北海道の高校生数推移と2030年予測
人口減少が高卒採用市場に与える影響と企業の対策
北海道は全国でも人口減少が顕著な地域です。18歳人口の減少は高卒就職希望者の減少に直結し、高卒求人倍率3.57倍(2026年3月卒・12月末)という超売り手市場を生み出しています。道内就職希望率91.2%は高い水準ですが、前年から4.3ポイント低下しており、道外流出の兆候も見えます。企業が今から取るべき対策を考察します。
1. 北海道の人口動態
北海道の人口は2020年国勢調査で約522万人でしたが、毎年3〜4万人のペースで減少しています。特に深刻なのは地方部(道北・道東・道南)での過疎化と、札幌一極集中の加速です。道内人口の約38%が札幌市に集中しており、地方の高校は生徒数の減少に伴い統廃合が進んでいます。
2. 高卒採用市場への影響
高卒就職希望者数の減少
18歳人口の減少と大学進学率の上昇により、高卒で就職する生徒数は年々減少しています。令和8年3月卒の求職者数は5,376人(7月末時点)。この減少トレンドは2030年以降も続く見通しで、企業間の高卒人材獲得競争はさらに激化します。
求人倍率のさらなる上昇
求職者が減る一方で、建設業・介護業・食品加工業の人手不足は深刻化しており、求人数は増加傾向にあります。この需給ギャップにより、求人倍率は今後さらに上昇する可能性が高く、中小企業にとっては一層の採用力強化が必要です。
道内就職希望率の低下リスク
道内就職希望率は91.2%と高い水準を維持していますが、前年から4.3ポイント低下しています。北海道新幹線の延伸や情報化の進展により、道外企業の情報に触れる機会が増え、優秀な高校生が道外に流出するリスクが高まっています。
3. 地域別の人口動態と高校の統廃合
北海道では少子化に伴い高校の統廃合が進んでいます。特に道東・道北の地方部では1学年1クラスの小規模校が増加しており、工業高校・商業高校の存続も議論されています。
| エリア | 人口動態の傾向 | 高卒採用への影響 |
|---|---|---|
| 札幌圏 | 微減〜横ばい。道内からの流入で維持 | 高校生数は比較的安定。競争激化 |
| 道央 | 苫小牧・千歳は微減、室蘭・岩見沢は減少 | 工業高校の生徒確保が課題 |
| 道南 | 函館市を含め減少傾向 | 高校生の選択肢が限定的に |
| 道北 | 旭川微減、稚内・名寄は急減 | 稚内8.33倍は人口減少の結果 |
| 道東 | 帯広微減、釧路・根室は急減 | 農業・水産業の担い手不足深刻化 |
4. 企業が今から取るべき対策
1. 学校との長期的関係構築
人口減少で高校生が「貴重な人材」になるほど、学校との信頼関係が重要になります。今から3〜5年の継続訪問で「この会社なら安心」という評判を築きましょう。
2. 待遇の改善と可視化
競争激化に備え、基本給・年間休日・資格取得支援などの待遇を改善し、求人票やSNSで具体的な数字として発信しましょう。
3. インターンシップの早期実施
1〜2年生のうちから職場体験を受け入れ、3年生になった時に「あの会社に応募したい」と思ってもらう仕込みを行いましょう。
4. 定着率の向上
採用できる人数が減る分、一人ひとりの定着が重要になります。メンター制度・キャリアパスの明示・職場環境の改善に投資しましょう。
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