長崎県の高卒採用よくある質問40問
スケジュール・キャリアサポートスタッフ・地域別・産業別の疑問に完全回答
スケジュール・採用ルール
Q. 高卒採用のスケジュールは?
6月1日にハローワーク求人受付開始、7月1日に求人票公開、9月5日に応募開始(一人一社制)、9月16日に選考開始、10月1日以降は複数応募可能です。これらは厚生労働省が定める全国統一日程です。
Q. 求人票はどこに提出する?
企業の所在地を管轄するハローワークに提出します。長崎県は8拠点(長崎・佐世保・諫早・大村・島原・江迎・五島・対馬)と2出張所(西海・壱岐)があります。
Q. 一人一社制とは?
9月5日〜9月30日の期間、高校生は1社にしか応募できないルールです。10月1日以降は複数応募が可能になります。
Q. 選考方法に制限はある?
9月16日以降に面接・筆記試験・適性検査を実施できます。9月5日〜15日は書類の受付のみで、面接は不可です。
Q. 採否の通知期限は?
原則3日以内、遅くとも7日以内に学校を通じて通知する義務があります。
Q. 採否の通知期限を守らないとどうなる?
学校との信頼関係を損ない、翌年以降の求人を受け付けてもらえなくなるケースが過去に各地で報告されています。期限厳守は最低限のマナーです。
Q. 内定辞退への対応は?
高卒採用での内定辞退は稀ですが、発生した場合は学校に連絡し、二次募集の対応を検討します。学校との関係を損なわないよう、誠実に対応してください。
Q. 学校訪問のベストタイミングは?
7月の求人票公開直後が最適ですが、6月中にアポイントを取っておくと効率的です。離島の高校は移動時間を考慮した計画が必要です。
Q. インターンシップはいつ実施?
7月〜8月の夏休み期間が一般的です。離島からの参加者にはフェリー代や宿泊先の手配が必要です。
Q. 求人票の作成費用は?
ハローワークへの求人票提出は無料です。ただし、求人票以外の会社パンフレットや動画制作には別途費用がかかります。
長崎独自の仕組み・キャリアサポートスタッフ
Q. キャリアサポートスタッフ(CSS)とは?
長崎県が2012年に導入した制度。公私立高49校に元教員等を配置し、生徒一人ひとりの就職活動を個別支援するスタッフです。進路指導の先生とは別ポジションで、就職支援に専念する立場です。
Q. CSSと進路指導の先生の違いは?
進路指導の先生は教員として授業・部活動・行事の合間に進路指導を行います。CSSは就職支援に専念できる元教員等で、生徒一人ひとりの適性・性格・家庭事情まで詳細に把握し、企業とのマッチング判断を担います。
Q. なぜCSSとの関係構築が重要なのか?
高校生は学校推薦で1社にしか応募できません(一人一社制)。「どの会社を推薦するか」を決める進路指導会議の前段で、CSSが「○○さんはあの会社が合う」と教員に伝えるケースが多いためです。CSSに自社を覚えてもらえなければ推薦候補にすら入りません。
Q. CSSと関係を作る方法は?
初回訪問で必ず「キャリアサポートスタッフの方にもご挨拶させてください」と明示。会社の都合ではなく「どんな生徒に来てほしいか」「その生徒の人生にとって自社で働く意味は何か」という観点で語ること。採用後も3ヶ月時点でCSSに報告して信頼を積み上げます。
Q. 県内就職率71.8%の意味は?
令和7年3月卒の県内就職率が71.8%で、過去2番目の高水準。1989年の50.3%から大きく改善しています。CSS制度が改善の主因とされます。
Q. 産業人材育成奨学金返済アシスト事業とは?
対象業種の県内企業に一定期間就業した場合、奨学金返済額の1/2(最大150万円)を支援する県の事業です。ただし大卒以上が対象で、高卒は対象外です。大卒Uターン者の採用に活用できます。
