高知県の高卒人材 早期離職防止ガイド

3年以内離職率37.9%を改善する仕組みづくり

高卒就職者の3年以内離職率は37.9%(厚生労働省、令和4年3月卒データ)。せっかくコストをかけて採用した高卒人材が3年以内に約4割離職してしまう現実は、高知県の企業にとって深刻な経営課題です。

県内就職割合68%(723人中493人)と限られた高卒人材を確保している高知県の企業にとって、一人の離職は採用コスト以上の損失を意味します。県内求人倍率3.83倍の超売り手市場では、代わりの人材を確保することが極めて困難だからです。本記事では、離職率の現状データ、離職理由TOP3の分析から、高知県の地域特性を活かした定着率向上の5つの具体的施策を解説します。

37.9%
3年以内離職率
全国平均(令和4年3月卒)
1位
離職理由
職場の人間関係
64.7%
宿泊・飲食サービス業
最も高い離職率
3.83倍
県内求人倍率
代替人材の確保が困難

目次

1. 高卒就職者の離職率 -- 現状データを正しく把握する

効果的な離職防止策を打つためには、まず正確なデータに基づいた現状認識が必要です。厚生労働省が公表した最新データ(令和4年3月卒の3年後追跡)を確認しましょう。

高卒就職者の3年以内離職率(全国平均)

  • 3年以内離職率:37.9%
    (令和4年3月卒の就職者を3年間追跡した結果)
  • 1年目離職率:約16%2年目:約12%3年目:約9%
    (入社直後のミスマッチによる離職が最も多い)

高知県企業にとっての意味

高知県の高卒就職者は723人(R7年3月卒)で、そのうち県内就職が493人です。仮に全国平均の離職率37.9%がそのまま適用されると、3年間で約187人が離職する計算になります。県内求人倍率3.83倍の中、一度離職した人材の補充は極めて困難です。

高知県の特徴

高知県は人口64.8万人と少なく、年間-1.1万人のペースで人口が減少しています。県外流出も7割超と深刻で、「辞めたら補充できない」状況が他県以上に顕著です。一人ひとりの定着が企業の存続に直結するため、離職防止は最優先の経営課題といえます。

2. 業種別離職率の比較 -- 高知県の産業構造から読み解く

高卒就職者の離職率は業種によって大きく異なります。高知県の主要産業と照らし合わせて、自社の立ち位置を把握しましょう。

業種3年以内離職率高知県での特徴主な離職要因
宿泊・飲食サービス業64.7%高知城・桂浜周辺の観光地に集中シフト制・長時間労働・対人ストレス
生活関連サービス業61.5%美容・クリーニング等立ち仕事・低賃金・休日少ない
教育・学習支援業53.6%学習塾・専門学校等精神的負担・不規則な勤務時間
医療・福祉49.2%中山間地域の介護施設で需要拡大精神的負担・人間関係・夜勤
小売業48.3%高知市中心部の商業施設土日出勤・立ち仕事・低賃金
建設業43.0%防災インフラ整備で需要あり屋外作業・体力的負担
製造業比較的低い食品加工・紙パルプ等交替勤務・単調作業への不満

※出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒データ)

3. 離職理由TOP3の分析 -- なぜ高卒者は辞めるのか

離職理由1位:職場の人間関係

離職理由として最も多く挙げられるのが「職場の人間関係」です。18歳の若者がいきなり親世代の上司や先輩と働くストレスは大きく、高知県のように少人数の職場では特に人間関係の影響が大きくなります。

  • ジェネレーションギャップ:価値観やコミュニケーションスタイルの違いにストレスを感じる
  • 相談相手の不在:同期がいない、年齢の近い先輩がいないと孤立しやすい
  • 指導方法のミスマッチ:「見て覚えろ」式の指導が合わず、萎縮してしまう

離職理由2位:労働条件への不満

給与・休日・残業時間といった労働条件への不満が2番目に多い離職理由です。高知県特有の課題として、SNSで県外に出た友人の生活と比較して「高知にいるから損をしている」と感じるケースがあります。

  • 友人との比較:SNSで県外就職した友人の生活と比較して不満を感じる
  • 求人票との乖離:「残業月10時間」と書いてあったのに実際は30時間以上だった、など
  • 給与の手取り額への失望:額面と手取りの違いを理解しておらず、初任給に失望する

