鹿児島県のハローワーク求人票申込マニュアル
県内14拠点の活用法と提出から公開までの完全手順
鹿児島県の高卒採用市場は求人倍率1.85倍(全国46位)とやや低水準ですが、県内就職率59.7%が示すとおり約4割の生徒が県外に流出しており、県内企業にとっては決して楽な状況ではありません。この市場で採用を成功させる第一歩が、ハローワークへの求人票提出です。
高卒採用ではハローワークを経由しなければ求人票を高校に届けることができません。本記事では、鹿児島県内14拠点のハローワーク管轄エリア一覧から、求人票の書き方のコツ、提出スケジュール、合同企業説明会の活用法まで、高卒採用におけるハローワーク活用のすべてを解説します。
目次
1. ハローワークの役割(高卒採用における位置づけ)
高卒採用において、ハローワーク(公共職業安定所)は求人掲載の窓口にとどまらず、採用活動全体の「司令塔」として機能します。高卒採用では企業が高校生に直接求人を出すことができず、必ずハローワークを経由する「学校斡旋」のルールが適用されます。
求人票の受理・審査
企業から提出された高卒求人票の記載内容を審査し、労働基準法や各種法令への適合を確認します。不備があれば差し戻し・補正指導を行います。
求人情報の高校への提供
受理した求人票を「高卒就職情報WEB提供サービス」を通じて全国の高校に届けます。7月1日以降、鹿児島県内外の高校から閲覧可能になります。
採用活動の調整・支援
合同企業説明会の開催、求人充足状況のデータ提供、高卒採用に関する相談対応など、企業と高校の橋渡し役を担います。
重要:高卒採用では企業が高校生に直接求人を出すことはできません。必ずハローワークを通じて求人票を提出し、受理を受けた上で高校に届ける必要があります。鹿児島県は14のハローワークが南北600kmの県域をカバーしており、離島にも拠点(熊毛・名瀬・徳之島)が設置されています。
2. 鹿児島県内ハローワーク14拠点一覧
鹿児島県内には14のハローワーク(公共職業安定所)があります。高卒求人票は、事業所(実際に高校生が勤務する場所)の所在地を管轄するハローワークに提出します。
| ハローワーク名 | 管轄エリア |
|---|---|
| ハローワーク鹿児島 | 鹿児島市、日置市の一部、鹿児島郡(三島村・十島村) |
| ハローワーク伊集院 | 日置市(伊集院・東市来・日吉・吹上)、いちき串木野市 |
| ハローワーク加世田 | 南さつま市、南九州市(知覧・川辺)、枕崎市 |
| ハローワーク指宿 | 指宿市、南九州市(頴娃) |
| ハローワーク川内 | 薩摩川内市、さつま町の一部 |
| ハローワーク出水 | 出水市、阿久根市、長島町 |
| ハローワーク宮之城 | さつま町の一部、薩摩郡 |
| ハローワーク国分 | 霧島市、姶良市、湧水町 |
| ハローワーク大口 | 伊佐市 |
| ハローワークかのや | 鹿屋市、垂水市、東串良町、錦江町、南大隅町 |
| ハローワーク大隅 | 志布志市、曽於市、大崎町 |
| ハローワーク熊毛 | 西之表市、中種子町、南種子町、屋久島町 |
| ハローワーク名瀬 | 奄美市、大和村、宇検村、瀬戸内町、龍郷町、喜界町 |
| ハローワーク徳之島 | 徳之島町、天城町、伊仙町、和泊町、知名町、与論町 |
提出先の確認:提出先は本社ではなく、実際に高校生が勤務する事業所の所在地で決まります。複数の事業所で採用する場合は、各事業所の管轄ハローワークに個別に提出が必要です。離島(種子島・屋久島・奄美大島・徳之島等)に事業所がある場合も、それぞれの管轄ハローワークに提出してください。
3. 求人票提出の流れとスケジュール
求人票の提出から高校への公開、そして内定までの流れを確認しましょう。鹿児島県は複数応募の解禁が11月1日と全国より1ヶ月遅いため、一次選考で充足させる重要性が高く、スピード感のある求人票提出が求められます。
事前準備・事業所登録の確認(5月中)
ハローワークに事業所登録がない場合は先に登録を行います。既に登録済みの場合は登録内容(所在地・代表者・社会保険等)に変更がないか確認します。
求人票の原案作成(5月中)