Q. 国境離島雇用機会拡充事業とは?
壱岐・対馬・五島の国境離島で創業・事業拡大する企業を支援する事業。設備投資・人件費・運転資金を最大5年間補助。約1,600人の雇用創出実績があります。
Q. Nなびは活用すべき?
長崎県公式の就職応援サイトで、企業情報を無料掲載できます。県内就職を希望する学生が閲覧するため、掲載するメリットは大きいです。
Q. 長崎県人材活躍支援センターとは?
相談から職業紹介まで一元対応する県の支援拠点。企業の採用課題に対するアドバイスも提供。離島・半島出身者の定着に悩む企業は相談を検討してください。
Q. 高卒採用の専門家に相談したい
ゆめスタは高卒採用に特化した支援を行っています。長崎県の構造(大手集中・離島・半島)に精通したコンサルタントが、貴社の課題に合わせた提案をいたします。
地域別
Q. 長崎市の主要産業は?
造船(大島造船所・西海市)、観光(世界遺産2件・夜景)、医療機器(アイティーアイ1,125億円)、金融(十八親和銀行)が主力です。有効求人倍率は1.13倍。
Q. 佐世保市の採用事情は?
ジャパネットHD(2,725億円)、SUMCO TECHXIV(508億円)、佐世保重工業、山下医科器械(615億円)が集積。有効求人倍率1.33倍で県内では高い水準。
Q. 諫早・大村エリアの特徴は?
半導体産業の集積地。ソニーセミコンダクタ(約4,400人)、京セラ新工場(620億円投資・2026年度稼働予定)、長崎キヤノン(792億円)が立地。京セラ稼働で人材取り合いが本格化します。
Q. 島原半島で採用するには?
農業(ジャガイモ)、食品加工(島原手延べそうめん)、観光(島原城・雲仙温泉)が主要産業。島原工業・島原商業・島原農業の3校が人材供給源。半島ゆえの若者流出が課題です。
Q. 離島(五島・壱岐・対馬)で採用するには?
国境離島雇用機会拡充事業(最大5年間の補助)を活用。水産業・観光業が主力で、五島沖の洋上風力発電関連の雇用も拡大しています。詳細は離島エリアガイドを参照してください。
Q. 離島出身者を本土の企業で採用するには?
社宅・寮の完備、帰省交通費補助(年2回・盆/正月)、引越し支援、保護者向け資料が必須です。保護者向けの丁寧な説明(オヤカク)も重要。フェリー・飛行機での帰省コストを企業が負担する姿勢が信頼に直結します。
Q. 県内就職率が最も高い地域は?
波佐見町の91.4%。波佐見焼を中心とした地場産業が地元雇用を支えています。
Q. 県内就職率が最も低い地域は?
壱岐市の44.7%。離島ゆえの求人不足と本土志向の強さが要因です。本土の企業にとっては重要な採用ターゲット層でもあります。
Q. 有効求人倍率が最も高い地域は?
西海市の1.58倍。大島造船所の雇用力が牽引しています。
Q. 有効求人倍率が最も低い地域は?
江迎管轄(佐世保市北部・平戸市・松浦市)の0.86倍。県内で唯一1倍を下回ります。
産業別・定着
Q. 造船業で高卒採用するには?
長崎工業・佐世保工業が主要ターゲット校。溶接・機械加工の学科出身者は即戦力。ドック見学や溶接シミュレーター体験が効果的です。大手造船所と「同じ船を造る競争」では勝てない中小は、周辺技術(特殊溶接・舶用機器・塗装)で勝負します。
Q. 半導体工場で高卒採用するには?
大村工業・諫早商業・創成館高校が人材供給源。クリーンルーム体験や品質管理の基礎講座をインターンシップに組み込みましょう。京セラ新工場稼働(2026年度予定)で取り合いが本格化するため早めの関係構築が必須です。
Q. 観光業での高卒採用の課題は?
宿泊・飲食サービスの求人は令和7年3月時点で大幅減少傾向。季節変動を平準化する工夫と、安定雇用の提示が重要です。世界遺産・新幹線効果で観光客は増加しており、語学力を持つ高校生の需要は継続的にあります。
Q. 水産業で高卒採用するには?
長崎鶴洋高校(水産学科)が唯一の水産高校。離島の漁業協同組合との連携も有効です。
Q. 農業分野の高卒採用は?
諫早農業・島原農業・北松農業・西彼農業の4校が農業系高校。農業法人やJAでの雇用ニーズがあります。後継者不足が深刻で、若手育成体制を整えた農業法人は採用優位性を持ちます。
Q. 通販業界での高卒採用は?
ジャパネットHD(佐世保市、2,725億円)がコールセンター・物流・事務で大量採用。中小企業はジャパネットと競合しない分野で差別化を。「転勤なし・社長と毎日話せる・少人数で早期に責任」がジャパネットでは実現困難な価値です。
Q. 建設業の担い手確保は?
西九州新幹線関連工事、離島インフラ整備、世界遺産保存修復、雲仙普賢岳防災工事など独自の需要があります。ICT施工(ドローン・BIM)の導入で若者へのアピール力を高めましょう。
Q. 早期離職を防ぐには?
メンター制度の導入、週1回の1on1ミーティング、3か月・6か月・1年の節目面談が効果的です。特に離島出身者は「島に帰りたい」気持ちがSNSで増幅されやすいため、本土での居場所作りと帰省交通費補助が重要です。
Q. オヤカク(保護者確認)のコツは?
保護者向け資料の送付、職場見学会への招待、電話での丁寧な説明。離島の保護者には交通費補助も検討を。「島から出すな」と言わせないために、社宅・帰省・緊急時の連絡体制を具体的に説明することが重要です。
Q. 社宅・寮は必要?
離島や半島部からの就職者にとっては必須。「住む場所がある」安心感が県内就職の決め手になります。帰省交通費補助とセットで整えることで、離島出身者を採用する企業として認知されます。
Written & Edited by
漆畑 智哉
株式会社ゆめスタ CCO / 教育コーディネーター
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