【医療・介護・福祉向け】鹿児島県の高卒採用ガイド|離島・過疎地域の医療人材確保戦略
28有人離島と過疎地域を支える介護・医療の担い手をどう確保するか
鹿児島県は南北600kmに及ぶ県土に28の有人離島を擁し、過疎地域の面積割合は全国でもトップクラスです。高齢化率は全国平均を上回り、特に離島・南薩・大隅エリアでは30%を超える地域が多数存在します。医療施設や介護事業所にとって人材の確保は経営の根幹に関わる課題であり、大学・専門学校卒の採用だけでは追いつかない現実があります。高卒人材は介護助手・看護助手として現場の即戦力になるだけでなく、働きながら介護福祉士や准看護師の資格を取得して専門職にステップアップできる「成長型人材」です。
1. 鹿児島県の医療・介護を取り巻く構造的課題
鹿児島県の医療・介護分野は、地理的条件と人口構造の両面から、他県にはない独特の課題を抱えています。これらの課題は「人材確保の困難さ」に直結しており、逆に言えば「ここで働く意味」を明確に示せるチャンスでもあります。
| 課題カテゴリー | 具体的な状況 | 影響を受けるエリア | 採用への影響 |
|---|---|---|---|
| 離島の医療アクセス | 専門医不在・救急搬送にヘリが必要・慢性的な看護師不足 | 奄美大島・種子島・屋久島・徳之島・喜界島 等 | 島内の高校生を地元で採用・定着させることが最重要 |
| 過疎地域の介護需要 | 高齢化率30%超の集落が多数・訪問介護の移動距離が長い | 南薩(枕崎・南九州市)・大隅(鹿屋・志布志・曽於) | 人材を「外から呼ぶ」より「地元で育てる」戦略が現実的 |
| 若者の県外流出 | 県内就職率59.7%で4割以上が県外へ。福祉人材の流出も深刻 | 県全域(特に鹿児島市以外) | 「地元で働く意味」を在学中に伝える必要がある |
| 介護従事者の高齢化 | 介護現場の平均年齢が上昇し、世代交代が急務 | 県全域 | 高卒の若手採用で組織の若返りが必須 |
出典:鹿児島県地域医療構想・鹿児島県介護保険事業支援計画をもとに作成
2. エリア別の医療・介護人材需要
鹿児島県は地域によって医療・介護の状況が大きく異なります。鹿児島市を中心とする都市部では施設が集積していますが、過疎地域や離島では一つの施設が広い範囲の住民を支えています。採用活動のアプローチもエリアによって変える必要があります。
| エリア | 医療・介護の状況 | 主な求人職種 | 採用ターゲット校 |
|---|---|---|---|
| 鹿児島市・日置 | 病院・クリニック・介護施設が集積。競合も多い | 看護助手・介護職員・リハ助手・事務 | 鹿児島城西高校(福祉)、龍桜高校等 |
| 霧島・姶良 | 総合病院と老健施設が充実。人口増エリアで需要拡大 | 介護職員・看護助手・調理補助 | 龍桜高校(介護福祉コース) |
| 南薩(枕崎・指宿) | 高齢化が進行。訪問介護の需要が特に高い | 訪問介護員・介護職員・看護助手 | 薩南工業高校・指宿商業高校 |
| 大隅(鹿屋・志布志) | 面積が広く施設間の距離が長い。送迎ドライバー兼務も | 介護職員・看護助手・送迎ドライバー | 鹿屋工業・鹿屋女子高校 |
| 離島(奄美・種子島等) | 医療資源が限られ一人何役もこなす。住居手当等の待遇充実 | 介護職員・看護助手・生活支援員 | 奄美・大島・種子島の地元高校 |
出典:鹿児島県介護保険事業支援計画をもとに作成
3. 高卒から始める医療・介護のキャリアパス
「高卒で医療・介護の仕事に就けるのか」という疑問を持つ高校生や保護者は少なくありません。実際には、介護助手・看護助手として入職し、働きながら資格を取得してステップアップする道が確立されています。資格取得の費用を事業所が負担するケースも多く、「学びながら稼げる」キャリアパスとして訴求できます。
| ステップ | 時期の目安 | 取得資格・ポジション | 仕事内容・待遇変化 |
|---|---|---|---|
| 入職時 | 1年目 | 介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級) | 食事・入浴・移動の介助。基本的な介護技術を習得 |
| 実務経験 | 2〜3年目 | 介護福祉士実務者研修 | より専門的な介護技術を学ぶ。医療的ケアの基礎も |
| 国家資格取得 | 4年目 | 介護福祉士(国家資格) | 資格手当(月1〜3万円)。チームリーダーへの道が開く |
| 管理職・専門職 | 5年目〜 | ユニットリーダー→主任→管理者 | 施設運営に関わる。ケアマネジャーへの転身も可能 |
看護分野では、准看護師養成所(2年制)への進学を事業所が支援するケースもあります。「高卒→介護助手→介護福祉士」「高卒→看護助手→准看護師」という2つのルートを求人票や学校訪問で明示することで、高校生に具体的な将来像を描いてもらえます。
4. 福祉系学科・コースのある高校一覧
福祉系学科の卒業生は介護福祉士の受験資格を在学中に取得できる場合があり、即戦力人材として採用できます。ただし福祉系学科の定員は限られるため、普通科や商業科からの採用ルートも並行して開拓しましょう。