高卒専用の求人申込書(学卒用)に記入します。鹿児島県の高卒初任給相場を踏まえた賃金設定が重要です。食品加工業・電子部品製造の場合はシフト制の勤務パターンも具体的に記載しましょう。
ハローワークへ求人票を提出(6月1日〜)
6月1日以降、管轄のハローワークに求人申込書を提出します。窓口提出のほか、ハローワークインターネットサービスでの仮登録も可能です。
内容確認・補正対応(提出後数日〜)
ハローワークの担当者が記載内容を審査します。不備や曖昧な表現があれば補正(差し戻し)が発生します。差し戻しには数日〜1週間かかることがあるため余裕を持った提出が大切です。
求人票の受理・求人番号の付与(提出後1〜2週間)
記載に問題がなければ求人票が受理され、求人番号が付与されます。この番号が高校への公開・応募管理に使われます。
高校への求人票公開(7月1日)
7月1日以降、受理済みの求人票が「高卒就職情報WEB提供サービス」で全国の高校に公開されます。同時に学校訪問も解禁されます。
応募受付・選考・内定(7月〜11月)
7〜8月に職場見学、9月5日以降に応募受付開始、9月16日以降に選考開始。11月1日以降は複数応募が解禁されます。
鹿児島県のポイント:複数応募の解禁が11月1日と遅いため、9月の一次選考で採りきることが理想です。7月1日の公開と同時に学校訪問を開始できるよう、6月第1週中の提出を目標にしましょう。差し戻しのバッファを考慮すると、5月中に原案を完成させておくことが重要です。
4. 求人票作成のポイント(高校生に伝わる書き方)
求人票は高校生と進路指導の先生が「この会社で働きたい・生徒を送り出したい」と判断する最も重要な書類です。鹿児島県内では食品加工・電子部品・建設業など多様な業種が求人を出しており、他社との差別化を意識した記載が求められます。
仕事内容は「具体的に・わかりやすく」
高校生は社会人経験がないため、業界用語や専門用語では仕事のイメージが湧きません。
NG例
「食品製造業務全般」「電子部品の検査」
OK例
「さつま揚げの成型・揚げ工程の機械操作。完成品の重さや形を目視と計量器で確認し、パック詰めするお仕事です。先輩社員が3ヶ月間マンツーマンで指導します。」
賃金は相場を意識して設定
基本給には固定残業代を含めず、手当は別欄に記載してください。鹿児島県の高卒初任給は全国平均よりやや低い傾向がありますが、「県外に出れば給与が高い」という認識を持つ生徒も多いため、福利厚生や生活コストの低さも含めた総合的な魅力を伝えましょう。
就業時間・休日は正確に
食品加工業ではシフト制や早朝勤務、電子部品製造では交替勤務が多いため、勤務パターンの具体例を記載しましょう。年間休日数は必ず明記し、「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いにも注意してください。
福利厚生・住居支援で安心感を
社会保険・退職金・社宅や寮の有無は必ず記載しましょう。鹿児島県は離島出身の生徒が本土の企業に就職するケースがあるため、住居支援の有無は特に重要な判断材料です。「入社後3ヶ月間の新人研修あり」「先輩社員のマンツーマン指導あり」といった育成体制の記載も効果的です。
先生目線のポイント:進路指導の先生は「生徒を安心して送り出せる企業かどうか」を重視します。「過去3年間の離職率」「有給取得実績」「育成体制」が明確な求人票は、先生から生徒に勧められやすくなります。鹿児島県は県内就職率59.7%で県外流出が多いため、「地元で安定して働ける」「転勤なし」といった情報も大きなアピールになります。
5. ハローワーク活用のコツ
ハローワークは求人票の提出先としてだけでなく、採用活動全体をサポートしてくれるパートナーです。以下のサービスを積極的に活用しましょう。
事前相談窓口を活用する
6月1日の提出開始前でも、5月中からハローワーク窓口で高卒求人の事前相談が可能です。求人票の下書きチェックや記入方法のアドバイスを受けられるため、特に初めて高卒採用に取り組む企業は必ず利用しましょう。
対象:鹿児島県内全14拠点のハローワーク窓口
合同企業説明会に参加する
鹿児島労働局と各ハローワークが連携して、毎年7月〜8月にかけて高校生向けの合同企業説明会を開催しています。鹿児島市内を中心に各エリアで実施され、多くの高校生と直接接点を持てる機会です。求人票だけでは伝えきれない自社の魅力をアピールしましょう。