離職理由3位:仕事内容のミスマッチ

「思っていた仕事と違う」「自分には向いていない」というミスマッチが3番目の離職理由です。高知県では求人選択肢が限られるため、「消去法」で就職先を選ぶケースも多く、入社後にミスマッチが顕在化しやすい傾向があります。

4. 定着率向上の5つの施策(高知県版)

離職理由の分析を踏まえ、高知県の地域特性を活かした定着率向上の具体策を5つ紹介します。

1

メンター制度の導入

業務指導を行うOJT担当とは別に、年齢が近く気軽に相談できる「斜めの関係」のメンターを配置します。高知県は少人数の職場が多いため、他部署のメンターや社外メンター(商工会議所の若手経営者など)の活用も検討しましょう。

  • メンターは入社3〜5年目の先輩社員が最適
  • 週1回の定期面談(15分でOK)を設定
  • メンターにも研修(傾聴スキル等)を実施
  • 高知県内の異業種交流会への参加も有効
2

マイカー通勤・住居支援の整備

高知県は東西200kmの県土で公共交通機関が限られるため、マイカー通勤は生活の生命線です。18歳で運転免許を取得したばかりの新入社員にとって、通勤手段の確保は最初のハードルです。

  • 駐車場の無料提供(通勤用)
  • 運転免許取得費用の補助(入社前に取得支援)
  • 社宅・借上げ住宅の整備(月額1〜2万円で提供)
  • 住宅手当の支給(特に一人暮らしの場合)
  • 通勤手当の上限を十分に設定
3

地域コミュニティを活かした職場づくり

高知県は「べろべろの神様」(お酒の文化)や「よさこい祭り」に代表される、地域のつながりが非常に強い土地柄です。この文化を活かして、職場以外の居場所をつくることが定着に効果的です。

  • 社内のレクリエーション・スポーツクラブ活動
  • 地域のスポーツチーム・祭りへの参加支援
  • 若手社員同士の交流イベント(BBQ・釣り等)
  • 地域の行事への参加を業務として認める
  • 「ノミニケーション」の文化を適度に活用(強制厳禁)
4

キャリアパスの明示と資格取得支援

「この会社にいたら将来どうなるのか」が見えないことが離職の大きな原因です。高卒入社でもキャリアアップできることを具体的に示しましょう。

  • モデル年収表の提示(3年目・5年目・10年目)
  • 資格取得支援(費用全額補助・合格祝い金)
  • 高卒入社者の昇進実績を可視化
  • 社内ジョブローテーション制度
  • 外部研修・セミナーへの参加費補助
5

入社前のリアルな情報提供(RJP)

RJP(リアリスティック・ジョブ・プレビュー)とは、仕事の良い面だけでなく大変な面も含めて正直に伝えることです。入社後のギャップを最小化し、「こんなはずじゃなかった」を防ぎます。

  • 職場見学で実際の作業体験(1日体験)を実施
  • 先輩社員の「入社して大変だったこと」を正直に共有
  • 手取り額のシミュレーションを入社前に提示
  • 1年間の仕事の流れ(繁忙期・閑散期)を説明
  • 転勤・異動の可能性を正直に伝える

5. 入社1年目の重点フォロー策 -- 時期別チェックリスト

1年目離職率は約16%と最も高い時期です。以下のタイムラインに沿ったフォローを実施しましょう。

時期リスク対策
入社〜1ヶ月環境変化ストレス・五月病メンター面談を週1回、歓迎会の実施、社内ルールの丁寧な説明
2〜3ヶ月目試用期間終了の不安上司面談で本人の不安をヒアリング、業務の振り返り
4〜6ヶ月目仕事の壁にぶつかるスキルアップ研修、成功体験を意識的に作る機会を提供
7〜9ヶ月目慣れによるマンネリ新しい業務への挑戦機会、社外研修への参加
10〜12ヶ月目同期・友人との比較1年間の成長を振り返る面談、2年目の目標設定、昇給の提示

まとめ:高知県の企業にとって、高卒人材の定着は経営の最重要課題です。県内求人倍率3.83倍の超売り手市場では「辞めたら補充できない」のが現実です。メンター制度・マイカー通勤支援・地域コミュニティの活用・キャリアパスの明示・RJPの5つの施策を組み合わせ、「この会社で働き続けたい」と思える環境をつくりましょう。高知県の強みである地域のつながりの温かさを、職場定着に活かすことが成功の鍵です。

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データ出典:

  • 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒データ)
  • 高知労働局「高校新卒者の求人・求職・内定状況」(令和7年3月卒)
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