愛知県の高卒求人倍率推移【2017〜2026年】
三重・岐阜・静岡との比較分析
愛知県の高卒求人倍率は、2021年のコロナ禍での一時的な落ち込みを除き、一貫して上昇を続けています。2022年以降は毎年過去最高を更新しており、2026年には4.71倍に達しました。この背景には、製造業の旺盛な採用需要と、少子化による就職希望者数の減少という2つの構造的な要因があります。
1. 求人倍率推移(2017〜2026年)
愛知県 新規高卒求人倍率の推移(各年7月末現在・愛知労働局)
| 年度(3月卒) | 求人数 | 就職希望者数 | 求人倍率 | 前年差 |
|---|---|---|---|---|
| 2017(H29) | 29,585人 | 12,252人 | 2.41倍 | +0.16 |
| 2018(H30) | 33,088人 | 12,077人 | 2.74倍 | +0.33 |
| 2019(H31) | 38,092人 | 12,157人 | 3.13倍 | +0.39 |
| 2020(R2) | 38,372人 | 11,890人 | 3.23倍 | +0.10 |
| 2021(R3) | 28,318人 | 11,055人 | 2.56倍 | -0.67 |
| 2022(R4) | 28,654人 | 10,021人 | 2.86倍 | +0.30 |
| 2023(R5) | 32,938人 | 9,166人 | 3.59倍 | +0.73 |
| 2024(R6) | 37,371人 | 8,811人 | 4.24倍 | +0.65 |
| 2025(R7) | 38,700人 | 8,293人 | 4.67倍 | +0.43 |
| 2026(R8) | 39,798人 | 8,457人 | 4.71倍 | +0.04 |
出典:愛知労働局「新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況」(各年7月末現在)
2. 隣接県・全国平均との比較
| 都道府県 | 高卒求人倍率 | 主要産業 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 愛知県 | 4.71倍(過去最高) | 輸送用機械・電子部品・化学 | 全国トップ水準・自動車産業集積 |
| 三重県 | 約3.8〜4.0倍 | 電子部品・化学・食品 | 東海3県で2位水準 |
| 岐阜県 | 約3.5〜3.8倍 | 製造業・繊維・金属 | 愛知の製造業と連動 |
| 静岡県 | 約3.5〜3.8倍 | 輸送機械・食品・化学 | スズキ・ヤマハなど製造業 |
| 全国平均 | 約2.78倍 | — | — |
つまり:愛知県の高卒求人倍率4.71倍は全国平均2.78倍の約1.7倍。企業にとっては非常に採用が難しい環境です。
3. 求人倍率が高い理由3つ
1. 自動車産業の旺盛な採用需要
愛知県の製造品出荷額は58兆218億円(2023年・全国1位・47年連続)。特に輸送用機械(自動車)は求人数7,892人(全体の19.8%)を占め、トヨタ・デンソー・アイシンなどの系列企業が毎年大量の高卒採用を行っています。
2. 少子化による就職希望者数の減少
2017年に12,252人いた就職希望者数は、2026年には8,457人に減少(約31%減)。高校生人口の減少と大学進学率の上昇が重なり、就職市場に出てくる高校生が年々減っています。
3. EV転換・インフラ投資による建設業需要の急増
建設業の求人数が前年比+9.0%増加(5,666人)。EV関連工場の建設・リニア中央新幹線工事・名古屋都市圏の再開発など大型プロジェクトが重なり、建設業の高卒需要も急増しています。
4. 2030年予測シミュレーション
現状のトレンドが続いた場合、2030年の愛知県高卒求人倍率は5.5〜6.0倍に達する可能性があります。
| 年度 | 求人数(予測) | 希望者数(予測) | 倍率(予測) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2027(R9) | 約40,500人 | 約8,200人 | 約4.9倍 | 現状維持シナリオ |
| 2028(R10) | 約41,000人 | 約8,000人 | 約5.1倍 | 少子化加速シナリオ |
| 2030(R12) | 約42,000人 | 約7,500人 | 約5.5〜6.0倍 | EV移行・インフラ需要継続 |
採用戦略への示唆:2030年に向けて採用環境はさらに厳しくなる見通しです。今から採用ブランディング・学校との関係構築・インターンシップなど長期的な採用基盤を構築することが企業の競争力につながります。
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データ出典:
- 愛知労働局「新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況」(各年7月末現在)
- 厚生労働省「職業安定業務統計」