| 高校名 | 所在地 | 福祉関連学科・コース | 訪問優先度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 龍桜高等学校 | 姶良市 | 医療福祉科(介護福祉コース) | S | 介護福祉士養成課程あり。実習先との連携が密 |
| 鹿児島城西高等学校 | 日置市 | 福祉コース | S | 福祉業界への就職率が高い |
| 鹿児島純心高等学校 | 鹿児島市 | 看護系進学コース | A | 看護・医療系への進路指導が充実 |
| 指宿商業高等学校 | 指宿市 | 普通科・商業科 | B | 南薩エリアの福祉施設への就職実績あり |
| 大島高等学校 | 奄美市 | 普通科 | B | 離島エリアの医療・福祉人材の地元供給源 |
| 種子島高等学校 | 西之表市 | 普通科・生物生産科 | B | 種子島の医療・介護施設への就職ルート |
訪問優先度の目安:S = 福祉系学科・コースがあり介護業界への就職者が多い / A = 医療・看護系の進路指導が充実 / B = エリアに応じて訪問推奨
出典:鹿児島県教育委員会・各高校公式サイト
5. 医療・介護・福祉分野の高卒採用を成功させる5つの戦略
介護業界は「低賃金・重労働」というイメージが先行し、高校生の就職先候補から外れがちです。処遇改善が進んでいる実態と、キャリアアップの道筋を正確に伝えることが採用成功の鍵です。
処遇改善の「今」を数字で示す
介護職員処遇改善加算の導入により、介護業界の賃金は改善傾向にあります。「介護福祉士取得後の月給」「資格手当の金額」「夜勤手当の実額」を求人票に明記し、保護者が安心できる具体的な数字を提示しましょう。「きつくて安い」というイメージの更新には、事実を数字で見せるのが最も効果的です。
「資格取得は会社がサポート」を前面に打ち出す
介護福祉士実務者研修の費用負担、研修時間の勤務扱い、資格取得後の手当増額。これらの制度を「入社したら自動的に成長できる仕組み」として整理し、学校訪問や求人票で伝えましょう。修学資金貸付制度(5年間勤務で返済免除)の活用も有効です。
離島・過疎地域は「住居手当・赴任手当」で差別化する
離島や過疎地域で働く最大のハードルは「住む場所」です。社宅・住居手当・赴任手当を充実させることで、地元の高校生だけでなく、鹿児島市や県外からの人材も呼び込めます。「家賃実質ゼロ」は若い世代にとって最も強い経済的インセンティブです。
「利用者さんの笑顔」だけでなく「チームの絆」を見せる
介護の魅力を「利用者さんに喜んでもらえる」だけで伝えると、現実とのギャップで早期離職につながります。むしろ「チームで助け合える職場」「困ったら先輩がすぐフォローしてくれる」という職場の雰囲気を、先輩社員のインタビューや職場見学で伝えましょう。
職場見学は「体験型」にして不安を取り除く
高校生の多くは介護施設に入ったことがありません。職場見学では実際にレクリエーションに参加したり、車いすの操作を体験したりする機会を設けましょう。「思ったより明るい」「楽しそう」という第一印象が、介護業界への心理的ハードルを下げます。
6. よくある質問
Q. 高卒で介護の仕事に就けますか?
A. 可能です。介護助手・看護助手として入職し、働きながら介護職員初任者研修を取得できます。3年の実務経験で介護福祉士の国家試験受験資格が得られ、資格手当で月1〜3万円の収入アップが見込めます。
Q. 鹿児島県の医療・介護分野で人材不足が特に深刻な地域は?
A. 離島(奄美大島・種子島・屋久島・徳之島等)と南薩・大隅エリアが特に深刻です。高齢化率が30%を超え、若者の県外流出も重なって、施設の運営に支障をきたすケースも出ています。
Q. 介護業界の賃金は改善されていますか?
A. 介護職員処遇改善加算の導入により、着実に改善が進んでいます。介護福祉士資格を取得すれば手当が加算され、管理職に昇進すればさらに待遇が上がります。入社時の給与だけでなく、3年後・5年後の見込み額を提示することが重要です。
Q. 福祉系学科のない高校からの採用はどうすればよいですか?
A. 普通科・商業科からの採用も十分可能です。「無資格・未経験OK、入社後に会社負担で資格取得」を明示し、「人と接する仕事がしたい」「地元に貢献したい」と考える生徒にアプローチしましょう。
7. まとめ
鹿児島県の医療・介護・福祉分野は、28の有人離島と広大な過疎地域という地理的条件から、人材確保が全国でも特に困難な地域の一つです。しかし、だからこそ「この地域で、この仕事を、自分がやる意味」を明確に伝えることができます。
処遇改善の実態を数字で示し、資格取得支援でキャリアパスを描き、職場見学で介護の現場を肌で感じてもらう。この3ステップを着実に実行することが、鹿児島県の医療・介護人材確保の王道です。福祉系学科を持つ龍桜高校・鹿児島城西高校への訪問を軸にしつつ、普通科・商業科からの採用ルートも並行して開拓していきましょう。
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データ出典:
- 鹿児島県地域医療構想
- 鹿児島県介護保険事業支援計画
- 鹿児島労働局
- 鹿児島県福祉人材センター
- 鹿児島県教育委員会