求人充足状況のデータを確認する
ハローワークでは管轄エリア内の高卒求人の充足状況データを提供しています。自社の求人がどの程度の競争環境にあるかを把握し、条件の見直しや学校訪問先の絞り込みに活用しましょう。
高卒就職情報WEB提供サービスで確認する
厚生労働省が運営する「高卒就職情報WEB提供サービス」では、受理された求人票が全国の高校からオンラインで閲覧できます。自社の求人票が正しく掲載されているか、他社と比較してどのような印象を受けるかを確認し、改善に活かしましょう。
キャッチワークかごしまと連携する
鹿児島県が設置する若年者就職支援施設「キャッチワークかごしま」(鹿児島市東千石町1-38)は、高校生向けの就職支援イベントやマッチング機能を提供しています。ハローワーク経由の求人票提出に加え、キャッチワークかごしまとの連携で接点を広げましょう。
オンライン仮登録のすすめ:「ハローワークインターネットサービス」から事前にオンラインで仮登録を行えば窓口での手続き時間を短縮できます。仮登録後14日以内にハローワーク窓口で本手続きが必要ですが、6月初旬の窓口混雑を避けるのに有効です。離島のハローワークを管轄とする場合は特にオンライン仮登録の活用を検討しましょう。
6. FAQ(よくある質問)
Q. 鹿児島県で高卒求人票を提出するハローワークはどこですか?
A. 事業所(実際に勤務する場所)の所在地を管轄するハローワークに提出します。鹿児島県内にはハローワーク鹿児島・伊集院・加世田・指宿・川内・出水・宮之城・国分・大口・かのや・大隅・熊毛・名瀬・徳之島の14拠点があります。本社ではなく勤務地で判断してください。
Q. 高卒求人票の提出はいつから可能ですか?
A. 毎年6月1日から提出が可能です。受理された求人票は7月1日以降に高校へ公開されます。差し戻しのバッファを含め、6月第1週中の提出を目標にしましょう。
Q. 離島に事業所がある場合のハローワークはどこですか?
A. 種子島・屋久島はハローワーク熊毛(西之表市)、奄美大島はハローワーク名瀬(奄美市)、徳之島・沖永良部島・与論島はハローワーク徳之島(徳之島町)が管轄です。
Q. 求人票をオンラインで提出できますか?
A. ハローワークインターネットサービスから仮登録が可能です。ただし仮登録後14日以内に窓口で本手続きが必要です。離島で窓口訪問が困難な場合は管轄ハローワークに電話で相談してください。
Q. 求人票が差し戻された場合、どうすればいいですか?
A. 指摘箇所を修正し再提出します。よくある差し戻し理由は、仕事内容が曖昧、固定残業代が基本給に含まれている、年間休日数が不正確、青少年雇用情報が空欄、などです。5月中に事前相談で下書きをチェックしてもらえば差し戻しリスクを大幅に減らせます。
まとめ
鹿児島県でハローワークを活用した高卒採用を成功させるためのポイントをまとめます。
- 管轄ハローワークを確認:勤務地の所在地で管轄が決まる。鹿児島県内14拠点(離島3拠点含む)から正しい提出先を選ぶ
- 5月中に準備完了:事業所登録の確認、求人票の原案作成、事前相談を5月中に済ませておく
- 6月第1週に提出:差し戻しのバッファを含め、6月1日の受付開始と同時に提出を目指す
- 高校生目線の記載:業界用語を避け、食品加工・電子部品など鹿児島県の産業に即した具体的な仕事内容を記載して他社と差別化する
- 11月の複数応募に備える:鹿児島県は複数応募が11月1日解禁。一次選考で充足できるよう求人票の質と学校訪問の両輪で準備する
ハローワークを手続き窓口としてだけでなく、採用活動のパートナーとして最大限に活用し、鹿児島県での高卒採用を成功させましょう。
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データ出典:
- 鹿児島労働局「ハローワーク一覧」
- 鹿児島労働局「高校・中学新卒者のためのハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」
- 厚生労働省「高卒就職情報WEB提供サービス」
- 鹿児島県高等学校就職問題検討会議



