学校訪問完全マニュアル(東京都)
求人が殺到する都立工科20校・商業11校で、進路指導の先生に選ばれる
高卒採用と大卒採用の決定的な違いは、学校(進路指導の先生)が採用プロセスの中心にいることです。高校生は学校に届いた求人票の中から、先生と相談して応募先を決めます。
東京は全国平均(4.10倍)を大きく上回る売り手市場で、求人数は全国最多。工科高校には7月の解禁直後から膨大な求人が集まります。先生がすべての企業を均等に紹介することは不可能です。だからこそ、「先生の記憶に残る企業」になることが、東京の学校訪問の最大のテーマです。知名度より「先生との信頼関係」が決め手になります。
学校訪問の年間スケジュール
「7月に行けばいい」では選ばれない。年間を通じた計画的アプローチが必須
| 時期 | 目的 | アクション |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 関係構築・情報収集 | 新年度の挨拶訪問。進路指導主事の異動確認。前年採用した卒業生の活躍報告を持参 |
| 6月 | 求人票準備・訪問計画 | ハローワークへ求人申込。訪問先リスト作成。エリア別に優先順位をつけてアポ取得 |
| 7月(最重要) | 求人公開・訪問解禁 | 7月1日の解禁と同時に重点校を訪問。第1週で工科高校を中心に回る |
| 8月 | 職場見学・夏季訪問 | 応募前職場見学の実施。2回目訪問。先生向け企業見学会の開催 |
| 9月 | 選考対応 | 9月5日応募書類受付、9月16日選考開始。結果を学校に速やかに報告 |
| 10月以降 | 追加募集・フォロー | 未充足なら10月1日以降の複数応募で追加募集。内定者の近況を学校に報告 |
新年度の挨拶訪問。進路指導主事の異動確認。前年採用した卒業生の活躍報告を持参
ハローワークへ求人申込。訪問先リスト作成。エリア別に優先順位をつけてアポ取得
7月1日の解禁と同時に重点校を訪問。第1週で工科高校を中心に回る
応募前職場見学の実施。2回目訪問。先生向け企業見学会の開催
9月5日応募書類受付、9月16日選考開始。結果を学校に速やかに報告
未充足なら10月1日以降の複数応募で追加募集。内定者の近況を学校に報告
7月第1週が勝負
東京では7月1日に求人公開と学校訪問が同時解禁されます。工科高校には解禁直後から求人が集中するため、最初の1週間以内の訪問が必須。6月中にアポを確定させ、7月1〜7日に優先校をすべて回る計画を立てましょう。
出典: 東京労働局(高卒採用の日程)
エリア別の主な訪問ターゲット校
自社から通勤30分以内の高校を中心に、重点校を5〜10校に絞り込む
| エリア | 主な学校 |
|---|---|
| 城東 | 蔵前工科(台東)・墨田工科(江東)・足立工科(足立)・荒川工科(荒川)・葛西工科(江戸川) |
| 城南 | 六郷工科(大田・デュアルシステム)・総合工科(世田谷)・大森学園/東京実業(私立・大田) |
| 城北・城西 | 北豊島工科(板橋)・中野工科(中野)・杉並工科(杉並)・練馬工科(練馬)・工芸(文京) |
| 多摩 | 府中工科(府中)・多摩科学技術(小金井)・多摩工科(福生)・町田工科(町田)・田無工科(西東京) |
| 商業(事務・販売) | 芝商業(港)・第一商業(渋谷)・第三/江東商業(江東)・葛飾商業(葛飾)・八王子桑志(八王子) |
城東
蔵前工科(台東)・墨田工科(江東)・足立工科(足立)・荒川工科(荒川)・葛西工科(江戸川)
城南
六郷工科(大田・デュアルシステム)・総合工科(世田谷)・大森学園/東京実業(私立・大田)
城北・城西
北豊島工科(板橋)・中野工科(中野)・杉並工科(杉並)・練馬工科(練馬)・工芸(文京)
多摩
府中工科(府中)・多摩科学技術(小金井)・多摩工科(福生)・町田工科(町田)・田無工科(西東京)
商業(事務・販売)
芝商業(港)・第一商業(渋谷)・第三/江東商業(江東)・葛飾商業(葛飾)・八王子桑志(八王子)
出典: 東京都教育委員会
先生に選ばれる7つのポイント
1. 事前アポイントは6月中に確定させる
電話は授業を避け放課後(16〜17時頃)に。工科高校は求人が殺到するため、7月に入ってからのアポでは遅い。6月中に7月第1週の訪問日を確定させる。
2. OB・OGの活躍報告から会話を始める
過去に採用した卒業生がいれば「○○さんが3年目で技術リーダーになった」と写真付きで報告。教え子の成長報告は先生にとって何よりの喜びで、最強の信頼構築ツール。
3. 「高校生にとってのメリット」を中心に話す
「人手が足りなくて」ではなく「研修で○○の資格が取れる」「3年目で年収○万円を目指せる」と、高校生が将来を具体的にイメージできる情報を伝える。
4. 通勤・生活面の安心材料を具体的に
「○○駅から徒歩5分」「乗り換え1回」「社員寮・住宅手当あり」など、生活者目線の情報を準備する。東京の高校生・保護者にとって通いやすさは志望度に直結する。
5. 先生の話に耳を傾け、情報を引き出す
「今年の就職希望者の傾向は」「生徒が企業に求めることは変わってきたか」と質問し、一方的な売り込みでなく対話型の訪問にする。
6. 職場見学に先生を招待する
生徒向けだけでなく先生自身に企業見学を提案する。先生が「ここなら安心」と感じれば、自信を持って生徒に推薦してくれる。都内なら移動しやすく実現しやすい。
7. 訪問後24時間以内にお礼を送る
当日中にお礼のメール・手紙を。「本日伺った○○の件を社内で検討します」と具体的に盛り込む。訪問企業が多い東京ではフォローのスピードが差になる。
やってはいけないNG行動
- •アポなし突撃訪問(訪問企業が極めて多い東京では一発で信頼を失う)
- •「誰でもいいので」という漠然とした依頼(求める人物像・学科を明確に)
- •給与・休日を即答できない(先生は生徒に正確な情報を伝える必要がある)
- •採用した生徒の早期離職を報告しない(退職の事実と改善策を伝えないと二度と推薦されない)
- •求人シーズンだけの「年1回訪問」(年間を通じた継続的な関係構築が必須)
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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