、最優先で訪問すべきです。
商業高校(医療事務向け)
簿記・情報処理を学んだ商業科の卒業生は医療事務に適性があります。レセプト作成にはPC操作と正確なデータ入力が求められるため、商業科で身につけたスキルが直接活きます。
普通科高校(幅広い職種向け)
県内各地の普通科高校からも介護職員・看護助手として就職する生徒がいます。「資格不要でスタートでき、入社後に成長できる」というメッセージは、進路に迷っている生徒に響きます。
採用チャネルの多様化:福祉系学科が限定的な山口県では、ハローワークの高卒求人だけでなく、学校での出前授業・職場体験の受け入れ・介護の仕事説明会への参加など、複数のチャネルを組み合わせた採用活動が効果的です。進路担当の先生に「うちは高卒を大切に育てます」という姿勢を繰り返し伝えることが、長期的なパイプラインの構築につながります。
医療・福祉が高卒採用を成功させる5つの戦略
処遇改善の「具体的な数字」で業界イメージを覆す
介護職員処遇改善加算の適用により基本給に上乗せがあること、夜勤手当・資格手当を含めた年収モデルを具体的に提示しましょう。「手取り◯万円(高卒1年目・夜勤4回の場合)」「賞与年2回・計◯ヶ月分」「毎年昇給あり」など、数字で語ることが「給料が低い」というイメージへの最大の対抗策です。
資格取得支援制度を採用の最大の武器にする
「入社後に介護福祉士を取得できる」「受験費用・研修費用は全額会社負担」「資格取得で月額◯万円の手当」を求人票に明記してください。高卒で入社して国家資格を取得できるキャリアパスは、大学進学と比べても「4年分の学費不要+4年分の収入」という経済的メリットがあります。
キャリアアップの「道筋」を図で見せる
「介護助手→介護職員(初任者研修)→介護福祉士(3年)→ユニットリーダー→ケアマネジャー→施設長候補」のように、入社から10年間のキャリアパスを時系列で見せましょう。各段階の年収目安も添えると、高校生も保護者も「この業界で長く働ける」と安心できます。
職場体験・1日介護士体験を積極的に受け入れる
高校生が医療・福祉に対して持つ不安の多くは「やったことがないから怖い」です。夏休みの職場体験・1日介護士体験・施設見学会を受け入れ、「やってみたら楽しかった」「利用者さんに笑顔をもらえた」という実体験を持ってもらいましょう。中山間地域では、地域密着型の施設が「地域を支える仕事」として親近感を得やすい環境です。
「ここで得たスキルは全国で通用する」と伝える
高齢化が進む山口県で介護の経験を積むことは、日本全体で価値が高まるポータブルスキルを身につけることです。「山口県で得た経験は、どこに行っても通用する」というメッセージは、将来のキャリアを考える高校生に響きます。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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